近隣から見た小川高校生
「自由」。
それが、彼が生まれてからのシンボルだった。
校則こそあれど、自由にやりたい事の出来る学校、それが小川高校の定義だった。
しかし、現在になってそれが失われつつある。
生徒達が「自由」の意味を取り違え、本当に好き勝手やってきたことのしっぺ返しが今の「校則に厳しい小川」に繋がっているのだ。
小川高校には様々なクレームが多く寄せられている。「煙草を吸っているのではないか?」「食べ散らかす」「広がって歩く」など、近隣からの指摘は厳しい。
しかしこれは今始まったことではない。先輩方の中にも思い当たる方が何人もいることだろう。昔先輩方がしてきたのと全く同じ事を、今の生徒がしているのだ。
更に言えば、これは決して小川高校生にのみ言えたことではない。
「高校生」という年代は拘束されていることに反発するという性質があるのだろう。
しかし、校則に厳しくなったことで近隣からいい声も寄せられるようになり、高校自体の人気も上がりつつあるという事実もある。
また小川高校生は夏休みの課題として、保育士さんの手伝いや老人ホームでの手伝いなどボランティアに深く繋がっているという素晴らしい面も持っている。
今は校則に厳しく、自由が失われている様に感じる小川高校も、生徒自身が成長し、近隣地域の皆さんに迷惑をかけずに「当たり前のことが当たり前に出来る」ようになれば、小川高校の「自由」は取り戻せるのではないだろうか。
結局、昔の小川高生も今の小川高生も、悪戯心をたっぷり備えている点では変わっていないのである。