【22日目:1997/10/11:大分県日出町】     

 大分シリーズ最終日である。と言っても、未だ大
分県の宇佐〜中津が次シリーズに控えているので、
大分メイン・シリーズ最終日と言った方が適切であ
る。                     

 当日は、1日中別府湾を右に見て歩いた。天気は
晴れだった。道路には、高低差がなく、フラットな
ところを歩くだけであった。          

 高崎山自然動物園を過ぎること約2kmで、街は大
分市から湯の町別府市へと移った。この辺り一帯は
「別府温泉」である。丁度お昼時であったが、早速
市営の温泉センターに立ち寄り、お湯に浸かった。

 その日は、あと10Km以上歩かねばならなかった
。本当は、歩き終えた後ゆっくりと浸かりたかった
のだが、時間的条件と地理的条件のため、そこで折
合う事とした。                

 また歩き始めた。暫らくすると、別府競輪場があ
った。競輪場の直ぐ横に幅約5mの大きな溝があり
別府湾に注いでいた。そこに、黒鯛のような体幅の
広い型の大きな魚達が、うようようごめいていた。
その数は千尾を下るまい。しぶきを上げながらぶつ
かり合うその姿は、全く異様な雰囲気をかもしだし
ていた。グロテスクにさえ感じた。       

 競輪場を過ぎたところからは、道路幅も広く、歩
道もよく整備され、別府湾の景色も大変美しかった
。ゆったりした優雅な気持ちで歩く事ができた。 

 国道10号線から別府湾側に分岐した、幅の狭い道
路。1km歩いたところに、当日の歩行停止点のJR
日出駅があった。駅付近のラーメン屋でお腹を満た
し、普通電車で帰路に着いた。         

 つづく。