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No.120: きょうは雨 (2007.1.17)

いよいよリコーダーの初回のレッスン日が近づいてきたので、そちらもそろそろ本格的に練習。練習用に樹脂製のリコーダーも持ってくればよかった。(木製の楽器は長時間練習すると、水分を含みすぎて痛んでしまう。)

日が暮れてから、あてもなくぶらぶらと散歩する。
小雨だったので、傘を持たずに少し濡れながら歩くが、こっちの人も、傘をささずに歩いている人の方がずっと多い。



練習おわって乾燥中

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No.119: 先生 (2007.1.16)

きょう、レッスンに行くと、先生もおらず、他の生徒もおらず、しばらく部屋で待っていると、先生が現れる。
そして、先生が、今朝、先生のご家族が亡くなられたと、それから、ぼくに電話したけれども通じなかったということを話される。
フランス語で、とっさにお悔やみの言葉が出てくるはずもなく、無言で立ち尽くす自分。
その後、「では、レッスンを始めよう。」とおっしゃるので、「いえ、先生は疲れていらっしゃるので・・・」といいかけたら、「いや、疲れていない。」ときっぱりおっしゃる。
やや動揺しつつもレッスンを受けてきたのだが、いつもどおりに振舞っていらっしゃる先生の姿に、かえって心が痛む。

帰ってから、なにも言うことができなかった先生にメールを書こうとも思うが、日本語でさえ、まともに書けないお悔やみの言葉が、フランス語でまともに書けるはずもなく、しばらく迷うが、けっきょく、「あなたの深い悲しみに、なにも書くことができませんが、心からお悔やみ申し上げます。」と、ひとことだけ書いて送る。



レッスン室から外にのびている非常階段。

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No118: 普通の一日 (2007.1.15)

今朝は、パリの観光バスのようなものに乗って、自分のこれまでの半生を走馬灯のように観光(?)して、最後には紫の雲の中をくぐって、恍惚となりながら、『ああ、死ぬっていうのは、こんなに多幸感があるもんなんだね・・・』などと思いながら、2階建てバスの2階に一人きりで乗って、パリの夜景を見下ろしながらゆっくり昇天して行く・・・、という臨死体験のような夢を見た。(死因は、妙に生々しくて、ちょっと書けない。)
そこまでは、死んでいるのにもかかわらず意外とハッピーな夢だったのだが、場面は一転して(おそらく『乗り物で空に昇る』というところでつながっているのだろうが)帰りの飛行機、キャセイパシフィックのエコノミーに乗っている場面になる。
機体の下から「ゴン」という重い衝撃が伝わってきたのだが、前の座席まで30cm位しかない、こんな狭い場所で安全姿勢(←シートベルトを締め、体を前に曲げ、膝のあいだに頭を入れ、足首を握る姿勢。前のシートが頭につかえて、一度頭を突っ込んだら、もう頭が抜けなさそう・・・)をとるのはたまらない、こんな狭い場所でこんな格好で死ぬのは勘弁して欲しい、 と、パニックになって「わーっ!」と叫んだところで目が覚めた。(本当に叫んでいた。)
目が覚めてからもしばらく動悸がおさまらず、一瞬、キャセイの復路の航空券をキャンセルしてJALに変更できないかと、真剣に考えてしまった。

ひょっとすると、ぼくは潜在的には閉所恐怖症なんじゃないかという気がしてきた。そういえば、行きのホンコン~パリのキャセイの飛行機、けっこうつらかった。落ちるんじゃないかという恐怖でなく、あの、狭い空間に長時間閉じ込められる息苦しさ!(怖いよー!)

* * *

明日はレッスンなので、きょうは練習して、日が暮れてからスーパーに行って、という、普通の一日。
晩飯を食べてからは、しばらくだらだらとネットを見て過ごす。


スーパーの帰り。サンポール通りの裏道。もうちょっと近くまで歩いていって初めて気が付いたのだけど、写真右に、歩道に座り込んでいる女の子と、それを無理に立たせようともみ合っているマダムがいる。なにが起こってるのかはよくわからない。
そういえば、このあたりを歩いていると、こんな寒い中、地面に座り込んでいる女の子にときどき声をかけられる。何を言っているのかは不明。(隠語かもしれない。)
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No.117: スケート (2007.1.14)

きょうはずっと寒い部屋にこもって練習していて、どうにも陰気な感じだったので、『ま、日ごろの運動不足解消にもいいかな。』などとひとりごとを言って、市庁舎前のスケートに出かける。

大小のかまくらみたいなのができていて、大きいかまくらはスケート靴の貸し出し、小さいかまくらはトイレになっているようだ。
靴を借りようとかまくらに入っていくと、どうも滞在許可書などがいるらしく、「身分証明書を出してください。」と言われたのだけど、「えー、滞在許可書が家にあるんですが・・・。ないとダメですか?」と聞いたら、「では、カギを持ってますか?」と言われたので、アパートのカギを出したら、それで貸してくれた。
ちなみに、靴を貸し出している人は、市の職員のバッジをつけている。

スケートをするのは、おそらく10年ぶりくらい。
しばらく手すりにつかまってよたよたやっているうちに、おっとっと!とやりながら少しは滑れるようになる。
周りを見てみると、マイ・スケートシューズ持参で来ていて、ダンスを踊っているようなのも入るし、おーっとっとと、おーっとっとと、とやりながら滑っているのもいる。
小さな子供から、やや年配のマダムまで、いろいろ滑っている。

猛スピードで滑っている熟練の兄ちゃんにぶつかられて転びそうになっていると『ゴメンよ』と言って助けてくれたり、『おーっとっとと』の兄ちゃんが転びそうになってぼくにつかまってきて2人で『おーっとっとと』となって大笑いしたり、おしゃれしているパリジェンヌが派手に転んで照れていたり、スピードが出すぎて止まれなくなったマダムが「Attention!(気をつけてー!)」と叫びながらこっちに突進してきたり、なんだかいろいろ笑えるハプニング続出の中、2時間も滑ってきてしまったのだった。



シテ島のすぐ北にある市庁舎の前。野次馬もたくさん。
スケートリンクも、かまくらも、仮設されているもの。


借りてきた靴。
昨日、靴を買ったばかりなので、自分の足のサイズ(フランス式)がすぐ言えた。


こっちは子供用リンク。まずはこっちで10分くらい練習。


セルフタイマーで撮っていたら、だれか入ってきた。
(この時点では『ん?』という感じで、本人はまだ気が付いていない。)
勝手に入ってきたんだから、勝手にHPに載せちゃうぞ。

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