カレー。
多種多様の香辛料を混ぜ合わせ、様々な具材と共に食するインド発祥の料理だ。
一口にカレーと言っても、実は『こうでなければならない』という明確な基準が存在するわけではない。
炒めても煮ても肉を入れても野菜だけでも激辛でもそうでなくても白くても黒くてもご飯で、パンで、ナンで食べてもカレーはすべからくカレーだ。
もし基準が存在するとしたら、『その匂いを嗅ぎ一口食べた瞬間に誰もがそれをカレーだと認識できる』これだけなのではないだろうか。
それほどの多様性を持つが故にか、カレーは世界中に広がり多くの人に愛される食品となった。
今では本家のインドですら思いも寄らない調理法で、その国独自のカレーは進化し続けている。その懐の深さには舌を巻くばかりだ。
一方で、数百、あるいは数千ものバリエーションを持ちながら、前述の通り我々はこれを一口食べた瞬間カレーであると認識する。
様々な変化に対応する柔軟性を持ちながらも、曲がる事のない、カレーという料理を支える芯があるとも言えるだろう。
では、カレーをカレー足らしめているのは一体何なのだろう。
様々な野菜だろうか。
しかしシーフードカレーの存在がすぐさまそれを否定する。
あるいは食感?
これは一般的なペースト状の物からキーマ等のミートソース状の物、果てはスープまでと多岐に渡る。
数多の香辛料。
確かにこれはカレーの根幹を成す存在だ。しかしカレーに必須の香辛料となると途端に意見が不揃いになる。
さっぱりとした白身の味わい?
揚げて、煮て、焼いて美味しい万能さは素晴らしいものがある。
もしくは目の位置が右側にあることか。
実は種類によっては例外もあるらしい。
菱形の平たい体?
浮き袋が無いために海の底で生活しているらしい。
……む?いつの間にか話がカレイに変身してしまった。
全く、齢をとると色々考えるのが辛くなってくるものだ。