ベケット・ライブ vol.6
〈東京国際芸術祭’05〉 スリーポイント・プロデュース
 
ベケット・ライブ vol.1 および vol.2 で取り組んだ作品『テキスト・フォア・ナッシング』のおよそ10年後に書かれた、ベケット最後の長編小説『事の次第』。袋一つを持ち泥の海を這い進む主人公がピムと呼ばれる何者かと出会い、別れるまでの<事の次第>が、「ピム以前」「ピムと一緒」「ピム以後」の三部構成で語られる。真剣ゆえにそこはかとなく滑稽なやりとり、そこにときおり差し挟まれる美しい過去のイメージ。それらを描き出すテキストは、いっさいの句読点のない独特の文体で書かれているが、これは単なる紙の上の実験ではなく、むしろこの作品に至る10年のあいだにベケットが踏み出した、戯曲やラジオ作品における声や息の領域の探索に深く根ざしたものだといえる。いわば身体へと宛てられた、この特異なテキストに秘められた可能性を、新訳・翻案により、二人の俳優の身体と声をとおして舞台化する。


原作 :サミュエル・ベケット
Flash版予告編
演出 : 阿部 初美
ドラマトゥルク :長島 確
出演 : 鈴木 理江子 井出 みな子
期間 : 2005年 2月 2日(水)〜6日(日)
会場 : 「劇」小劇場



ベケット・ライブvol.6『クァクァ』終演致しました。
ご来場、誠にありがとうございました。
公演記録の掲載まで、もう少々お待ち下さい。







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