1954年(昭和29年)札幌在住の版画家11名によって札幌版画協会が創立されました。毎年発表活動を行ってきましたが、 1959年(昭和34年)版画家の交流と活動を札幌のみならず拡大向上することを求めて全道の版画家に呼びかけました。 その結果33名が集結し、北海道版画協会と改名され創立となりました。
以来、版画芸術の啓蒙と普及に、また版画講習会の開催など版画の教育にも努め、 今日まで多くの版画家が育ち、道内外は勿論のこと国際的にも活躍している作家も少なくありません。
その北海道版画協会が、今年、創立50周年を迎えるにあたり、滝川市美術自然史館にて北海道版画協会創立50周年記念「北の大地の創造者たち」展を開催することとなりました。
世界の版画の歴史を思うとき、日本の浮世絵版画の存在は 世界が認めるところであり不動の地位を占めています。 その版画の魅力、特異性、絵画としての完成度の高さはあのモネやドガそしてゴッホなどヨーロッパの多くの画家に影響を与え、 絵画の歴史を大きく変えることにもなりました。
その歴史と伝統を持つ国の版画家たち、北海道に暮らし創作に励む「北の大地の創造者たち展」は、21世紀の版画とは何か、表現手段や媒体の多様化する中で版画の存在意義、その可能性を追い求めています。
展覧会では創立50年という歴史を自覚しつつ、創立会員、物故会員の作品、現役会員50余名の新作未発表作品を中心とした約100点余りの作品を展示、実験的作品や立体作品も含め版画の魅力を紹介します。作品から「北の大地の創造者たち」の熱い思いを感じていただきたいと思います。
出品作家(予定)
※創立、物故作家を含む。浅野 ナ、浅野 武彦、阿部 芳子、石川 享信、一原 有徳、 岩崎 弘道、大井戸 百合子、大野 重夫、大本 靖、岡本 葉子、 尾崎 淳子、金沢 一彦、金沢 弘子、兼平 浩一郎、神田 真哉、 木曽 淑子、橘内 美貴子、木の瀬 博美、木村 多伎子、小林 大、 斉藤 美和子、渋谷 正己、清水 淑枝、白土 薫、菅間 慧一、 鈴木 なを子、清野 知子、武田 輝子、竹田 道代、田崎 敦子、 種村 美穂、手島 圭三郎、戸山 麻子、内藤 克人、ナカムラ アリ、 中谷 有逸、鳴海 伸一、西村 一夫、萩原 常良、早川 尚、 平塚 昭夫、福岡 幸一、古林 玲美、細見 浩、三島 英嗣、 水野 惠子、宮井 保朗、村田 由紀子、山内 敦子、吉田 敏子、 渡邊 慶子、更科 e、金子 誠治