◆ No.188: やっぱり、おおぼけ? (2007.3.27) ◆
卒業試験の予備選抜試の課題曲と日程がすでに学校に張り出されているらしいので、レッスンの前に掲示板を見にいくと、たしかにそれらしきものが張り出されている。
予備選抜試に合格しないと、卒業試験、受けさせてもらえないようだ。
そのあと、フルートのレッスンに行くと、先生いわく、
「掲示板、見た?」
「はい。」
「試験曲、なんだった?」
「えーっと・・・(メモをごそごそさがす)、たぶん・・・クーラウですよね?」
「そのとおり!楽譜買ってくるんだよ。」
「えーっとー・・・(瞬聞き取れずに、しばらく考えてから)、はいはい。」
「 ・・・ 」(にやにやしながら、こいつ大丈夫か?という顔。)
なんだか、大ぼけぶりと、フランス語の下手さぶりを、毎回遊ばれているような感じもする・・・。
同じクラスのフランス人の女の子、試験が近くなったからか、ますます殺気立っている。
毎回、なんだか、言葉のジャブかなにかを浴びせてくれているような気がするのだけど、攻撃のツボが日本人とは違っていて、いったいどういう思考回路で攻撃をしているのかよくわからず、『???』と、あほみたいに口を開けているしかしょうがない。
帰りに、また楽譜屋まで歩いて、試験曲の楽譜を買って、パスにのって帰る。
パスの運転手の兄ちゃん、虫の居所が悪いようで、えらく運転が荒い。
途中で停留所を飛ばしたりして、降りそこなった客と口論していたりする。
ぼくが降りる停留所では、バス停からちょっと手前、歩道から1.5mくらいのところに止まった。
バスのドアから降りた瞬間、そのパスと舗装の間を走ってきたスクーターが来ていて、そのスクーターと接触!
ぼくとの腹の辺りに、スクーターの前面がぶつかって、「ぐしゃっ!」とそれなりに派手な音がして、スクーターのサイドミラーが折れてぶらんぶらんなってるんだけども、ぼく自身にはなぜかダメージはなくて、痛くもかゆくもない。
事故現場の模様。(※フランスの車は右側通行。) このスクーターの兄ちゃんの軽はずみな行動パターンがまた、いかにもフランス人っぽくて、後から考えると笑える。 ・・・いや、笑いごとじゃないか。
以下、バスのドアを背にして、スクーターの前面を腹に引っ付けたままの状態で、至近距離でスクーターの兄ちゃんと交わした会話。
スク:「・・・大丈夫?」( ...Ca va ? )
ぼく:「ああ、でも、それが・・・」(大破したバックミラーを指差して / Ah, mais c'est... )
スク:「それは、まあ、むにょむにょ。・・・大丈夫?」(スクーターにまたがったまま、こちらを見上げて、なぜか弱気な笑顔で喋っている。)
ぶつかった腹のあたりを見てみたけども、コートも破けてないし、やっぱりなんともない。なんだか情けない顔で笑っている兄ちゃんに、なぜだがこっちも笑顔で、「うん、大丈夫!
じゃまた!」(Oui ! ca va. Au revoir !)と手を振って、背後にバスの乗客たちと運転手の視線を感じながら、颯爽と(?)アパートに向かって歩き出したのだった。
音楽院への行きのメトロの車窓から。
4月4日から「テレメの話」(?)というのをやるらしい。
楽譜屋の帰り、パスの車窓から。
このバスから降りるときにスクーター事件が起こる。
明日はリコーダーのレッスンなので、急いで帰って、そのまま練習に突入。
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