睡眠について(基礎編)


@眠りの周期

A睡眠時間

B不眠対策


@眠りの周期

眠りには、レム睡眠(RapidEyeMovement(急速眼球運動))とノンレム睡眠があります。眠りはノンレムから始まり、約90分たつとレム睡眠が挿入される。ノンレム睡眠でもっとも深い第4段階は最初の約3時間に集中して出現し、レム回を重ねるごとにどんどん長くなる(最初は10分前)。よって、睡眠は重要な3時間は連続してとりましょう。眠りは約90分(または3時間)周期と考えて良いでしょう。 できるだけ、ノンレム睡眠で目覚めたほうが目覚めが良いでしょう。

ノンレム睡眠- 大きなエンジン、すなわち大脳を、オーバーヒートしないように定期的に休息をとらせるもの。この時、筋肉は緊張しているが、脳は休んでいる。ノンレムには、第1〜4段階に分けられ、第4段階がもっとも深い眠りで、もっとも大事である。ノンレムでは副交感神経が優位に立ち、体温や心拍数は下がっていく。この時も、夢は見ているが、脳が深く休んでいるため後から思い出しにくい。

レム睡眠-切ったエンジンを始動させ、再び始動させ、走り始めるためのもの。体は動かないが、脳は動いている。レムでは交感神経と副交感神経が激しく争い、そのたびに体温や心拍数が変動する。この時に目覚めると、夢の内容を覚えている時がある。またこの時、筋肉がほぼ弛緩して動かないときがあり、この時に目覚めると、意識があるのに体が動かない、いわゆる金縛り状態になる時がある。

 

A睡眠時間

日本人の平均睡眠時間は、平日で男性7時間34分、女性7時間19分である。人間の体内時計の周期は約25時間であり、常に1時間分のズレを補正しなくてはなりません。そこで人間は毎日自動的に時間の帳尻を合わせるシステムを持っています。それは、強い光に照らされると、体内時計の張りが1時間進むようにプログラムされているのです。だから、時差ボケを直すには、現地の太陽の運行に合わせ強い光を意識的に浴びることが先決なのである。

しかし現代社会には、夜更かしなどで体内時計を合わせる暇がなく、ふくろう病と呼ばれている、夜は不眠で悩み昼間は猛烈な眠気に悩まされる、朝昼逆転症候群などの人がいますが、これを放置しておくと、ストレスで内臓や自律神経の機能も損なわれます。そういった人は、とにかく規則正しい生活に戻ることが大切です。

 

B不眠対策

眠るためには、心身のリラックスが前提条件です。

食事-神経を静めるビタミンB1、カルシウムを含む食べ物が有効。不眠にホットミルクがいいとされるのは、牛乳にはビタミンB群、カルシウムが豊富だからである。マグロやシラス干しに多いビタミンDはカルシウムの吸収を助ける。また、アミノ酸の一種で睡眠物質トリプトファンを多く含む、肉、魚、乳製品もよい。逆に、カフェインは250mg以上摂ると神経がたかぶって眠りにくくなる。コーヒー1っぱいに約100mg、紅茶で約60mg含まれている。お酒もワイン1杯ぐらいならココロが安らぎよいが、飲みすぎると興奮して眠きが吹き飛び、眠りも浅くなる。消化に悪い揚げ物スナック類、神経をさかなでするような刺激物も当然避けたい。

寝室環境-まず、大事なのは”寝室”そのものを確保すること。人間心理から完全な暗闇は不安なり、寝つけにくい場合があるので、多少の明かりがあったほうが寝つきやすい場合もある。直接光が入ると刺激が強いので、間接照明のほのかな明かりがベスト。室温は、冷房25〜28度、暖房18〜22度に設定するくらいが適温です。湿度は、50〜60%が快適室温です。香りは、安眠にはラベンダー、カシミールなどを枕元におくとよい。騒音は、二重サッシや遮音カーテンで防音るなどよいでしょう。枕は、自然な立ち姿勢(顔が約5度前傾している)と頸椎弧を保てる高さがいい。

入浴-体温の下降期は眠りやすく、上昇期は眠りにくい。入浴が安眠を導くのは、体温の下降期をつくるからです。風呂に入ると、末端の血流がよくなり、お湯で温まったカラダを冷やそうと、血液が中心部から外気に近い体表へ集まるからだ。浴槽から出てもしばし血流は体表近くに留まるから、放射で体温は右下がりとなり、安眠につながる。熱いお湯は、心身の刺激になるのでだめです。肩までお湯に入ると、心臓が水圧で圧迫され動悸が激しくなったりするので駄目です。よって、体温に近い38度前後のぬるま湯で、半身浴がよい。

その他-コリをほぐすために、ストレッチやマッサージなどもしてみるのもいいでしょう。どうしても不眠が直らない人は、眠れなくて悩むより、睡眠薬を利用したほうが良いでしょう。

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