#15 下呂 「リベンジなるか?! 〜スリップダウン?!〜」
2001/01/04(thu)
21世紀の正月を実家で穏やかに迎え、ふわふわとした時間を過ごした三が日。
ぐだぐだした毎日を過ごすのも正月の醍醐味ではあるけれど、なまけた体に喝を入れるべく「おかも」と走りに行くことになった。
場所は話の流れから下呂となる。ここは前回、雨にやられ志半ばにして踵を帰すことになった場所だ。
早朝6時。
やたらと寒い、クソ寒い、誰が何と言おうと寒い。
「うぇ〜うぉ〜あぁ〜」
と言葉にならない声をあげながら暖気。
と思ったら視界に入ってきたヒラヒラと暗闇に舞う物体・・。
「風花(かざはな)じゃん!!」
やばすぎる、どーりで寒いわけだ。
かなり不安になりつつもおかもを待つがやはりヤツはぐっすり寝ていた。
ようやく少し明るくなってきた頃出発する。
北街道(ローカル過ぎ?)から静清バイパスに乗り西へ。
かなり着込んでいるにもかかわらず、まだ陽に暖められていない空気が容赦なく俺たちを冷やす。
クソ寒い中、国一の藤枝、掛川バイパスを経て森町に到着。
ここから県道を経て下呂へ向かう。陽が上ってきても寒さは一向にかわらず、風がびゅーびゅー吹いている。
だんだんと周りは山だらけになり日陰が多い。路面も少し濡れている。
「んんっ?濡れてない!凍ってるじゃん!」
オレたちが濡れていると思っていたそれは、路面凍結というものだった。
家からかなりの距離を走ってきているし、ここで引き返すのも勿体ないのでそのまま超スローペースで進むことにした。昼ぐらいには解けてくるだろうし。
しかし気温は一向にあがらず路面凍結はさらに増えてくる。
「んー、やばいかも・・(汗)」
と、そこへ対向から軽四駆のパトが来た。オレたちを呼び止めて
「この先も路面が凍ってる、このまま行ってもいいが何かあっても責任はとらない」
というようなことを言った。
責任逃れがいかにも警察らしい。
絶対にやめておけと言えばいいのだが。
オレたちはそれを聞きつつも
「とりあえず行けるトコまで行ってみよう、この山を抜けたら普通に走れるかもしれないし」
などと楽観的な意見で噛み合い再スタート。
だがしかーし!
いきなり雪が降ってきて路面はたちまちシャーベット状態に。
こういう状況になると人は笑うらしい。
笑いながら極低速で走りつつ後ろを走るオレの方を振り返っておかもは目で言った。
「この状況はシャレにならん!引き返そう!」
と、その瞬間である!
「てゅりゅっ!」
借り物のインパルスのリヤが見事に踊り滑った。
後ろにいるオレは焦ったね。そして大爆笑!!
数メートル走って路肩に停まる。
ブーツで路面をこするとつるつると滑る。
「こりゃあかんわ!」
そこは丁度駐在所になっていてとりあえず寒いのと雪をしのぐために中に入る。
駐在さんはおらずその奥さんが出てきてくれた。
「寒いでしょ?」
といってお茶まで出してくれた。ありがたくいただく。
この先どうなってるのか聞いてみると、このあたりはたまに雪が降ったりするらしいと話してくれた。
んで先のことはわからないからと言って、わざわざ先の町に電話で聞いてくれたのだった。
世の中親切なひとだらけです。
話を聞いてるとどうやらそちらの方も雪が降っている様子・・。
仕方なく引き返すことにした。
丁重にお礼を言って駐在所を出る。外の路面はちょっと日が出てきてすこしはマシになっていた。
このまま清水まで引き返すのも癪なので法多山へ初詣に行くことにした。
ここは静岡県内有数の初詣スポット。
ウチの兄貴も毎年行っていて、正月には名物の厄よけ団子がテーブルに並んでいる。
途中のコンビニでカップラーメンをすするが、あまりにも寒くてお湯が冷めボリボリとした食感・・。
極寒の強風がビュウビュウ吹いていて駆け回りながらラーメンを食う。
あまりの寒さに笑いが止まらない・・(←テンションがおかしい)。
自分は初めて法多山に行ったのだけど、でっかい杉の参道や境内がなかなかいい感じだった。
大型バイクも何台かいてうらやましかった・・。
帰りはおかもの希望で静波海岸の波を見るために150号で帰ることにした。
冬の静波海岸にはまばらだけど波乗りを楽しんでいる人たちがいた。
まだ明るいうちに帰宅。寒かった・・・。
風呂に入って暖まるといつの間にか布団の上で眠っていた。
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