[36] はじめまして 投稿者:でくのぼう 投稿日:01/01/10(Wed) 04:31
「遠藤周作」から検索してたどりつきました。
中身を見てびっくりです。遠藤周作さんと三浦綾子さんの作品がこんな風に
紹介されているページは初めてです。
私も遠藤さんと三浦さんの本は好きです。
最近、「女の一生・第1部」を読んだばかりで、ここの紹介を見て早く第2
部を読みたくなりました。
三浦さんの作品では、ここの紹介では書いてありませんでしたが「母」や
「銃口」が好きです。
私は本を読むのは好きですが、感想をまとめると言うことが非常に苦手なの
で読書日記や作品紹介を読んですごいな、と感心しました。
三浦綾子さんのほうの作品紹介も期待しています。

[37] ようこそ 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/10(Wed) 09:13
でくのぼうさん、はじめまして。

> 私も遠藤さんと三浦さんの本は好きです。
好み、合いますね。

> 最近、「女の一生・第1部」を読んだばかりで、ここの紹介を見て早く第2
> 部を読みたくなりました。
そう言ってもらえるとすごくうれしいです。

> 三浦さんの作品では、ここの紹介では書いてありませんでしたが「母」や
> 「銃口」が好きです。
「母」と「銃口」、どちらも設定に共通点ありましたね。たしか。
「銃口」は去年読み直したと思うんですが、
「母」は一度読んだきりのような。
そのうち、読んでみます。

> 私は本を読むのは好きですが、感想をまとめると言うことが非常に苦手なので
僕も苦手だったのですが、人間やればなんとかなるもんですね。

> 読書日記や作品紹介を読んですごいな、と感心しました。
> 三浦綾子さんのほうの作品紹介も期待しています。
そう言っていただけると、やりがいでてきます。
実は、作品紹介は一度書いたきりあまり推敲していないので、
近いうちに全部見直して修正してみます。
他の作品の紹介ペースももう少し上げてみようかな。

また遊びにきてください。

[38] こんばんは 投稿者:でくのぼう 投稿日:01/01/11(Thu) 22:01
むらさきさん、お返事ありがとうございます。
卒業研究の合間に現実逃避をしている理学部生です。
早く解放されて思い切り本を読みたい、と毎日そればかり考えています。

この年末年始に「反逆」と「男の一生」を読みました。個人的には「男の一生」のほうが好きです。主人公が妻を亡くして、初めてキリスト教の話を聞き、「自分にとっての天国(故郷)は木曽川だ」という場面では思わず涙がこぼれました。
遠藤周作さんの本を本格的に読むようになったのは、ここ1年くらいのことですがようやく遠藤さんのキリスト教観がわかるようになってきました。以前から西洋的なキリスト教にはなじめない感じを持っていたけれど、「遠藤教」は好きです。

むらさきさんは他に好きな作家はありますか?もしあったら教えて下さい。
私は他に山崎豊子さんや有吉佐和子さん、永井路子さんなどが好きです。

[39] いろいろと 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/11(Thu) 23:54
でくのぼうさん、こんにちは。

> 卒業研究の合間に現実逃避をしている理学部生です。
おおっと。これまたタイムリーですね。
締切はそろそろなのでは?
でも、締切が近づけば近づくほど、現実逃避をしたくなる気持ちはよーくわかります。

> 早く解放されて思い切り本を読みたい、と毎日そればかり考えています。
理系で、本が好きな人ってすごくいいですね〜。
僕はどちらかというと(じゃなくて、確実に^^;)文系人間ですが…。
僕の師匠もよく言ってますが、
文系人より理系人の方が、実は良く本を読んでたりするんですよね。
もっとがんばれ>文系人

> この年末年始に「反逆」と「男の一生」を読みました。
遠藤周作の歴史物まで読んでらっしゃるとは……。
たぶん、かなりの読書量ですね。

> 初めてキリスト教の話を聞き、「自分にとっての天国(故郷)は木曽川だ」という場面では思わず涙がこぼれました。
そうですね。主人公の素直で朴訥な人柄がひしひしと伝わってくる、すてきなシーンですね。

> 遠藤周作さんの本を本格的に読むようになったのは、ここ1年くらいのことですがようやく遠藤さんのキリスト教観がわかるようになってきました。

僕は10年近く読んで、ようやく最近わかるようになってきたような気がします。
本の読み方がわかってきて、読みながらいろいろ考えるようになってきたのは、ここ2、3年くらいですから。
それまでは、何にも考えないでただ話の流れを追ってるだけだったので。
でも、何にも考えないと読書の意味がないかといえば、そうでもないんですよね。
意識的に理解してはいなかったけど、いつのまにか無意識の中で作者の考えとかを自分のものにしてたんだな〜と最近ひしひしと感じています。

> 以前から西洋的なキリスト教にはなじめない感じを持っていたけれど、「遠藤教」は好きです。

賛成!
「遠藤教」という言い方自体はあまり好きではありませんが、
遠藤さんの求めた、イエスそのものの生き方に基づいた「優しい」キリスト教は僕も大好きです。
人の弱さを認めるから偽善の匂いもしないし、
宗教の陥りがちな排他的な感じもしないですしね。
遠藤さんみたいな考えを持った人ばっかりだったら、
宗教間の争いなんてしなくてもすむのに……。
……ということを話し出すと、ながーくなりそうなので、
また日を改めて。
だから、この内容については是非返事くださいね>でくのぼうさん

> むらさきさんは他に好きな作家はありますか?もしあったら教えて下さい。
村上春樹ですね。あとは(手抜きをしていない)宮本輝の作品。
それに僕を読書の世界に導いてくれた、井上靖。

> 私は他に山崎豊子さんや有吉佐和子さん、永井路子さんなどが好きです。
山崎豊子さんの本は僕もけっこう読んでます(長編大好き人間なので)。「二つの祖国」とか。
有吉佐和子さんはそれほど読んでませんが、「私は忘れない」が好きなんですよ(よくありそうなテーマでミーハーな気もするんですが)。
永井路子さんは読んだことないです。
おすすめありましたら、教えてください。

それでは、卒業研究がんばってください。


[40] でくのぼうです 投稿者:でくのぼう 投稿日:01/01/12(Fri) 05:04
早速にこんなにお返事、正直ちょっと驚きましたが嬉しいです。
私は残念ながら理系人間ではありません(- -;)。間違って理学部という場所にい
込んでしまった
典型的な文系人間です。今現在、自分が理系的頭脳を持ち合わせていないために苦しんでいる最中です。

私が遠藤さんのキリスト教をいいと思うのは、やはりむらさきさんがおっしゃるのと同じように
「優しい」からです。「女の一生・第一部」の終盤で「神は本藤さんより伊藤さんのような人を
より愛しています。」という言葉があります。これが遠藤さんにとってのキリスト教(この前は
「遠藤教」という言葉を使いましたが、私もこれは好きではありません。でも、そういって揶揄する
人には、言いたければ言えばいい、それの何が悪い?という気持ちです)なのだと私は思っています。
これまでの歴史などを見てきてキリスト教について「なんて傲慢なんだ!」と感じることがありました。
そしてその傲慢な排他主義について、「これは本来のキリストの教えとは違うものになってしまって
いるのではないか?」という疑問が浮かぶようになりました。
とは言っても、キリスト教については全く不勉強なので実際のところどうなのかは知りませんが・・・。
とにかく、遠藤さんのキリスト教にはこういう傲慢さは感じられません。こういう考え方の人ばかりだったら、
本当に宗教戦争だけでなく、多くの侵略戦争や民族紛争も起こらずにすんだのではないか、などと思っていまいます。
なんだか長くなりました。このことについてはこのあたりで・・・。

井上靖に読書の世界に導かれたなんてすごいですねー。「おろしや国酔夢たん」を読んで
当時中学生だった私は、言葉遣いの難解さに閉口し、以後、近づきがたい存在になっています。
「額田王」を母が読んで面白いと言っていたので読んでみようかと思っています。
宮本輝さんの本は「優駿」だけ読んだことがあります。「手抜きでない」とは・・・?
村上春樹は読んだことがありません。お薦めがあったら教えてください。

永井路子さんの本では「朱なる十字架」や「山霧」が好きです。他にエッセイ(?)で「歴史を騒がせた女たち」
というのが面白いです。基本的に歴史物は好きですが、この人の歴史小説は女性の心理が生き生きしていて好きです。
有吉佐和子さんの「私は忘れない」読んでないです、どんな話ですか?私は「芝桜」、「木瓜の花」が好きです。
山崎豊子さんの長編は好きで、最新作以外全部読みました。一番好きなのは「二つの祖国」です。
他の本についてもそうだけど、ドラマ構成がすごく上手いと思います。

[47] まとめ^^; 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/12(Fri) 22:54
一人で立て続けに書きこんでしまいました。ふう。

永井路子さんは読んだことないので何とも言えませんが、
紹介してもらった本はメモっておいて、
時期がくれば是非読んでみたいと思います。
紹介ありがとうございます。

でくのぼうさんと好みが近そうなのがうれしくって
思わず大量の返事をしてしまいました。

量が半端じゃないので、返事は急ぎません。
卒業研究の妨げにならない範囲で、返事くれたらうれしいです。

それでは、また。

[48] いろいろ 投稿者:でくのぼう 投稿日:01/01/14(Sun) 07:30
丁寧なお返事ありがとうございます。
こんなに本の話ができる人に出会えたのは初めてなのでとても嬉しいです。

・井上靖について
>あら〜。読んだ本がわるかったかも?
>読書の世界に引っ張り込んだ張本人は「しろばんば」からはじまる自伝的3部作です。
え、そうなんですか。「おろしや国〜」の後に唯一ふれた井上靖の作品が、模試で出た
「孔子」(これまた運悪く)で、すっかり私の中で「井上靖はとっつきにくい」という
イメージができあがっていまいました。
でもせっかく教えていただいたので、改めて「しろばんば」あたりから始めてみようと
思います。

・宮本輝について
>彼の最新作を読んで「これは手抜きだろ」と怒り心頭に達したもんですから……。
>あれだけの売れっ子作家になると、こんな手抜き作品でも売れてしまうんですよね。
>だからこそ、手抜きしちゃあいかんだろって、怒り狂ったので。
そんなことってあるんですか。でもそのとおりだと思います。どんなに忙しくてもファンを
裏切るような手抜きはダメです。
「ドナウの旅人」は聞いたことがあります。他に有名なのは「蛍川」とかありましたよね?
たしか叔父が宮本輝を好きだったので、卒業して余裕ができたら本棚を物色させてもらおうかな。

・村上春樹について
>圧倒的な不可解さとある種の心地よさをもった世界を
>小説のなかで作り上げてしまうのは、
>「こりゃすげーな」と素直に思ってしまいます。
それは興味深いですね。ちょっと読んでみたくなりました。
「ねじまき鳥〜」はい以前に本屋さんで山積みにされていたのをみたことがあります。
私はどうも少しひねくれたところがあるらしく、本でも何でもあまり持ち上げられているものは
手を出したくなくなくなる性分で、つい敬遠してしまっていました。
こういう食わず嫌いみたいなところは直さないと損をしますね。
村上春樹を読んで面白いと思ったら、古井由吉さんという人の本も探してみようかな。
こちらの方は全く初めて聞く名前ですが。

・有吉佐和子について
>都会に疲れた主人公が、離島の僻地で純朴な人々にふれあい、
>人生にとって大切なものとは何かに気づくという話です。
>たぶん、有吉さんの小説のなかでは特殊な本なんじゃないかな?
たしかに、あまりない感じのお話ですね。でもそれだけに普段と違う作者の姿が見えそうで
興味が湧きます。暇になったら探してみます。
「芝桜」・「木瓜の花」は、有吉さんお得意の世界ですが、主人公のさっぱりとした
前向きな生き方が好きです。女同士の会話が軽快でテンポがよくて、これは有吉さんにしか
書けないものだと思います。同じ芸者を描いたものでも「香華」だと、主人公が母親や妹、
その他の親戚などに振り回されてもがいているのがものすごくもどかしくて、読み終えた後
すっきりしないものが残るのですが。

・山崎豊子について
>他に長編ってありますか?
>「不毛地帯」が抜けてるのは知ってるんですが。
はい、抜けてるのはそれだけです。あとは最新作の「沈まぬ太陽」だけです。
山崎さんの作品は、取材が緻密でテーマが社会的に重いので、本当に心に余裕のあるときでないと
読み始められないない気がします。「沈まぬ太陽」が読めるのはいつのことやら・・・。

また長々と書いてしまいました。
最初にも書きましたが、読書の好みが近い人が今まで周りいなかったので(家族以外で)
つい嬉しくて毎回長くなってしまいます。

[49] 古井由吉について 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/14(Sun) 22:22
でくのぼうさん、こんにちは。

> こんなに本の話ができる人に出会えたのは初めてなのでとても嬉しいです。
同じく、僕もうれしいです。

> 他に有名なのは「蛍川」とかありましたよね?
そうですね。有名ですね。僕自身はあまり好きではありませんが。

> たしか叔父が宮本輝を好きだったので、卒業して余裕ができたら本棚を物色させてもらおうかな。
すてきな叔父さんをお持ちのようですね。

> 私はどうも少しひねくれたところがあるらしく、本でも何でもあまり持ち上げられているものは
> 手を出したくなくなくなる性分で、つい敬遠してしまっていました。
流行に惑わされたくないという、その気持ちもよーくわかります。

> こういう食わず嫌いみたいなところは直さないと損をしますね。
そうですね。←お互い^^;

> 村上春樹を読んで面白いと思ったら、古井由吉さんという人の本も探してみようかな。
> こちらの方は全く初めて聞く名前ですが。
そうでしょそうでしょ。
実は文壇では評価の高い人なんですよ。
芥川賞の選考委員とかしてますし。
たしか、去年の芥川賞のニュースで古井由吉さんがコメントしてたのをおぼえてます。

……かくいう僕も去年まで、情緒あるエッセイを書く、ただの競馬親父としか思っていなかったんですけどね。
「優駿」という競馬月刊誌で古井由吉さんが長らく書き続けてるエッセイは愛読していたので。

でも、去年、「作家の値うち」(福田和也)という、
評論家が各作家の作品を100点満点で採点してる本を読んでいたら、
古井由吉の本が高い評価を得てたんですよ。
「あれ?この人ただの競馬親父じゃなかったんだ」とその時初めて知りました……^^;
「優駿」紙上で、その情緒感あふれる文体には常々感心していたので、さっそく彼の本を読んでみたら……。
異世界に誘われ、完全に頭のバランス感覚を狂わされてしまいました。
文字だけの世界でこんな感覚にさせるのはやっぱすごいな、と。
でも、よっぽど余裕のあるときにしか読めません。彼の本は。
忙しいときにあんな世界に迷い込まされたら、大変なことになりますから。

でも、福田和也が絶賛してて、確かにその作品は評価に値するし、賞などもたくさんもらっているようですが、
古井由吉さんの本はなかなか入手困難です。
すぐ、絶版になっちゃうみたいで。
確かに、売れないだろうな彼の本は。一般受けはしないのは僕も納得。
でも、すばらしい作品であることは確かだと思います。

村上春樹ワールドが、さわやかさもただよわせる「青色」だとすれば、
古井由吉ワールドは、どんよりした「黒色」でしょう。
どちらの世界に迷い込んでも、現実世界がリアリティを失ってしまうんですが、
古井由吉ワールドに迷い込んだ方が重症でしょうね。
身体の平衡感覚なくなっちゃうよ。

ちなみに福田和也の「作家の値うち」は、
読みたい本がないときに役に立ちますよ。
僕は一時期、評価の高い本を順番に読んでいったりしてました。
僕が読んだことのある本に対する福田さんの評価は、おおむね納得できるものだったので、この人の評価は信用してもいいかも、と思いました。
読書ガイドとして使える本だと思います。

> 「芝桜」・「木瓜の花」は、有吉さんお得意の世界ですが、主人公のさっぱりとした
> 前向きな生き方が好きです。
ひょっとして、でくのぼうさんの本の好みのキーワードは、「前向き」なのでは?
読んだ後、生きていくのがイヤになるような本は好きではないのでは?
僕はそうなのですが、作家の好みの似ているでくのぼうさんも
ひょっとしてそうかな〜と思ったので。

> はい、抜けてるのはそれだけです。あとは最新作の「沈まぬ太陽」だけです。
文庫本になったら読もう。たしか、まだハードカバーだけですよね?
それとも、もう文庫本になってましたっけ?

> また長々と書いてしまいました。
> 最初にも書きましたが、読書の好みが近い人が今まで周りいなかったので(家族以外で)
> つい嬉しくて毎回長くなってしまいます。

同上です。
たぶん僕がこれまで出会った人のなかで、
でくのぼうさんが一番読書の好みが近いような気がします。

というわけで、お願いなのですが、
もしよければ、メールアドレスなど教えてくれませんか?
僕宛てに(book@rainbow.plala.or.jp)、
メールくれればオッケーですので。


[50] 異次元世界 投稿者:でくのぼう 投稿日:01/01/17(Wed) 05:17
むらさきさん、こんにちは。

> 実は文壇では評価の高い人なんですよ。
そうなんですか、全然知りませんでした。

> 「優駿」紙上で、その情緒感あふれる文体には常々感心していたので
エッセイを読んで「この人好きだな」と感じた作家さんは他の文章を読んでも
たいてい良いと思いますからね。

> でも、よっぽど余裕のあるときにしか読めません。彼の本は。
> 忙しいときにあんな世界に迷い込まされたら、大変なことになりますから。
わかります。私も本を読むとき、その世界にどっぷりはまっちゃうほうなので。
たまに暫く戻ってこられなくなることなんかあります。

> 古井由吉さんの本はなかなか入手困難です。
あれれ、大きな図書館なら置いてあるでしょうか?

> 古井由吉ワールドは、どんよりした「黒色」でしょう。
う・・・、「どんよりした『黒色』」ですか。ちょっと怯みますね。
私の好きな異次元ワールドは、児童むけファンタジーのものが多いので。
最近は忙しいので足が遠のいていますが、この歳で市営図書館の児童書コーナー
に潜り込んだりしております(..;
異世界ファンタジーで好きな系統はエンデの「モモ」とか、小説じゃないですが
手塚治虫の「火の鳥」、宮崎駿の「風邪の谷のナウシカ」などです。
「火の鳥」と「ナウシカ」は原作を見るとあまり子供向けとは言い難いですが。

> ちなみに福田和也の「作家の値うち」は、
> 読みたい本がないときに役に立ちますよ。
> 読書ガイドとして使える本だと思います。
どこから出版されているのでしょう?教えてください。

> ひょっとして、でくのぼうさんの本の好みのキーワードは、「前向き」なのでは?
> 読んだ後、生きていくのがイヤになるような本は好きではないのでは?
自分ではあまり意識したことがなかったけど、そうかもしれません。
去年の10月〜11月くらいに、ちょっと悩み事がありまして、軽い鬱状態に
なっていた頃、遠藤さんや三浦さんの本を読んで随分救われたことがあります。
それまで漠然としか感じられなかった、遠藤文学のテーマに共感できるように
なったのは、実はその頃です。それまでは、遠藤流に言うならば「神があまり
関心を持たないタイプ」に近い人間だったかもしれません。(かといって今、
「関心を持たれる人間」かどうかもはなはだ怪しいですが。)

どうも個人的なことを書いてしまいました。すみません。

> 文庫本になったら読もう。たしか、まだハードカバーだけですよね?
> それとも、もう文庫本になってましたっけ?
まだだと思います。私も買うのは文庫になってからにするつもりです。


[51] 個人的な話、大歓迎! 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/18(Thu) 00:45
でくのぼうさん、こんにちは。

> エッセイを読んで「この人好きだな」と感じた作家さんは他の文章
> を読んでもたいてい良いと思いますからね。
そうかもしれませんね。
一度読んで違和感を持った人のものは、いくら読んでも違和感がとれ
なかったということもありますし。
でも、「たまたま」その作家の「はずれ」を最初読んじゃうってこともあるんですよね。
そのときに、「縁がなかった」ですましていいのかな。
……と、そうしがちな自分に少し反省。

> わかります。私も本を読むとき、その世界にどっぷりはまっちゃうほうなので。
> たまに暫く戻ってこられなくなることなんかあります。
それはなかなか過激ですね。
でも、そういうことは僕もたまにあります。
そういうときって、「ただの文字にすぎないものでも、
書く能力のある人に操られると、こんな力を持っちゃうんだ」
と思わず感嘆してしまいますね。

> > 古井由吉さんの本はなかなか入手困難です。
> あれれ、大きな図書館なら置いてあるでしょうか?
さすがに図書館に行けばあると思います。
確認していませんが。

> う・・・、「どんよりした『黒色』」ですか。ちょっと怯みますね。
そうですね、僕もかなり怯みます。
でも、こういう世界を作り上げるのはすごいなという感嘆は存分に味
合わせてくれるので、それはすごいと思います。
古井由吉さんの本で途中で読むのをやめた本があるんですが、
その本はたった一文で、めまいを起こし、平衡感覚を失わせる力を持っていたもので。
「この本は今読んだら、やばい」と中断しています。
でも、またいつか再挑戦してみようと思っています。
僕は負の力をもった本は好きではないんですが、古井さんの本はなぜか好きなんですよね。
本から感じる人柄を信じているからかな。

> 私の好きな異次元ワールドは、児童むけファンタジーのものが多いので。

そんなでくのぼうさんには、
村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を
改めておすすめしておきます。
この本は近未来の世界と幻想的な世界が交錯しているので、
でくのぼうさんが気に入る確率高いと思います。
…児童むけではありませんが^^;

> 最近は忙しいので足が遠のいていますが、この歳で市営図書館の児童書コーナー
> に潜り込んだりしております(..;
それは、僕はしたことないですね^^;
未体験ゾーンだ……。

> 異世界ファンタジーで好きな系統はエンデの「モモ」とか、
それは知らないです。
「エンデ」は人名なのですか?

> 「火の鳥」と「ナウシカ」は原作を見るとあまり子供向けとは言い難いですが。
恥ずかしながら、「火の鳥」は読んだことないですが、
「ナウシカ」の原作(というか漫画版?)は、難解ですね。
あれほど頭を使う漫画も珍しい。
後半にいけばいくほど、1ページ読むのに時間かかるし。
でもナウシカの原作は僕も大好きですよ。
全巻しっかり揃ってます。
宮崎アニメでいちばん好きなのはラピュタですけどね。

> どこから出版されているのでしょう?教えてください。
えーと、ここ↓を見てみてください。
http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?W-NIPS=9973446801
……うまくリンクはれてるかな。
この本は、現在、健在な作家しか評価してないので、
遠藤さんや三浦さんが載っていないのが残念なのですが。

> 去年の10月〜11月くらいに、ちょっと悩み事がありまして、軽い鬱状態に
> なっていた頃、遠藤さんや三浦さんの本を読んで随分救われたことがあります。
僕は鬱状態になった時に救いを求めるのは、どっちかというと三浦さんの本ですね。
前向きに、真摯な気持ちになれるから。

> それまでは、遠藤流に言うならば「神があまり関心を持たないタイプ」に近い人間だったかもしれません。
それはそれは。悲しいことがあったのですね……。
でも、遠藤さんの言うように、
自分の弱さを感じることなく自信満々で生きていく強い人よりも、
自分の弱さを痛感する人の方がなんかいいな〜。
前者のタイプの方が本人は幸せなのかもしれないけど、
気づかないことも多いでしょうから。
でも、やっぱ自分は幸せでありたいんですよね。
この矛盾にどう立ち向かっていくか、ってのは今の僕の課題でもありますね。

> (かといって今、「関心を持たれる人間」かどうかもはなはだ怪しいですが。)
そんな風に自問自答を始めた時点で、少なくとも「関心を持たれる人間」の一歩を踏み出しているような気がします。
……なんてえらそうに言ってる僕自身も同じような状態なんですが。
いつかは、強さと弱さを併せ持った人になりたいですね。
僕はまだ自分の弱さを直視しきれてません。

> どうも個人的なことを書いてしまいました。すみません。
いえいえ、とんでもないです。
個人的なこと大歓迎です>ALL(この掲示板を見てくれてる人、みんな)
個人的な話の方がいろいろ興味深いですからね。
(ということで、たぬきさん、そろそろ出てきてください〜。)

例によってまた長文、すいません。

[52] また長くなってしまいました。 投稿者:でくのぼう 投稿日:01/01/18(Thu) 03:30
こんにちは。

> でも、「たまたま」その作家の「はずれ」を最初読んじゃうってこともあるんですよね。
> そのときに、「縁がなかった」ですましていいのかな。
そういうことは私もけっこうありますね。
でもなかなか再挑戦するだけの余裕がない現状・・・。
それに自分が読んだのが「たまたま」「はずれ」だったことも気づかずに終わったり。
私はそれに気づけたら「縁」はあったのだと思うことにしています。
ここに来るようになって読み直したくなった本が何冊かありますが、実行に移せるのは
いつになるやら・・・。

> そういうときって、「ただの文字にすぎないものでも、
> 書く能力のある人に操られると、こんな力を持っちゃうんだ」
> と思わず感嘆してしまいますね。
はい、ほんとに。
「言葉だけでまったく別の空間を作り上げられる人がいるんだな」という感心する思い
と、その能力を羨ましく思う気持ちと半々です。

> その本はたった一文で、めまいを起こし、平衡感覚を失わせる力を持っていたもので。
たった一文で!
うーん、なんだかもう、話を聞いているとこわいもの見たさみたいな気分ですね。
絶対さがしてみよう。

> 村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」を
> 改めておすすめしておきます。
> この本は近未来の世界と幻想的な世界が交錯しているので、
> でくのぼうさんが気に入る確率高いと思います。
それは楽しみです。
こっちも絶対読もうっと。

> 未体験ゾーンだ……。
まあ、普通そうでしょう。
地元の図書館ではそれほどでもなかったのですが、今いる所のだと、カウンターを挟んで
児童書と一般書のゾーンが完全に分かれているので、私も足を踏み入れるのにかなり勇気が
要ります。 

> 「エンデ」は人名なのですか?
そうです。変に略して名字だけ書いたのがいけなかったかもしれません。
「ミヒャエル・エンデ」なら聞いたことないですか?
映画「ネバー・エンディング・ストーリー」の原作「はてしない物語」とか、わりと有名
だと思いますけど。

> 恥ずかしながら、「火の鳥」は読んだことないですが
機会があったら読んでみてください。おすすめです。
「火の鳥」で描かれている未来の世界は暗くて破滅的で、読んでいると辛くなることが
あるけど、登場人物や作者が希望を捨てていないと感じられるので好きです。

> 「ナウシカ」の原作(というか漫画版?)は、難解ですね。
> あれほど頭を使う漫画も珍しい。
> 後半にいけばいくほど、1ページ読むのに時間かかるし。
ほんとにそうです。あれは何度読んでも理解できた気がしません。
でも大好きです。ナウシカの優しさと強さに憧れます。
その両方を持ち続けるというのは難しいと思うので。

> 宮崎アニメでいちばん好きなのはラピュタですけどね。
私もラピュタ好きです。でも1番好きなのはやっぱりナウシカかな。
他に、宮崎監督のじゃないけど、ジブリ映画では「おもひでぽろぽろ」が好きです。

> ……うまくリンクはれてるかな。
はれてました。
ちゃんとメモとりました。ありがとうございます。

> 僕は鬱状態になった時に救いを求めるのは、どっちかというと三浦さんの本ですね。
> 前向きに、真摯な気持ちになれるから。
私の場合、遠藤さんの本を読んで自分を見つめ直し、三浦さんの本で励まされたという
感じでした。

> でも、遠藤さんの言うように、
> 自分の弱さを感じることなく自信満々で生きていく強い人よりも、
> 自分の弱さを痛感する人の方がなんかいいな〜。
私もそういう人のほうが好感が持てます。

> 前者のタイプの方が本人は幸せなのかもしれないけど、
> 気づかないことも多いでしょうから。
> でも、やっぱ自分は幸せでありたいんですよね。
そうですね。難しい問題です。
私も自分がどっちの人生を生きるかと聞かれたら、迷います。
客観的には後者の人のほうが好きだと言いながら矛盾しますけど。

> いつかは、強さと弱さを併せ持った人になりたいですね。
自分の弱さを直視しながら他人の弱さも全部含めて容認できるような人間になりたいです。

[53] 長文には長文を^^; 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/18(Thu) 23:22
でくのぼうさん、こんにちは。

> ここに来るようになって読み直したくなった本が何冊かありますが、実行に移せるのは
> いつになるやら・・・。
「ここに来るようになって」って言ってもらえるのはうれしいな〜。
でも、読みたい本があっても、その時々の気分で手が伸びる本って変わってくるんですよね。
僕もHP作って以来、いろんな人に紹介してもらった本は全部読みたいんですが、
今取り組んでいる「手持ちの遠藤周作の本をもう一度全て読み返そう月間」が終わるまでは、
新しい本にはなかなか手を伸ばせません。
自分の出発点を再確認しておく必要性を感じているので、とりあえず「深い河」まで辿り着かないと。
遠藤周作以外の本はその後で、ということになりそうです。
紹介していただいた本は感謝の気持ちを持ちつつちゃんとおぼえてますので>ALL

ところで、でくのぼうさんの卒業研究が終わるのは、いつなのでしょうか?

> たった一文で!
> うーん、なんだかもう、話を聞いているとこわいもの見たさみたいな気分ですね。
こわいですよ〜。
ちなみに古井由吉さんの本で僕が通して読んだのは「白髪の唄」一冊だけで、
途中で「今は、やばい」と思って中断したのは、「杳子・妻隠」です。

> 地元の図書館ではそれほどでもなかったのですが、今いる所のだと、カウンターを挟んで
> 児童書と一般書のゾーンが完全に分かれているので、私も足を踏み入れるのにかなり勇気が
> 要ります。 
あやしい人かも(笑)
でも、童話とか絵本の好きな人は僕の周りでもけっこういますよ。
一緒に本屋に行ったとき、絵本見て、「これ欲しいな〜」と言ってましたから。
僕はあまり児童書コーナーには行かないんですけどね^^;
それに、児童書見てる大人は別に変だとは思われないと思いますけど。
お子さんの本を探してるのかな、とか、児童書作家かな、とか思って周りの人はそれほど気にしないような気がします。
児童書を好きな大人ってそれなりにすてきかも??

> 「ミヒャエル・エンデ」なら聞いたことないですか?
> 映画「ネバー・エンディング・ストーリー」の原作「はてしない物語」とか、わりと有名
> だと思いますけど。
あー、聞いたことあります。
というか、3ヶ月ほど前、別の人も「はてしない物語」好きだと言ってました。今ごろ思い出した……。
わすれてた〜。すまぬ>秘密兵器さん
是非、一度、読んでみよう。「はてしない物語」。
遠藤周作月間が終わったら、まずこれ読もうっと。

> 「火の鳥」で描かれている未来の世界は暗くて破滅的で、読んでいると辛くなることが
> あるけど、登場人物や作者が希望を捨てていないと感じられるので好きです。
こちらも明日にでも、全巻揃えて注文してみよう!

> ほんとにそうです。あれは何度読んでも理解できた気がしません。
ねえ?でも、それだけになおさら読み応えあるんですよね。

> でも大好きです。ナウシカの優しさと強さに憧れます。
そうですねっ。

> 他に、宮崎監督のじゃないけど、ジブリ映画では「おもひでぽろぽろ」が好きです。
僕も「おもひでぽろぽろ」けっこう好きです。
心の底に誰もが持っている懐かしい気持ちを呼び起こしてくれるような気がするから。
ふるさとに帰った気分になります。

もっとも基本的にジブリ作品は全部好きですけど。
「耳をすませば」もかなり好き。
↑いい年して、かなり恥ずかしいけど……。

> 私も自分がどっちの人生を生きるかと聞かれたら、迷います。
> 客観的には後者の人のほうが好きだと言いながら矛盾しますけど。
そうなんですね。その矛盾をどうするか、なんですよね。
……難しいな。

> 自分の弱さを直視しながら他人の弱さも全部含めて容認できるような人間になりたいです。

それプラス、やっぱ弱い自分を強くする気持ちも忘れたらダメですよね。
他人には遠藤さんの優しい目を、
そして自分には三浦さんの(優しいながらも)厳しい目を向けることが大切なんだと僕は思っています。
自分の弱さまで容認しちゃったら、進歩止まっちゃいますもんね。

トップページの遠藤周作・三浦綾子さんのところに
小さい字で添えてある一文は、この気持ちからなんですが、
お気づきになられてました?

ここまで、うまく誘導していただきありがとうございました。
近いうちにどこかでこういうこと言いたいな、と思っていたので。

それでは、また。

[58] こんばんは。 投稿者:でくのぼう 投稿日:01/01/23(Tue) 20:16
おひさしぶりです。 ようやく卒論発表が終わりました。

> ところで、でくのぼうさんの卒業研究が終わるのは、いつなのでしょうか?
卒論の提出は2月15日に決まりました。あと3週間です。

> 是非、一度、読んでみよう。「はてしない物語」。

> もっとも基本的にジブリ作品は全部好きですけど。
私もです!(^o^)/

> 「耳をすませば」もかなり好き。
> ↑いい年して、かなり恥ずかしいけど……。
年なんか関係ありませんよ!
年を重ねているからこそ、よけいに感じられることもあるわけですし。
あれは、最後のほうは見ててちょっと照れくさいですが。
主人公の気持ちがとってもよくわかって、いいなぁと思います。

> それプラス、やっぱ弱い自分を強くする気持ちも忘れたらダメですよね。
> 他人には遠藤さんの優しい目を、
> そして自分には三浦さんの(優しいながらも)厳しい目を向けることが大切なんだと僕は思っています。
> 自分の弱さまで容認しちゃったら、進歩止まっちゃいますもんね。
そうですね。とても難しいことだと思いますが。
私はまだ、自分の弱さを認めるだけで精一杯です。
自分にこんな弱いところがあったんだ、ということを知るのはそれだけでも
最初は受け止めるのに時間もかかるし、大変なことだとわかりました。
これからそれをどう克服していくかというのが問題ですね。

> トップページの遠藤周作・三浦綾子さんのところに
> 小さい字で添えてある一文は、この気持ちからなんですが、
> お気づきになられてました?
気づいてましたよ。ああ、うまいこと言うなぁと思ってました。

> ここまで、うまく誘導していただきありがとうございました。
> 近いうちにどこかでこういうこと言いたいな、と思っていたので。
いいえ、誘導なんてとんでもないです。
こちらこそ、こういう話をする機会を持たせてもらってありがとうございます。

「作家の値打ち」ですが、一段落ついたところで明日にでも注文しようと思います。
新企画(?)、面白そうですね。

それでは、また。

[60] 復帰おめでとうございます 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/23(Tue) 22:25
でくのぼうさん、こんにちは。
卒論発表終了早々の復帰、ありがとうございます。

> おひさしぶりです。 ようやく卒論発表が終わりました。
あ、それはそれは。ひとまず安心ですね。

> 卒論の提出は2月15日に決まりました。あと3週間です。
ということは、それほどのんびりもしてられないですね……。
少し休んでから、またがんばってくださいねっ。

> 年なんか関係ありませんよ!
怒られちった……(笑)。
> あれは、最後のほうは見ててちょっと照れくさいですが。
そう、ちょっと照れくさい。
最後のほうだけじゃなくて、ずっと。
純粋に精一杯がんばってるのを見るのは、好きだけど、照れくさい。

> 私はまだ、自分の弱さを認めるだけで精一杯です。
> 自分にこんな弱いところがあったんだ、ということを知るのはそれだけでも
> 最初は受け止めるのに時間もかかるし、大変なことだとわかりました。
あ、なるほど。
僕はどうなのかな。自分の弱さはわかってるつもりで、
実はわかってなかったりするのかも。
…とでくのぼうさんの言うことを聞いててふと思ってしまいました。

> 気づいてましたよ。ああ、うまいこと言うなぁと思ってました。
ほめられちった。わーい\(^_^)/

> 「作家の値打ち」ですが、一段落ついたところで明日にでも注文しようと思います。
> 新企画(?)、面白そうですね。
まんまと乗っていただきありがとうございます^^;
ネタの続く限り、1人でがんばりますので(←そう長くはもたない)、
援護射撃お願いしますね。
↑卒論にひびかない程度で。

[46] 山崎豊子について 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/12(Fri) 22:49
> 山崎豊子さんの長編は好きで、最新作以外全部読みました。一番好きなのは「二つの祖国」です。

はい、僕も「白い巨塔」「華麗なる一族」「二つの祖国」「大地の子」
と長編は読んでます。その他の短編は読んでないけど。
他に長編ってありますか?
「不毛地帯」が抜けてるのは知ってるんですが。

今まで読んだ長編のなかでは、僕も「二つの祖国」でしょうね。
たぶん2回読み返したのは、これだけだったような気がしますから。

[45] 有吉佐和子について 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/12(Fri) 22:45
> 有吉佐和子さんの「私は忘れない」読んでないです、
> どんな話ですか?

都会に疲れた主人公が、離島の僻地で純朴な人々にふれあい、
人生にとって大切なものとは何かに気づくという話です。
良くありそうな話でしょ?
たぶん、有吉さんの小説のなかでは特殊な本なんじゃないかな?
でも、僕は好きだな、この本。

> 私は「芝桜」、「木瓜の花」が好きです。
はい、僕もしっかり読んだことありますよ^^;
ちゃんと自宅の本棚に並んでますし。
といっても、内容はほとんどおぼえていません。
お話をきいていると、
そろそろ読み返してもいいかなと思ってきました。
ありがとうございます。

[44] 村上春樹について 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/12(Fri) 22:37
> 村上春樹は読んだことがありません。お薦めがあったら教えてください。

完成度の高さでは「世界の終りとハード・ボイルドワンダーランド」。
おもしろさでは「ねじまき鳥クロニクル」。

村上春樹は、ほんとに独特の世界を作中で作り上げてしまいます。
圧倒的な不可解さとある種の心地よさをもった世界を
小説のなかで作り上げてしまうのは、
「こりゃすげーな」と素直に思ってしまいます。

「世界の終り〜」はその異世界の構築が最も完璧にきまっている
作品だと僕は思います。
この作品を村上春樹の最高傑作という人は僕の周りにも多いですし、一冊挙げるなら、これになりますね。
素朴な感動を与えてくれる作品でもあります。

「ねじまき鳥〜」は文句なしにおもしろいです。
全三巻と長編ですが、読み出したらとまりません。
本に没頭して読書する楽しみを純粋にあじあわせてくれます。
その不可解さも圧倒的ですが。
僕は全三巻読み終わったと同時に、
即座に第一巻から読み返してしまいました。
読み終わったと同時に読み返し始めた本は、この本だけだな。
卒業研究を控えたような忙しい時期には、
この本には手を出してはいけません^^;。
ゆとりができた時に是非お読みください。

村上春樹は、遠藤周作とも三浦綾子ともまったくタイプが
違いますが、現代日本の偉大な作家であることは間違いないと思います。そのうち、是非読んでみてください。

ちなみに、古井由吉も、村上春樹同様、
異世界を作中で作り出すという手腕に長けている偉大な作家です。
古井由吉の本はほんのわずかしか読んだことがないのですが、
めまいを起こさせるような異世界に運んでくれるという点では、
村上春樹よりも上かもしれません。
ただ、一般受けするとなると、古井由吉よりも村上春樹だろな〜。
僕自身、古井由吉の本を読むのにはそれなりにエネルギーをためてからでないと無理ですから。


[43] 宮本輝について 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/12(Fri) 22:24
> 宮本輝さんの本は「優駿」だけ読んだことがあります。「手抜きでない」とは・・・?

去年の11月25日の読書日記にも書きましたが、彼の最新作を読んで「これは手抜きだろ」と怒り心頭に達したもんですから……。
あれだけの売れっ子作家になると、こんな手抜き作品でも売れてしまうんですよね。
だからこそ、手抜きしちゃあいかんだろって、怒り狂ったので。

「ドナウの旅人」とかは好きだし、良い作品だと思います。
そのスマートさに若干の違和感を感じることはありますが、
それなりに好きな作家です。
たぶん、長編は全部読んでると思うし。

[42] 井上靖について 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/12(Fri) 22:20
やっぱり2回じゃなくて、作家別に分けてみます^^;。

> 井上靖に読書の世界に導かれたなんてすごいですねー。「おろしや国酔夢たん」を読んで

あら〜。読んだ本がわるかったかも?
僕は「おろしや〜」は読んでないです。
読書の世界に引っ張り込んだ張本人は
「しろばんば」からはじまる自伝的3部作です。
たしか小学校6年生のときだったかな?
主人公の洪作少年の考えに、共感をおぼえて、
彼とともに成長したようなもんです。
まだ小学生の当時は今ほど欲しい本を
どんどん買うこともできなかったので
(1ヶ月の小遣い300円はないだろ>母親)、
古本市で買ったこの本をすりきれてぼろぼろになるまで
読み返しました。
この3部作はけっこう読みやすいですよ。

何年か前にひさしぶりに「しろばんば」とかを読み返したとき、
「僕の根っこの部分を形成したのは井上靖で、
その上を固めてるのが遠藤周作なんだな」ってかんじました。

[41] 遠藤周作について 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/12(Fri) 22:15
でくのぼうさん、お返事ありがとうございます。
長くなるので返事は2回に分けます。

> 間違って理学部という場所に
あら?

> 「女の一生・第一部」の終盤で
注目するポイントが僕と良く似てますね。

> 「これは本来のキリストの教えとは違うものになってしまって
> いるのではないか?」という疑問が浮かぶようになりました。
僕も「キリスト教って、宗教って、いったい何なんだろう?人間を救うもののはずが、傲慢とか思い上がりとか選民意識とか……わけのわかんないものを増長させてどうなってんだ?」と思うことはよくあります。
でも、遠藤さんや三浦さんのように、宗教によって己を律して自分を高めている人もいっぱいいるわけでして。
要は、個々人の宗教に対する心構えによるんだろうな。
でも、宗教ってその「心構え」を教えるもんじゃないのか?……。
とわけがわからなくなっちゃうんですが……。

> なんだか長くなりました。このことについてはこのあたりで・・・。
そうですね。僕もこういう話になると言いたいことがいっぱいあってきりがないので、とりあえずこのあたりで。
今までのやりとりで、でくのぼうさんの考え方には共感できる部分がたくさんあることはわかりましたし。ですよね?


[54] こんばんわ 投稿者:たぬき 投稿日:01/01/21(Sun) 00:20
メールありがとうございます。
掲示板は時々、見せてもらってます。
読書感想とか、いろいろ、書かせてもらいたいのですが、
ちょっと、考えると、2,3時間使ってしまってやばいって
感じです。何するのにもとろいんですよ(笑)
暇人になったら、また、書かせてください。
では。


[55] 暇人むらさき 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/21(Sun) 10:50
たぬきさん、こんにちは。

> 読書感想とか、いろいろ、書かせてもらいたいのですが、
> ちょっと、考えると、2,3時間使ってしまってやばいって
> 感じです。何するのにもとろいんですよ(笑)
気が向いたときに、気楽に書きこんでいただければ幸いです。

> 暇人になったら、また、書かせてください。
みなさん、忙しそうですね……。
お暇になったら、また遊びにきてください。
僕は、昨日・今日と2日間も続けてのんびりしてていいんだろうか……


[32] びっくり 投稿者:たぬき 投稿日:01/01/08(Mon) 23:56
こんばんわ。はじめまして。
私も今のところ
遠藤周作さんと三浦綾子さんの本を中心に読んでいます。
このホームページを見て、驚きました。
偶然でしょうかねえ?

三浦さんの泥流地帯はまだ読んでないので、
次は、これを読みます。
大変参考になりました。
どうもありがとうございます。

[33] はじめまして 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/09(Tue) 08:00
たぬきさん、はじめまして。

> 私も今のところ
> 遠藤周作さんと三浦綾子さんの本を中心に読んでいます。

あ!好みが合いそうでよかったです。
おすすめの本とか好きな本とか、ありましたら、紹介してください。

> 三浦さんの泥流地帯はまだ読んでないので、
> 次は、これを読みます。

是非、読んでみてください。
いいですよ〜。
お役に立ててなによりです。
感想なども期待しております。

それでは、今後ともよろしくお願いします。

[34] たぬきです 投稿者:たぬき 投稿日:01/01/09(Tue) 23:52
むらさきさん、どうも、返事ありがとう。
私は、学生です。
学生といっても、20ちょい。
読書歴半年。まだ、浅いんです。
30冊ぐらいしか読んでいない。
もっと、本に早く出会いたかったです。
何かあれば、ご指導よろしくお願いします。
遠藤周作さんのエッセイ、いいですねえ。
今、読んでいます。勉強になります。

[35] ありがとうございます 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/10(Wed) 00:53
たぬきさん、こんにちは。

> 読書歴半年。まだ、浅いんです。
> 30冊ぐらいしか読んでいない。
半年で30冊ってまずまずいいペースですね。

> もっと、本に早く出会いたかったです。
あっ、いいですね。この言葉。
ひょっとして、
今、本を読むのが楽しくてしかたないというかんじですか?
ついでに本に出会ったきっかけとか教えてくれません?
…そういうの興味あるので。

> 何かあれば、ご指導よろしくお願いします。
いえとんでもないです。指導できるような身分では。
それに、まず本を読むのを「楽しむ」ことが何よりも大切なことだと思います。

> 遠藤周作さんのエッセイ、いいですねえ。
> 今、読んでいます。勉強になります。
遠藤さんのエッセイ?
…って、ひょっとして僕の書いたやつですか?
だったら、すごくうれしいです。
字ばっかりで稚拙な文章だから、
読んでくれる人あまりいないだろな〜
と思っていたので。
これをはげみに更新がんばります。

ちなみに遠藤さんの本のなかで特に僕が好きなのは、
「深い河」「女の一生」「沈黙」です。

[30] おじゃまします 投稿者:東京人T 投稿日:01/01/07(Sun) 12:20
むらさきさん,年末はどうも。
教えてもらったHPにおじゃましたよ。

このHPに来たのを機に,三浦綾子の作品を読んで見ようかな。
昔,泥流地帯を読んだときは感動しました。
また読み返すのもいいかもしれへんなあ。
ほかにおすすめの三浦綾子さんの作品があれば,
教えてくださいまし。

では,またおじゃまします。


[31] ようこそ 投稿者:むらさき 投稿日:01/01/07(Sun) 22:44
東京人Tさん、はじめまして。
…と思ったら、
> むらさきさん,年末はどうも。
また知り合いか……。

> 昔,泥流地帯を読んだときは感動しました。
あれ、そんな話は初めて聞いたぞ。

> また読み返すのもいいかもしれへんなあ。
すごい言葉話す東京人ですこと……。まったく。
こてこてやん!>東京在住の関西人Tさん

> ほかにおすすめの三浦綾子さんの作品があれば,
> 教えてくださいまし。
泥流地帯が一番好きだから、それ以外にとなると難しいな……。
うーん、「ひつじが丘」(講談社文庫)とか、
「帰りこぬ風」(新潮文庫)などはいかがでしょうか?
どちらも個人的には好きな本です。
では、またそのうち。

…にしても、この掲示板に移ってから、
知り合いからの書き込みしかないなあ……。
もちろん、知り合いの書き込みも大歓迎ですが、
まだ見ぬ方々の書き込みもお待ちしております。
ここ2日ほど、わりとカウンターは回ってるんだけどな……。

[28] やっちゃいました 投稿者:暇人改め多忙人K 投稿日:01/01/03(Wed) 18:44
みなさまはじめまして
むらさきさんの後輩Kでございます

この多忙な中
1000ヒットやっちゃいました

運がいいのか悪いのか、、、
掲示板に残すので許してください
では忙しいのでこれで失礼いたします

[29] 祝1000HIT! 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:01/01/03(Wed) 21:35
多忙人Kさん、こんにちは。

> むらさきさんの後輩Kでございます
> この多忙な中
> 1000ヒットやっちゃいました

自分で踏むのだけは避けたかったので、
999を確認してから、自分で見るのはやめておきました。
誰が踏むかな〜と思ってたら、あなたでしたか。
多忙なときにこんなページ見るなっての!

ということはさておき、
サイト開設から3ヶ月で1000HITに到達できました。
これもひとえに、みなさんがたのおかげです。
これからもがんばりますので、よろしくお願いします。

とろりんさん、葡萄さん、その他のみなさまも、
気が向いたら、なんでもいいので、書きこんでくださいね。
お待ちしております。

[27] ◆ここから新サイトの旧掲示板◆ 投稿者:むらさき 投稿日:01/02/15(Thu) 23:46 <URL>
ここから新サイト(plala)の旧掲示板です。

[26] ◆ここまで旧サイト掲示板◆ 投稿者:むらさき 投稿日:01/02/15(Thu) 23:45 <URL>
ここまでが旧サイト(@nifty)掲示板でした。

[21] 質問です 投稿者:葡萄 投稿日:00/12/09 23:04
突然の質問です。
遠藤周作の作品はキリスト教と切り離しては
考えられないと思うのですが、
小説を読む上でキリスト教の勉強をされてますか?
私はキリスト教については詳しく知りませんし、
信仰ももっていないのですが、
やはり遠藤周作の小説を理解するには
キリスト教についても知っておいた方がよいと思いますか?

[23] 遠藤周作とキリスト教 投稿者:とろりん 投稿日:00/12/14 (木) 00:31
なにやら難しそうなお話ですね。
わたしもキリスト教のことはあまり知りません。
それでも『深い河』などはとても感動しました。

遠藤周作は幼い時に母親の影響で洗礼を受けています。
それが成長とともにしっくりいかなくなった。
何かの本で「大きさの違う洋服を着せられているよう」
と彼自身が書いているように、西洋のキリスト教に
違和感を感じていたと思います。
でも、その違和感を正直に表現することによって、
自分にしっくりしたものになるように模索し(書き)続けたのでは
ないかと思っています。

キリスト教そのものを知るのも、彼の小説の理解には大きく貢献
すると思いますが、わたしは彼のそういう探しつづけた痕跡を
たどるのが好きです。

ところで管理人さま、「ひとりごと」でちびまるこちゃんのことを書いてありましたが、管理人さまはもしかして、漫画家?!

[24] Re: 遠藤周作とキリスト教 投稿者:むらさき 投稿日:00/12/14 17:22
とろりんさん、こんにちは。

> わたしは彼のそういう探しつづけた痕跡をたどるのが好きです。

同感です。遠藤さん自身の葛藤を感じるからこそ、彼の書いていることを素直に信じることができるような気がします。

ふと思ったんですが、あれだけ一般の弱い人を念頭においていた遠藤さんのことだから、キリスト教について何も基礎知識がない人にも理解できるように、書いていたはずじゃないでしょうか。

でも、遠藤さんとて、もちろん万能じゃなくて、遠藤さんご自身が「これなら誰にでもわかるはずだ」って思って書いたことでも、実はキリスト教を知らない人には理解できないことだった、ということがあってもおかしくはないとも思います。

> ところで管理人さま、「ひとりごと」でちびまるこちゃんのことを書いてありましたが、管理人さまはもしかして、漫画家?!

すいませんすいません。誤解されるようなこと書いちゃいました。
「ちびまる子」っていうのは知り合いのあだな(自称)です。
その人が書いたものに感心したっていう話でした。
だから、僕は漫画家ではありません。すいません。
でも、いちおう文章を書く仕事です。
まだ見習い期間で修行中ですが……。

[22] 難しい質問ですが 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:00/12/10 02:15
難しい質問をされてしまいましたが、僕の個人的な考えは…。

> やはり遠藤周作の小説を理解するには
> キリスト教についても知っておいた方がよいと思いますか?

知っておくにこしたことはないと思いますが、キリスト教を知っていなければ理解できないということはないと思います。
遠藤さんの作品を通して、学べる範囲内の知識と理解で十分だと思います。

ただ、遠藤さんのキリスト教解釈が一般的なキリスト教解釈ではないという点は踏まえておいた方が良いと思います。僕は、遠藤さん以外に三浦綾子さんも好きですから、2人のキリスト教についての理解の類似点・相違点を比べることで自分なりのバランスをとっているつもりです。三浦さんの解釈は、おおむね標準的なキリスト教解釈だと思いますし。

個人的には、遠藤さんと三浦さんの小説を何度も繰り返し読むことで、それなりにキリスト教を理解できたような気がしています。もちろん、僕も信者ではありませんから、キリスト教をもっと真摯に追い求めている信者の人たちの理解とか実感にはとうてい及ばないとは思っていますが。

蛇足ですが、僕の場合、遠藤さん三浦さんの小説に加えて、中学校時代からの10年来の親友がクリスチャンなので、彼の考え方・生き方から学んだことも多かったと思っています。

キリスト教を学ぶことで、遠藤さんの小説についての理解が深まる部分もあると思いますが、キリスト教について学ぶことで自分なりの考えとか理解が確立してしまうと、逆に自分の思い入れがある分、遠藤さんの小説で理解できない部分も生じてきてしまうのではないかと思います。

結論としては、キリスト教について知っていればいるほど遠藤さんの小説を理解できるというようなものでもないと思います。遠藤さんの小説を読むことで、キリスト教についてもっと知りたくなったら、そのとき、キリスト教について学ぶというぐらいの気持ちでいいと僕は思っています。

[25] ありがとうございました 投稿者:葡萄 投稿日:00/12/16 14:57
むらさきさん、とろりんさん、
質問に答えてくださってありがとうございました。
なるほど、と思いながら読ませていただきました。
キリスト教の思想を知らなければ遠藤さんの作品を
本当に理解することができないのでは・・・と、
妙に構えていたのですが、お二人の意見を読んで
ほっとしたような気分です。

むらさきさんのおっしゃるように、
遠藤さんはキリスト教の知識がない人にもわかるように
書かれていたのでしょうね。
「沈黙」の中でロドリゴが踏絵を踏んだ後に
鶏が鳴くシーンがありますが、
その前に伏線のように、
聖書の中でペトロがキリストを裏切った後に
鶏が鳴いたというようなことが書かれていると
説明しています。
こういうことは聖書を読んだことがない読者には
わかりませんからね。

>遠藤さんのキリスト教解釈が一般的なキリスト教解釈
 ではない

その通りですね。
キリスト教信者の中には「あれはキリスト教ではない。
遠藤教だ。」と揶揄する人もいるとか。
でもそれが、とろりんさんのおっしゃる、
西洋のキリスト教と言う大きさの合わない服を
日本人である自分に合う大きさに仕立て直した
結果なのでしょう。
そして遠藤さんのキリスト教に対する
葛藤があったからこそ、
キリスト教信者でない読者の心にも
遠藤さんの作品が強く響いてくるのかもしれませんね。

[13] Q:あなたの好きな本は? 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:00/11/20 20:04
さて、あまりに掲示板に書き込みがないのも寂しいので、そろそろ掲示板盛り上げ計画発動です。

あなたの好きな本を3冊挙げてください。もちろん、作家・ジャンルは問いません。簡単なコメントをそえてくれると助かります。

質問を投げかけても、反応がないとかなりつらいものがあるので、みなさん、お気軽に書きこんでいってください。特にこれまでこの掲示板に書きこんでくれている、葡萄さん、とろりんさん、是非よろしくお願いします(まだ見ていてくれたらいいけど…)。

[18] お久しぶりです 投稿者:葡萄 投稿日:00/11/26 23:33
私もとろりんさん同様、むらさきさんの本を読む速さに
驚いています。
しかも、ひとつひとつ反芻して、自分の言葉で
感想を書いていくなんてすごい!
自分の適当な読書の仕方を反省してしまいます。

好きな本を3冊、ということですが、
うーん、難しいなぁ。
とりあえず遠藤周作から3冊選ぶと、
「沈黙」「母なるもの」「死海のほとり」かな。
まだ読んでない作品もたくさんあるので、
この先変わるかもしれません。

遠藤周作以外に好きな作家は、
清水義範、丸谷才一です。

[20] 読書日記 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:2000/11/27 09:58
葡萄さん、お久しぶりです。

いえ、僕もわりかし適当な読書をしてる方だと思います。
反芻するようになったのは、読書日記を書くようになってからです。
だから読書日記は自分にとってもよかったなと思っています。
少し前から読書記録みたいなのをつけていきたいな、とは思っていたのですが、本来ものぐさな性格で、どうせ長続きしないしと思ってなにもしていなかったのです。
でも、ホームページ上で公開するようになってからは、毎日続けられていますね。よかったよかった。

そういえば、僕の中学校では読書ノートみたいなのをつけさせられてたのですが、その時は、「おもしろかった」「つまらなかった」ぐらいしか(本当に!)書いてなかったことを思うと、多少は進歩してますね。

> 「沈黙」「母なるもの」「死海のほとり」かな。
「母なるもの」と「死海のほとり」がきましたか。
「死海のほとり」は僕もかなり好きです。
「母なるもの」は一度読んだだけだな。また近いうちに。

> 清水義範、丸谷才一です。
メモメモ、と。
僕もとろりんさんも葡萄さんも遠藤周作好きは共通してても、他はバラバラですね。

[15] 掲示板強化月間ですか。 投稿者:とろりん 投稿日:00/11/23 17:18
お久しぶりです。
読書日記読んでいますよ〜。むらさきさんの本を読むスピードの速さに驚いています。
遠藤周作は一時期どっぷりはまって、半分くらいは読んだかな。大作も好きですが、わりと短編集も好きです。言いたいことが凝縮されているような気がします。
さて、好きな本を3冊ということですが、3冊といわれると難しいです。好きな作家はあげられるかな。日本では村上春樹・遠藤周作・安部公房・宮沢賢治・福永武彦などなどです。本はいろいろあって選べないなあ。宮本輝は初期作品ほとんど読みましたが、ある時からぴたっと読まなくなりました。

[16] 書き込みありがとうございます 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:00/11/23 20:21
> 読書日記読んでいますよ〜。
あ、ありがとうございます。よかった…。

> むらさきさんの本を読むスピードの速さに驚いています。
片道1時間半の通勤時間を読書にあてられるので。

> 日本では村上春樹・遠藤周作・安部公房・宮沢賢治・福永武彦など。福永武彦ってどういうのを書いてる人ですか?……し、しらない。

「日本では」ということは、海外では?

> 宮本輝は初期作品ほとんど読みましたが、ある時からぴたっと読まなくなりました。

そうですね。僕は新作も見かけたら読んでいますが、微妙な違和感を感じるというか、遠藤周作を読んでるときのような安心感は持てないですね。なぜだろう?

村上春樹のなかではどういうのが好きですか?
僕は「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」が一番好きだな。

何かおすすめの本がありましたらお願いします。
安部公房は読んだことないのですが、興味はあったのでおすすめがあったらよろしくお願いします。

それでは今後ともよろしくお願いします。
(誰も書きこんでくれなかったらどうしよう、と思い始めていたところなので……)

[17] そーですねえ。 投稿者:とろりん 投稿日:00/11/26 16:51
こんにちは〜。
なんだか質問をいっぱいされてしまいましたね。
そんなに本、読んでいないので浅い知識を笑われてしまいそうですが・・・。

村上春樹は「羊をめぐる冒険」が好きです。今「ねじまき鳥クロニクル」を読んでいる途中だけど、なかなか物語に入れずに苦労しています。
安部公房ははじめならやっぱり「砂の女」がいいんじゃないでしょうか。福永武彦は「草の花」「廃市」あたりが有名かも。

遠藤周作の話はまた今度。

ではでは。

[19] ねじまき鳥クロニクル 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:00/11/27 09:45
実は僕も遠藤周作以外はそれほど本を読んでるわけじゃないので、
気軽にいきましょう。
…同じ本を繰り返し読むことが多いです。

> 村上春樹は「羊をめぐる冒険」が好きです。
僕もそれなりに好きです。
「世界の終わり」と「ねじまき鳥」の次くらいかな。

今、「ねじまき鳥」を読んでいるとのことですが、
いったん物語に入れれば、あとは一気に読めると思います。
僕は全3巻、我慢できずに一日で読んじゃったな。
僕の知り合いにも、高校生の時に早朝までかけて一気に読んだという人もいます。
謎が謎を呼び「早く先が知りたい」って気持ちになって。
もっとも、最後までよくわからない春樹の世界なのですが。
僕は一度読み終えた後、すぐに読み直してしまいました。
最初読んだときは一気に読んじゃったので、少しでも理解するためにじっくりともう一度読んでみようと思って。
ねじまき鳥は大好きな本の一冊です。
本を読む楽しさを久しぶりに純粋に思い出させてくれた本だから。

安部公房・福永武彦のおすすめを教えていただきありがとうございます。
遠藤周作の読み直しが一段落ついたら(深い河まで読み終えたら)、読んでみようと思います。

> 遠藤周作の話はまた今度。
楽しみにしています。

[14] Re: Q:あなたの好きな本は? 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:00/11/20 20:06
それでは、まず僕から。
もうおわかりかもしれませんが、
・遠藤周作「深い河」
・遠藤周作「女の一生」
・三浦綾子「泥流地帯(正・続)」
の3冊です。

「深い河」は、僕の人生の方向性に深く影響を与えてしまった本です。ので、これは別格扱い。
「女の一生」は、純粋に読むのを楽しめるという点で、遠藤周作の中で一番好き。
「泥流地帯」は、僕を泣かせた唯一の本。生きる元気が必要なときにはいつもこの本に頼ってます。

やっぱ遠藤周作、三浦綾子か…、と思われるかもしれませんが、村上春樹、宮本輝も実はけっこう好きです。

[9] 芸術新潮について 投稿者:葡萄 投稿日:00/11/04 00:13
前回書き込みをしたすぐ後に次月号が発売されていました。
ちなみに「芸術新潮」はいわゆる文芸誌ではなく、美術雑誌です。
特集のタイトルは、
遠藤周作「沈黙」のふるさと 長崎切支丹ジャーニー
でした。
遠藤周作が「沈黙」を執筆する際に、取材旅行として訪れた
長崎の数々の教会が写真入りで紹介されていました。
マリア観音の絵も載っていたのですが、
マリア様というよりは、本当に田舎のお母さんというかんじで、
驚きました。

私もとろりんさん(新しいお客さんですね!)同様、
読書日記楽しみです。
三浦綾子は「塩狩峠」しか読んでないのですが、
「泥流地帯」も、ぜひ読みたいと思います。

[11] Re: 芸術新潮について 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:00/11/04 09:16
葡萄さん、こんにちは。

> 前回書き込みをしたすぐ後に次月号が発売されていました。

あ、そうなんですか。危なかったあ。
と言うのも、葡萄さんに紹介してもらった「遠藤周作特集の芸術新潮」は、しっかり手元にあります。
葡萄さんの書き込みを見た日に、即購入したものですから。
じっくり読んだ後、僕なりの感想を掲示板に書こうと思っていたのですが、ゆっくり味わう時間がなくて、今までそのままでした。
↑パラパラとは見たのですが。
 僕の読書時間はほとんど電車の中ですので、文庫本は読みやすいもの の、雑誌はあまり読めないもので。すいませーん。

> ちなみに「芸術新潮」はいわゆる文芸誌ではなく、美術雑誌です。

ですね…。本屋で見た時、「無知をさらけだしてしまった、やば」と思ってしまいました。

> 遠藤周作が「沈黙」を執筆する際に、取材旅行として訪れた
> 長崎の数々の教会が写真入りで紹介されていました。

美しい写真が多いですよね。

> マリア観音の絵も載っていたのですが、
> マリア様というよりは、本当に田舎のお母さんというかんじで、
> 驚きました。

僕も驚きました。「これがマリア様???」って。

> 私もとろりんさん(新しいお客さんですね!)同様、

うれしいですぅ。うるうる。
この掲示板で情報交換できれば良いですね。

> 読書日記楽しみです。

ありがとうございます。
がんばって書かなければ。
と言いつつ、明日(5日)まで自宅に帰れないので、
今日は更新できません。ごめんなさい。
明日まとめてがんばります。

> 三浦綾子は「塩狩峠」しか読んでないのですが、
> 「泥流地帯」も、ぜひ読みたいと思います。

「泥流地帯」「続泥流地帯」良いですよ。
ちょっと話ができすぎているような気もしなくはないですが。
初めて読んだ時、めったに泣かない僕が、まじで泣きましたもん。
高校生の時で若かった^^;というのもあると思いますが。
この本を読むと、人を信じてがんばって生きていこう、という気になります。人間が嫌になったとき、生きていくのが嫌になったとき、是非読んでみてください。

芸術新潮は明日ゆっくり読んでみようと思っています。
すてきな本のご紹介ありがとうございます。

それではまた。

[12] 芸術新潮の感想 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:00/11/07 20:59
遅ればせながら、「芸術新潮10月号(遠藤周作特集)」の感想です。

長崎に行ったことのない僕にとっては、多くの写真を通して遠藤周作の描いた世界を見ることができたのは収穫でした。小説を通してイメージしていたのと同じ風景があったり、違う風景があったりと、けっこう楽しかった。

葡萄さんがいろいろ言ってくれているので、あまり付け足すことはないのですが、少しだけ感想を。

「大浦天主堂に行ってみたい」ってのが一番の感想。大好きな「女の一生」の舞台に行ってみたいな、という思いがさらに強くなりました。そのうち絶対行ってやる。

あと写真では、原城跡が陰気だったのが意外。「女の一生」では明るい場所として描かれていただけに。おそらく写真撮影時の暗い天候のせいだと思うのですが…。もし、晴れたときでも原城跡が陰気な場所だったなら、「女の一生」で描かれていた時代は、現在では陰気に感じる場所でも明るく感じるほど、暗い時代だったということになりますね。…これも自分の眼で確かめなきゃ。

あまり内容とは関係ないかもしれないんですが、隠れ切支丹の信仰を今でも守っている人たちっているんですねえ。そういえばそんな話は聞いたことあったような気がしますが、すっかり忘れていました。

手短ですが、以上です。絶対自分では気づかなかったこの雑誌特集の存在を教えていただいた葡萄さんに感謝。これからも、何かおすすめのものがありましたら、よろしくお願いします。

[8] はじめまして 投稿者:とろりん 投稿日:00/11/03 23:26
遠藤周作の検索から来ました。
読書日記、楽しみです。
また来ます。

[10] Re: はじめまして 投稿者:むらさき@管理者 投稿日:00/11/04 09:00
とろりんさん、はじめまして。

> 遠藤周作の検索から来ました。

ありがとうございます。
ところで、どこの検索サイトでひっかかったのでしょうか?

> 読書日記、楽しみです。

ありがとうございます。
そう言ってもらえると、書く気が湧いてきます。
これまではほとんど反応がなかったものですから…。

> また来ます。

是非是非よろしくお願いします。
ちなみに、このページは、だいたい午後9時から11時くらいの間に更新しています。

葡萄さんに続いて2人目の書き込みがあったということで、
僕もハンドルネーム設定することにしました。
「むらさき」でお願いします。…また変わるかもしれませんが。

[6] はじめまして 投稿者:葡萄 投稿日:00/10/24 00:13
「遠藤周作」で検索してやってきました。
遠藤周作の本を始めて読んだのは9年前。
それ以来どっぷりはまったり、少し離れたりを繰り返してます。
今月の「芸術新潮」は遠藤周作の特集でしたね。
ごらんになりましたか?
なかなか読み応えがありましたよ。
ただ、表紙のコピーが
「遠藤周作の『沈黙』を覚えていますか」っていう文章。
なんだかさみしいですよね、こういう書き方。

自分の感じたことを文章にするのって大変だと思いますが
がんばってください。

[7] Re: はじめまして 投稿者:管理者 投稿日:00/10/24 12:17
この掲示板、はじめての書き込みありがとうございます。
正直うれしいです。

> 「遠藤周作」で検索してやってきました。

ありがとうございます。
もしよかったら、これからものぞいてやってください。

> 遠藤周作の本を始めて読んだのは9年前。

えーと、僕は11年前になるのかな?
同じぐらいですね。

> それ以来どっぷりはまったり、少し離れたりを繰り返してます。

基本的にはまり続けています。
話の内容を忘れた頃にまた読み返すという繰り返しです。

> 今月の「芸術新潮」は遠藤周作の特集でしたね。
> ごらんになりましたか?

こんなページを作っておきながら、
実は、文学雑誌は読んだことありません。
別にこだわりがあるわけじゃないのに、なぜでしょう?
たぶん、今まではただ楽しむために読んでいた、からでしょうね。
少しなりとも考えながら読むようになったのはほんとつい最近です。

> なかなか読み応えがありましたよ。

そうですか!
本屋で見かけたら購入してみます。ご紹介ありがとうございます。

> ただ、表紙のコピーが
> 「遠藤周作の『沈黙』を覚えていますか」っていう文章。
> なんだかさみしいですよね、こういう書き方。

たしかにそうですね。
でも、「覚えていますか」ってことは、
かつては誰もが意識したことがあるってことで、
それはそれでうれしいかな、とも思います。

> 自分の感じたことを文章にするのって大変だと思いますが

最近、自分は文章にするのが好きなんだな、と感じつつあります。

> がんばってください。

うれしいです。ありがとうございます。
よろしかったら、また何でもけっこうですので書き込んでください。

[5] ◆ここから旧サイト掲示板◆ 投稿者:むらさき 投稿日:01/02/15(Thu) 22:46 <URL>
ここから旧サイト(@nifty)の掲示板です。

[4] ツリー式掲示板への移行について 投稿者:むらさき 投稿日:01/02/15(Thu) 22:45 <URL>
ツリー式掲示板に変更することにしました。

これを機会に、旧サイト(@nifty)の掲示板と、
新サイト(plala)の旧掲示板の内容をここに移しておきます。

[1] テスト 投稿者:むらさき 投稿日:01/02/15(Thu) 22:33 <URL>
テストです。

[2] 返信テスト 投稿者:むらさき 投稿日:01/02/15(Thu) 22:34 <URL>
返信テスト

> テストです。

[3] 強制改行テスト 投稿者:むらさき 投稿日:01/02/15(Thu) 22:35 <URL>
123456789 123456789 123456789 12345
6789