【18日目:1997/08/20:宮崎県延岡市】    

 前日より一段と雲が多かった。ずーっと太陽は顔
を隠したままの日が続いている。涼しい真夏だ。 

 時々小雨の降る鉛色の一日だった。雨宿りのでき
る所は良いが、何もない所では濡れ鼠である。  

 高架道路の下で雨宿りしていたら、道路工事の警
備員のおじさんから腰掛けにとブリキの空缶が差し
出された。雨の日は、腰を降ろして休憩することが
難しいので、大変嬉しかった。         

 雨が小降りになるまで、おじさんと世間話をした
り、激励を受けたり、有意義な時間を過ごした。 

 この日の歩行予定距離は、幸いにして僅か23km。
雨宿り等で少々道草を食っても気にならなかった。
これが、40km歩くとなると、雨宿りなど悠長なこと
はやってられないのだが・・・。        

 20分くらい経つと、雨粒が小さくなってきたので
警備員のおじさんにお礼を言って、延岡を目指して
歩き出した。                 

 この日は、これ以外にトピックスもないまま、た
だ歩いた。                  

 延岡駅前に到着した頃は、未だ夕方と呼ぶには早
すぎる時刻だった。そのため、もう少し足を延ばし
て、北延岡駅まで歩いた。           

 この駅は、無人駅で、上り下りとも朝夕に5本の
普通列車が停車する。上りの最終列車は19時29分発
下りは20時37分発であった。          

 北延岡駅付近は何もない所なので、JRで延岡駅
まで逆戻りして、ビジネスホテルに入った。   

 つづく。