睡眠について(警告編)


@夢はいつみる

Aいびきの危険

B歯ぎしりの危険

C寝相の危険


@夢はいつみる

一般的に「夢らしい夢」を見るのは、レム睡眠時のほうである。人を殺したり、殺されたり、亡くなった人が出て来たりするなどの、非現実な奇想天外な夢こそ、レム睡眠の所産である。浅い段階のノンレム睡眠で夢はみるが、こちらは合理的でつじつまの合った内容で、むしろ「夢想」や「幻覚」に近い。今抱えている仕事とか、好きな異性に告白されるなどはこちらの夢である。ただし、ストーリーも情景もレム睡眠時の時の夢に比べると、はっきりせず、ぼんやりした感じが多い。

レム睡眠には、首から下のカラダは起きているときのように調節がきかなくなり、脳は勝手に動き出す。夢を見るのはまさにこの、大脳皮質が活発に動いてる時である。たとえば、膀胱に尿がたまっていたとする。脳幹は敏感にそのカラダの信号を受け取る。さらにその信号波大皮質に伝えられる。しかし、起きているときとは全然別のルートで信号が受け渡される。その結果、視覚を司る部分に信号が届けば、洪水に押し流される夢を見る。脳の中の記憶にの回路にぶち当たれば、幼い頃、寝ションベンたれといわれた友人が夢に出てくるといった感じになる。また、体内だけでなく、外からの情報に大脳皮質が反応することもある。ドアをノックする音を聞いて、音楽の夢を見たり、目覚ましの時計の音を聞いて、火事の夢を見たりする。

Aいびきの危険

いびきのメカニズムを説明する。巨大な舌はその重みで咽頭壁へ垂れ下がり、気道はぐっと狭くなる。狭くなった気道に、カラダに必要な酸素の量を通そうというのだから無理がある。呼吸気の抵抗は増し、粘膜を摩擦する。気道内の分泌物も振動し、気道全体が共鳴する。これがいびきとなる。

原因は、
@心身の疲れストレスがひどく、就寝中により多くの酸素を取りこもうとするため
Aアルコール類、抗鬱剤や精神安定剤による弛緩剤のため
B老化による筋弛緩剤からくるため
これらは、一時的であるので特に心配はない。問題は次の3点。
C肥満。肥満すると軟口蓋や咽頭壁に余分な脂肪がつき、咽頭の奥は肥大し、気道が狭くなるため
D鼻腔や口腔、咽頭の以上によるため。例えば、 扁桃肥大、小舌顎症、鼻中湾曲などの形態異常。ホルモン系統や呼吸筋そのもののトラブルも原因になりうる。これは自覚症状があるはずなので、専門医の診断を受けると良いだろう。
Eその他の原因として、内科的なトラブルなどがある。甲状腺機能低下症、末端肥大症、筋ジストロフィー、脳腫瘍・・・など。

いびきを放置するとどうなるであろうか。いびきの合間にうるさい音がやみ、しばらくすると苦しそうに呼吸といびきが再会する。これが睡眠時無呼吸の症状であり、一晩中にこれを何回も繰り返せば、カラダは酸欠状態にさらされる。血液中の酸素が不足すると、必然的に炭酸ガスは増え、肺血管が収縮し、場合によっては肺高血圧となる。睡眠中だというのに交感神経、副交感神経の働きが活発になり、心拍数は増大し、血圧もぐんと上がる。もともと高血圧の人は注意したほうがよい。最悪のケースでは突然死もありえるので、いびきとあなどってはいけない。

処置は原因によっていろいろ自分で試すのもよいし、危険な場合は専門医の治療を受けるとよいだろう。たとえば、アルコールが原因なら、いきなり眠るのではなく、覚ましてから。就寝中の気道が確保され、きちんと鼻呼吸できていれば問題ない。そとで、眠る前に鼻の通りをよくするとよい。例えば、鼻腔を蒸した折るで温める。鼻ずまりを避けるために、鼻を横断するように施すテーピングも有効である。寝かたを工夫するだけでも、いびきはかなり軽減できる。 仰向けに寝れば、どうしても舌根や軟口蓋は沈下しがちになる。そこで、横向きに寝る。敷布団の下に物をいれて傾斜をつける。枕が斜めになるように、枕の下に物を入れる。などといった工夫は考えられるが、まず第一に原因を取り除くのが肝要であろう。

B歯ぎしりの危険

歯軋りの判別はちょっと難しいが、まず起床時のコンディションが問題となる。歯ぎしりをする人は、就寝中に顎の筋肉に過剰な負担をかけるから、もちろん寝起きがある医。起床時に頭痛、肩こりが頻発すればかなり怪しい。鏡を見よう。犬歯の先端が平らに磨耗するのも、分かりやすい特徴だ。

歯ぎしりを放置するとどうなるであろうか。歯ぎしりは噛み合わせをブチ壊してしまう。噛み合わせが悪くなると、自律神経や脳に影響を及ぼす。顎の回転の中心は、第1頚椎と第2頚椎の中間にあるので、顎が異常な動きを繰り返すと、支店にあたる第1頚椎と第2頚椎は、一緒にズレてしまう。ところが、頚椎の中には自律神経と椎骨動脈が走っている。このズレが脳への血行不良をはじめ、さまざまな自律神経失調症を引き起こす。さらに、腰痛も併発しますい。

処置としては、まず発見したら噛み合わせの治療ができる歯科医に訪問してみるとよい。再発を予防するためには、自分のストレス源を見極めることも忘れずに。応急処置は口をあけて眠ることぐらいであろう。

C寝相の危険

最初に言っておくと、人為的に寝相をよくしようとすると、血のめぐりが悪くなり、続けるとその部位に懲りが生じたりと、まったく意味がない。何らかの生理欲求で動こうとしているカラダを、無理に押さえつけるのは言語道断である、

硬い枕の上に横向きに寝ると、首から下の体重も加わる。奥歯では30〜200gもの横からの力が加わる。これを何日も続けると、歯並びが悪くなり、歯槽膿漏や顎間接症の原因になることさえあるこうして顔の左右対象が崩れると、利き顎の側に首が傾いていく。こうなると頚椎側湾症、背柱側湾症といった深刻な事態になりかねない。

顔をゆがめないようにする方法をあげる。なるべく低く柔らかい枕を使用すること。そばがらのような硬い枕も、顎や歯には悪い。できるだけ枕は使わないほうがよい。眠る際には上下の歯を焼く1mm開ける。それから、まっすぐ上を向いて寝る。就寝前にはまっすぐ寝たままストレッチをするのもいいでしょう。寝返りを少なく眠るには、適当な温度と湿度にしよう。暑ければ寝返りは増える。さらに、カラダに加わる寝具の圧迫というのも無視できない。

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