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  MANIC STREET PREACHERS に捧げたくない詩


あまりにも純粋で、
切ないほど清らかで、
いつまでも、常に真実。
どこまでも、どこまでも澄み切っている。
そんなまじりけないカタマリだから、
真空のように、触れると、切れる。
切れて、痛い。切ない。
胸が痛む。涙が出る。

糞溜めのなかで、
汚物にまみれて、
蠢き、のたうち、
穢れなく存り続けること。
生き続けること。
醜態を曝し続けること。
正視するに堪え難いその惨めさ。
反吐が出そうだ。
綺麗だ。

生きることは当たり前だから、
痛いし、
辛いし、
汚いし、
醜いし、
それでも生き続ける。文化と疎外と倦怠と絶望の底で。
愚かにも?

純粋で存り続けること。
清らかで存り続けること。
真実で存り続けること。
そうやって汚らわしくのたうち、
穢れなく存り続けること。
生き続けること。
醜態を曝し続けること。
正視するに堪え難いその切なさ。
胸が痛む。涙が出る。
だが、しかと見よ。
空虚に満ちた現実の底に蠢くちいさな、
ここに真実がある。
     
*「文化と疎外と倦怠と絶望」…LITTLE BABY NOTHINGの歌詞の末尾、"Culture,alienation,boredom and despair"より。

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