ボンクラ牛飼いの独り言

私は今年で就農18年目。

就農当時18歳だった私も、

これといった進歩もないまま36歳にもなってしまいました。

こんな自分ではありますが、

今回、みなさまの前で考えを述べさせていただく貴重な機会をいただきましたので、

日々思っていることを書いてみました。

 

平成元年、18歳の夏、父が農作業事故で右腕を失い、

それをきっかけに学校を辞め、酪農家への第一歩を踏み出しました。

思えばこの17年、いつも目先の課題に没頭してしまい、

長い目で将来を見据え、

自分を磨くことを怠っていたのでは?

との反省があります。

 

自分磨きを怠っていた何よりの証拠として、

いまだに私が独身だということがあげられます。

 

私が暮らす猿払では毎年夏に

「グリーンツアーinさるふつ」という催しがあります。

平成9年、当時の青年部の部長さん始め諸先輩方の尽力で立ち上げられ、

今年で10回目となるこのお見合いツアーですが、

これまでに4組のご夫婦が誕生しています。

 

企画については

役場・JA、関係機関あげて組織される事務局のサポートを受けながら

参加者で実行委員会を立ち上げる形で進めています。

最近の特徴として、あまり盛りだくさんの企画を作らずに、

ツアーのその場で参加女性のリクエストを聞きながら

思い思いのエスコートをする時間を多く設けています。

また、ツアー初日にいきなり酪農体験タイムを設け、

希望者の方には搾乳体験もしてもらっています。

とてもアットホームな交流をできるようになってきました。

 

私自身、最初の頃は岩のようにガチガチでしたが、

徐々にこういう交流会にも慣れてきました。

 

もう、充分慣れました。

これ以上慣れる必要はありませんので、

早く相手を見つけたいものです。

 

私の最近のマイブームは、

おにぎりを牛乳と一緒に食べることです。

ある日、牛舎でおにぎりを食べると、

鬼のように酸っぱい梅干が入っていて、

とっさにバルクから牛乳をくんで飲んだところ、

梅干の酸味はたちまち和らぎ、

事なきを得た

・・・と言うのがきっかけです。

ごはんに牛乳をかけて食べた経験のある方、

意外と大勢いらっしゃると思います。

牛乳はごはんの甘味をひきたてます。

和食にこそ牛乳を。

和食にこそ乳製品を。

牛乳豆腐もまた、ぜひ多くの人に知ってほしい。

 

以前、機会を頂いて、
ウィスコンシン、カリフォルニアを一週間ほど視察させて頂いたことがあります。
そのときに食べた食事がまさに欧米型の食事でした。
あちらでは日本と桁違いの牛乳、乳製品の消費があると聞きますが、
ごはんを中心とした日本食の素晴らしさ、
そしてわが国で乳製品消費拡大を図ることの難しさを
身を以て感じたような気がします。
旅行の中日、お昼に和食が出た時の
参加者の方々の生き返ったような顔が忘れられません。
ごはんが真ん中にある日本の食事は素晴らしい。
でも、それにふさわしい牛乳、乳製品の使い方が
きっとあるはずです。
 
で・・・、
おにぎりに牛乳。
鮭やおかかにはピッタリです。

あんぱんに牛乳。

これもまたおいしい。

 

4年前よりHPつくりを始めました。

牛飼いの花嫁募集サイトFROMSARUFUTSU」

http://www6.plala.or.jp/cattleland/sarufutsu.htm

と、タイトルもアドレスも長ったらしいサイトですが、

「花嫁募集」で検索をかけていただきますと簡単に見つけていただけます。

お時間のあるときにどうぞご覧頂きたいと思います。

このサイトの、一番の呼び物は、

花嫁募集メンバーの写真付きプロフィール紹介だと思います。

写真の大きさでは、どこのサイトにも負けません。

ネット上ですので、個人情報はしっかり伏せつつも、

公開できるものはしっかりオープンにして、

心からわかりあえる人と出会いたい。

そんな願いをこめての写真公開です。

 

このHPやグリーンツアーなどの活動を通して、

我がふるさとを再認識しました。

グリーンツアーに10回も出続けて、

いまだに独り身でいる私ですが、

この10年で得たものは大きかった。

猿払は何もないところです。

でも、

「何もない」こともまた、

ふるさとの大切な財産です。

 

13年ぶりの厳しい生産調整。
その中、今は語ることができない夢を抱く酪農家は
私だけではないはずです。
前向きに物事を考えていないとチャンスを見逃してしまう。
北海道酪農に再び、光が差し込む時が来ることを信じ、
これからも牛にも人にも優しい酪農を目指し、
前向きに取り組んでいきます。