158日目 159日目 160日目 161日目

No.161: 滞在費 (2007.2.28)

きょう、5600円のプラスチックのリコーダーで練習した後、小切手で家賃を納めにいく。
滞在費が予算をかなりオーバーしており、原因を調べたのだが、主に楽譜代とリコーダーのレッスン代が家計を圧迫していることが判明。この2つだけで、月に約250~300ユーロ(4~5万円)消費している。
これ以外にも、ユーロ高もかなり影響しているようで、渡仏前、1ユーロ=140円で予算を組んでいたのが、現在、1ユーロ=160円になり、実質15%物価が上昇していることになる。
ということで、いま、対策に頭を悩ませているところ。

そのあと洗濯に。日本から短い原稿の依頼が来ていて、それをコインランドリーで推敲。日本の読み手のことを考えながら日本語の原稿とにらめっこしていて、頭の中は完全に日本モードになっているにもかかわらず、目を上げるとフランス人がいるので、頭がこんがらかって変な気分になってくる。



サンポール通りの裏道にある広場。カフェなどが密集。

サンポール通りのカフェ。パリのカフェというのは、基本的に、オヤジ喫茶か、観光客喫茶の2種類のようだ。大多数のカフェは「オヤジ喫茶」で、そのへんのオヤジがたむろしている。たまにモダンにがんばっている感じのカフェもあるが、あんまりお客は入ってなさそうだ。


これは別のカフェ。写真は撮れないが、奥のテーブルには店主らしき人が、従業員らしき人と座っていて、タバコをぷかぷか吹かしている。個人的感想としては、パリのおしゃれな感じのカフェといえば、スターバックス・カフェあたりではなかろうか・・・という気さえしている。
158日目 159日目 160日目 161日目

No.160: リコーダー (2007.2.27)

きょう、またバスティーユにリコーダーを買いにでかけた。
「プラスチックのアルトのリコーダーが欲しいんですが」と言うと、「これはいいですよ」といって、ヤマハの白いリコーダー(実はあんまりよくない)を出してきたので、「黒のありますか?」と聞いたら、「あ、黒のモデルね」とヤマハの黒い普通のを出してきてくれた。
それで、ああ、あったあった、と思って買ったのはよいのだけれど、なんと、35ユーロもした!(日本円にして5600円!)
まさか、パリに来て、こんなに高いヤマハのリコーダーを買うことになろうとは思わなかった。リコーダーの入った荷物を亡失されたことに、いまさらながら怒りがわいてくる。

帰って晩飯を食べてから、日本の事務仕事(会計など)をやるついでに、こちらでの生活の財政状況を計算してみたんだけど、なんだかこれはかなりきつい状況になっているようで・・・ややウツ。



バスティーユの近くの大型店。

日本のとまったく同じリコーダー。
裏に、「ねん」「くみ」「なまえ」の札が付いているところまでいっしょ。
それにしても、パリで見かける管楽器(フルートやサックスなど)、どの店をものぞいてもヤマハばっかり。
158日目 159日目 160日目 161日目

No159: バスティーユ界隈 (2007.2.26)

日本で使っていたプラスチックのリコーダー・楽譜・その他もろもろを、先月、航空便で送ってもらったのだけれども、先月末、ロワッシー空港で消息を絶ってしまったきりになっている。いまだに出てこないということは、もう亡失されてしまったと判断するしかなさそうだ。

ちなみに、こちらの郵便局で一ヶ月前に問い合わせたときには、「ありませんね。どうしようもないですね。」という、とてもフランスチックなお答え。
そういえば、マダムが(うしろが長蛇の列にもかかわらず)えらい剣幕で郵便局員をケンカしているのを頻繁に見るが、ケンカをしたからといってよい成果をあげられるわけでもなさそうだ。(ぼくが見た限りでは。)
どうしようもないので、日本の郵便局に調査請求を出してもらったが、そちらの回答もまだこない。

木製リコーダー、慢性的に使用時間の限界を超えて音が出なくなってきたし、しょうがないので、こちらで練習用のプラスチックのリコーダーを買うことにする。
先週、バスに乗っていたら、バスティーユの近くのショウウィンドウでリコーダーを見かけたので、今日、記憶を頼りに探し回ってみたが、見つからない。
晩飯作るのめんどくさくなってきたので、今日はバスティーユのマックでチーズバーガー。



月曜日の冷蔵庫。真ん中はチーズとバターのかけら。
無駄なく買って、無駄なく食べているってことです。はい。


リコーダーを探して、バスティーユ近辺をうろうろ。

ちょっと裏通りに入ると、繁華街みたいにぐちゃぐちゃ。ネオンがピカピカ。 わっ、このあたりにもジャパニーズ・レストランがあちこちに!
写真は、「SAKURA / Sushi Sashimi Yakitori」。 のぞいてみたら、やっぱり中国人の店員。



ハンバーガーを食った後、別の方角の通りをチラッと見たら、あった!
日本のヤマハみたいにでかい楽器店だ! でも、もう閉まってる。

158日目 159日目 160日目 161日目

No.158: ポンピドゥーセンター (2007.2.25)

ポンピドゥーセンター(国立近代美術館が入っている建物)に、また行ってきた。
夜の7時~翌朝8時までポンピドゥーセンター前の広場に映写されている映像作品があり、しかも、夜の9時~11時はポンピドゥー館内に無料で入れるという、おもしろい企画。
Pipilotti Ristという人の"A la belle etoile"(美しい星に)という作品。



いろんな人が、作品の中に入って楽しんでいる。

作品の中に入っていると、波打ちぎわにたたずんでいるような静かな気持ちになってくる。(光の波のよう。) シンセサイザーのシンプルで静かな音楽も、どこから聞こえてくる。



ポンピドゥーセンターの中。こんなにすいているの、はじめて見た。

センター内の斜めのエスカレーターを昇っていくと、作品の全体が見渡せる。こんなふうになっていたんだ・・・
都市の中や、草原の中の人がズームアップされ、大きく開いた口の中にカメラが入っていくと、そこには宇宙が広がっている。
少し都会の孤独を感じさせるような、静かで美しい作品。


あ、これ、2枚目の写真と同じシーンだ。
作品の中に人がたくさんいる。そんな人たちも、作品の一部になっている。光を追いかけて走り出す人や、光のスポットライトに飛び込んでキスしているカップルや・・・ そんな、いろんな知らない人たちも美しく見えてくる。 ・・・そういえば、さっきまで自分も作品の一部になっていたんだな。



少し小雨が振り出す。

一番上まで昇ると、パリの夜景が広がっている。下に小さな人がたくさん歩いていて・・・ さっきの作品のイメージと重ね合わせて、ちいさな人たちを見てしまう。
158日目 159日目 160日目 161日目
目次に戻る