翌日、よく整備された国道を窪川町へ走る。
雄大な川幅のある中流域からごつごつした岩が多い上流域へ。
川の様相が上流に行くにつれ徐々に変わっていくのが楽しかった。

前回来たときは青春18切符で大垣行きの夜行に飛び乗り丸一日がかりで来たけれど、その時は相方の素っ気ない態度で冷めた旅になってしまった。
お互いに意見の相違があったんだろうけど、あのときは
「もうどーでもいいやっ!」
っていう感じになってしまって、でも帰ってきてからじわじわと怒りがこみ上げてきて・・(笑)。

今回は好きなところでゆっくりすることができてこーゆーのもバイクならではだなと思ったりもした。

高知市街へ再び戻るが高知城桂浜も行かなかった。
よく考えたら観光地らしい場所にはあまり行かなかったんだなあと今になって思う。
右上:水量が増えると川底に消えるという沈下橋。欄干がないので毎年落ちるクルマがあるという。雨の日には渡らないという潔さと先人の知恵には感心する。
上:鉄道の駅でオレが一番お気に入りの駅。JR予土線は乗っていて楽しい。そんなこと書いてたら久しぶりに鉄道の旅がしたくなってきた。五能線あたりがいいかな?(←写真と関係ないじゃん)
メインの目的を終えてしまうと単にこの寒さから早く解放されたくて高知から195号を使って徳島へ抜けることにした。
この195号は香北町あたりからクルマの交通量も少なくなりかなり快適だった。並行するように物部川が流れていてその流れに逆らうように走っていく。

自然とペースアップしガバガバとアクセルを開けハイスピードクルージングを楽しむ。

四つ足峠のトンネルが長く暗く寒くて後続車も対向車もなく延々2km弱。怖かった・・。
峠の向こう側は雪が路肩に残っていてビックリ!どーりで寒いワケだ。

こんな交通量の少ないところで転けたらシャレにならない。

右:「四つ足峠のトンネルを抜けるとそこは雪国だった・・」って笑い事じゃないっつーの!!
長い峠のトンネルを抜けたら雪が至る所に残っていた。さびー!
といいつつも雪が無くなるとまた徐々にペースアップ(笑)。

県道を経て55号へ。ハイペースもあってか思ったよりも早く徳島に着いた。
よっしゃ、こうなったら一気に帰ってやる!
徳島から本四架橋に乗り淡路島から再びフェリーで明石へ。明石に着いたのは夜8時ぐらいだろうか?あまり記憶にない。
西宮から高速に乗るが寒すぎて自分の意志とは無関係に体が震える・・。
「限界だ・・」
吹田のSAに入って仮眠。人が多く行き来するベンチで眠っているので何度も起きるが構わず体を休める。
翌朝、日が出てきたと同時に出発。だがしかし予想以上に寒い・・。

何とか京都を抜け滋賀県にはいるが関ヶ原のあたりはさらに寒い。
と思ったら雪だ!!路面はシャーベット状態!!50km規制が敷かれ最悪の状態だ。
高速を降りようかと考えたが逆にブレーキの回数が増えて危ないだろうと判断してゆっくりと走る。泣きたい気持ちだ。

雪があがったその後はとにかく必死でアクセルを開ける。体はほとんど伏せっぱなし、かっ飛ばすGTRに食らいつく。
指2本はブレーキレバーにかけたまま。メーターを見やると法定速度の2倍を越えている。ヤクルトの容器ほどの4つのピストンは悲鳴を上げる。

昼過ぎに静岡インター着。
コンビニの鏡で見た真っ黒になった自分の顔と安堵の笑顔は、今でも昨日のことように思い出せる。
こうして初めてのロングツーリングは終わった。

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