言葉

 

うーむむむむ……。

「どしたの?いきなり便秘3年目みたいな唸り声あげて」

何その異次元大腸。いやね、テレビ版のガンダムで『二度もぶった以下略!!』の前の台詞がなんだったかと思って。確か『殴ったね』じゃなくて『…ぶちましたね』だったと思うんだけどなー。

「あーごめん、僕もその辺うる覚えだ」

バカモーン!!(ダイバスターの博士ばりに鉄拳)

「え、じゃあ車田漫画並みに垂直吹っ飛び!…じゃなくて、いきなり何すんだ!父さんにもブーたれたこと無いのに!」

優等生め。さておき『うる覚え』ではない、『うろ覚え』だ。

「木のうろのように曖昧にしか覚えていないところから来ているのか。知らなかった」

ちなみに胡乱(うろん)覚えから来ているという説があるのは私も知らなかった。でも大阪弁でいう『けつねうろん(きつねうどん)』は怪しげな狐という意味ではないから気を付けろ!

「…まあ、うる覚えが間違いなのはわかった。でも一応意味は通じるし、1文字違ったくらいで殴るほど怒んなくてもよくね?」

バカモ「わー待って待って!ご立腹なのは分かったからそんなデラックスファイターレベルの短気さを見せるのはやめて!」

まったく。いいかね、君は分かってない。全く分かってない、『ろ』を『る』に変える事の恐ろしさを!

「恐ろしさて」

考えてみろ、スーモーションがスーモーションになるんだぞ。

「ゆっくり無視される!?」

ーテンションはーテンションになるし。

「落ち込んでるはずが凄いハイテンションになった」

遺跡がゲ遺跡になってみろ!

「何かプルンプルンする遺跡出てきた!」

麻雀漫画でン!というべき所をン!と言い出したらどうする!?大金を賭ける非合法な勝負、策略に策略を巡らせた最後の最後で『ククク…そう、お前はその牌を出すしかない…っ!俺の当たり牌を…』「ルン…っ!」とか楽しそうに言う福本漫画を見たいのか?見たいのか!?

「うぅ、確かに何か嫌だ」

更に、ーティーンがーティーンになるんだ。女子中学生がみんな中年だぞ!全国のロリコンが首を吊るじゃないかッ……!

「それは平和になっていいんじゃないの?」

……ン毛がンゲになるんだぞ。渋谷にヘル・テンマLOVEなストーカー刑事がワサワサ歩ってるんだぞ。

「なにその偏った認識。無理やりベーコンレタスの匂いを纏わせるな。でもそのビジュアルは確かに怖い」

挙句の果てにリがになるんだ!

「…意味合いとしては通じてるんじゃないか?」

む、言われてみれば。んーじゃあ『うる覚え』でもいっかぁ!

「えぇ?軽ッ!こだわり安くない?俺殴られ損じゃん」

まあそう言いなさんな。これからは「人間は顔じゃないぞ」を「人間の顔じゃないぞ」だとか「僕と付き合ってください」を「僕ど突き合ってください」なんて言い間違えた人がいても暖かく見守っていくから。

「いやそこは訂正してあげて」

それにしても困ったな。

「何が?」

いやね、テレビ版のガンダムで『二度もぶった以下略!!』の前の台詞がなんだったかと思って。

「その問題引きずるの!?」

確か『殴ったね』じゃなくて『…ぶちましたね』だったと思うんだけどなー…。あ、おーい柿崎ー!アムロがぶたれるシーンでさぁ…。

「えー?二度もぶったの前?何だっけかなー?ちょっとうる覚えで……」

バカモーン!うる覚えじゃない、うろ覚えだー!

「か、柿崎ーー!えっ、ちょっ、さっきの結論もううろ覚えー!?」


現実に戻る