信州気候フォーラムの紹介

1997年、京都でCOP3が開催されました.
これは日本で開催される国際会議としては過去最大規模となることが予想されており、それにもまして最大の環境問題である気候変動に対して、世界が一つとなって気候変動防止のための具体的な指針と目標を決める重要な会議となることが期待されていました.
しかし信州においては、COP3のことはおろか気候変動に関しても県民の関心は低く、それは迫りくる危機とCOP3の重要性に対して奇妙なコントラストをなしているように思えました.
そこで、松本・安曇野地方を中心に活動しているジャーナリストや自然保護活動家らが集まり、COP3と気候変動への関心を高めることを目的に、信州気候フォーラムを立ち上げました.立ち上げには約100人の方が賛同しました.
信州気候フォーラムは、地球温暖化への関心を高め、また自分たちの暮らしを見直していこうという人たちの緩やかなネットワークです.

信州気候フォーラムの目指すもの

気候変動の原因は言うまでもなく、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガス濃度の急激な増加にあります.では、これらの温室効果ガスはなぜ発生するのでしょうか?
日本国内に目を向けてみると、産業部門、民生部門、運輸部門、これらが主な排出源となっています.温室効果ガスの排出の増大とともに私たちの生活は、一見、豊かで便利で快適なものとなりました.地球という閉ざされた空間の中で、見境なく資源を浪費し、二酸化炭素を排出し続けてしまいました.

私たちは、私たちの暮らしを見直し、必要のない便利さや、過剰な快適さとは訣別し、未来の世代が真の意味で快適に豊かに暮らすことのできる地球を残そうとする努力を始めるときに来ていると確信します.

そのために信州気候フォーラムは、地球温暖化の現状を知らせ、その原因を考え、これから何をしていったら考えるきっかけとなるような啓蒙活動や普及活動を進めています.そして温暖化防止のための具体的な提言を行っていこうと考えています.そして、良いもの・良い取り組みを見つけ、それらを応援していきたいと思っています.


40分の1秒の世界

たとえの話として割合と有名なものなので、ご存知の方も多いかと思いますが...
アメリカの環境保護運動指導者D.ブラウアーの話の受け売りです.

一説によれば地球は約46億年前に出来たそうです.人類は400万年前に誕生しています.
今、人類は、46億年かけて地球に貯えられた自然環境を、この100年程度の間に、ひとりで食いつぶそうとしています.

さて、この46億年を一週間で表すとどうなるでしょうか?
月曜の0:00に地球が誕生したと思ってください.

月曜 00:00 地球誕生
〜 一気に最終日の日曜に飛んでしまいます 〜
日曜 16:00 恐竜出現
21:00 セコイア(スギの大木、最も古い樹木)が生えてくる
23:57 人類誕生(あと3分で零時です)

最後の一秒つまり23:59:59を過ぎて、あと1/4秒で零時になる時に、キリストが誕生します.
そして、最後の1/40秒で産業革命が始まります.

私たちの今の生活は、産業革命から始まった工業化、経済社会に支えられ、その価値観の中で生きていると思います.

今、午前零時です.
私たちは、たった四十分の一秒前から始めたことが、これからも無限に続けることができるものだと思ってはいないでしょうか.
それはとても不自然なことのように思えます.

「大地は一人ひとりの必要を満たすだけのものは与えてくれるが、人類の貪欲を満たしてはくれない.」(M.ガンジー)

運営責任者(事務局長):平島 安人 (ひらしま やすひと)

諏訪市出身
高校時代は天文気象部.毎日太陽黒点観測をしていました.
大学は東京工業大学へ.機械工学専攻.大学院(修士)まで進む.
1981年就職.
開発グループに配属.
以来、開発部門と設計部門を転々とする.
1982年10月31日結婚.塩尻に転居.
1997〜2000年、東京工業大学非常勤講師を兼務.
1998年12月からは環境部門の職場に.現在に至る.

環境問題に関心を持ったきっかけは1986年4月26日の
チェルノブイリ事故.ちょうど長男が生まれて1年経ったときでした.
食品の放射能汚染への懸念をしたわけですが、原発のことを
知るにつれ、「人間のやっていることはおかしい」と思うように
なりました.原発反対運動にもカンパしたりしていました.
でも、まだまだ、環境のことを考えている、知っている、だけで、
行動に移すことはあまりなかった期間です.
こんな状況を変えるきっかけとなったのは、1997年初頭に
聞いた中村梧郎さんの講演.ダイオキシンの話でした.
まだ国内ではダイオキシンのことなどほとんど話題になって
いませんでしたが、「これはヤバイ」と思い、「何かしなくては」
と思い始め、ちょうど旗揚げした信州気候フォーラムに参加.
12月には京都まで出かけました.COP3見物でした.
その後、信州気候ファーラムを立ち上げた人から事務局長を
引き継ぎ現在に至っています.

信州気候フォーラム活動の記録(作成中です)

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