たばこの有害性


たばこは体に悪い。そんなこと知っている。それで吸っていて何が悪い。と言う人はちゃんとその有害性くらい答えられるようにしましょう。

<タバコの煙>
ご存知のように、タバコの煙は主流煙より副流煙のほうがずっと多くの有害物質を含んでいます。ちなみに、主流煙とはタバコの吸い口から出る煙で喫煙者が吸い込む煙。副流煙は、火のついたタバコの先から立ち上る紫色の煙。

<有害成分>
@ニコチン・・・副腎髄質を刺激し、アドレナリンを分泌するので、急に抹消血管を収縮させる。このため皮膚の血流が悪くなる。心臓に負担がかかり、心筋梗塞などの原因となる。息切れがして、運動機能が低下し、体力作りにも影響する。

Aタール・・・タールの中には多くの発癌物質が含まれています。タールは口腔や肺にこびりついてしまうので、喫煙者はヤニ臭いだけでなく、肺機能にも影響する。

B発癌物質・・・3・1-ベンツピレンなど多くの物質が含まれているので、喉頭がんや肺がんの発生率は非喫煙者の数倍以上を示す。その他のがんでも2倍以上多発することが指摘されている。

C一酸化炭素・・・COは猛毒であるから、たばこの煙だけを吸って新鮮な空気を吸わなければ、1〜2本のたばこでもCO中毒を起こすであろう。喫煙者の血液中には、CO-Hbが10%位あり、この分だけ酸素運搬能力が低下する。脳は酸素を最も必要とするが、たばこによって酸欠を引き起こすと脳の働きが著しく低下する。

<タバコと学習>

喫煙により、煙の中の一酸化炭素がヘモグロビンと結びついて、一酸化炭素ヘモグロビン(CO-Hb)となる。これが酸素とヘモグロビンとの結びつきをさまたげるので、酸欠状態となり、脳の働きや運動能力が低下する。喫煙によって記憶力や思考能力がにぶり、スタミナがなくなるのは酸素が吸収されにくくなることのほか、ビタミンCが大量に消費されるからである。一酸化炭素ヘモグロビンはタバコ1本でレモン1個分のビタミンCを消費してしまう報告もある。

タバコを吸っている人は、タバコを吸えば作業効率が上がるような気持ちになるらしいのですが、それはニコチンがきれてイライラしていたところに吸ったものだから、頭がスッキリしたように感じるだけで、作業能率がそれによって上がったのではありません。自分の錯覚を事実として思いこんでいるだけなのです。

<喫煙者への負担>

ちなみにタバコを半分吸うときの心臓にかかる運動量は、軽い向かい風の中で10分間自転車を走らせるほどの仕事量を心臓に負担させていることになります。1日20本以上吸う人は、軽い向かい風の中に実に6時間以上も休みなく自転車を走らせるのと同じ位の負担を、心臓に与えていることになるのです。

大量喫煙者は、2500mの耕地で生活しているのと同じ状態になる。体内に取り入れる酸素の量が少ないから、常に息切れしやすい。なお、肺機能の低下の程度は少量喫煙者は18%だが、大量喫煙者は48%も低下している。

<タバコと平均寿命>

25歳の人で平均余命は
吸わない人 48.6年、
1日1〜3本 44.0年
1日10〜19本 43.1年
1日20〜39本以上 42.2年
たったこれだけしか違わないんですね。(なんなんだこのコメントは)

<タバコと病気>

口腔ガン 非喫煙者の4倍以上
食道ガン 非喫煙者の2倍以上
喉頭ガン 非喫煙者の20倍以上
肺ガン 非喫煙者の4倍以上(あまり吸ってない人で2.3倍、1日25本以上で7.4倍にも達する)
すい臓ガン 非喫煙者の1.6倍
胃ガン 非喫煙者の1.5倍
膀胱ガン 非喫煙者の1.6倍

心臓病 非喫煙者の2倍(中学生からの喫煙者は2.9倍)
肺・気管支などの呼吸器の病気 気管支ぜんそく、気管支炎などにかかりやすい
消化器の病気 胃潰瘍(非喫煙者の2倍以上)
循環器の病気 クモ真下出血、高血圧、脳卒中などの危険が高い

などの病気にかかりやすいでしょう。

<禁煙しよう>

@本人の決断・意志が大切
A自分で納得できる禁煙の動機づけをする
B禁煙の仲間をつくる
Cほしくなったら、たばこを吸わないことにしおうと大声でいう
Dまず5日を目標にする(4,5日すると眠気やイライラも楽になる)
E気持ちを落ち着けるために‐深呼吸を3回ゆっくり‐ビタミンの多い食物‐ぬるま湯にもゆっくり‐時にはガムも
F生活のパターンをかえる‐タバコ・ライターを捨てる‐たばこを吸ってた場所にいかない‐コーヒーやお酒をやめる
G気分転換する‐タバコを忘れるよう運動や体操、散歩をする
Hたとえ1本吸ってもあきらめない
I目的意識をもつ

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