>> キルデスビジネス~シーズン5555 第一話:魔法少女になりたいッ!





 8月某日……夜。
 今、悪魔のテレビ番組に出演する回収人たちが集められようとしていた……。




GM : こんばんはっと。(にょん)


月森樹 : こんばんにょん!


ネス : ばわーッス


月森樹 : すげえ! キャラクターが全員人間だ!!!



 【キャラクターが全員人間だ】

 キルデスビジネスはそのシステム上、戦えれば人間じゃなくてもPCとして使用可能である。
 (実際公式のリプレイでもサルがいる有様だ)
 このGMも、カレーダビデ像幽霊などのPCと戯れてきたので、PCが全員人間だ、という事例は、実に3セッション目で初となった。



三波一 : はーい。今回はよろしくおねがいします。


月森樹 : ネスさんキャラ属性正義なの? マフィアのボスだよね。


ネス : ショタコンは正義ですけど? ん?(真顔)


GM : えーと、今回はキルデス初の人が多いかな? TRPG初の人とかもいる?


ネス : キルデス初です。


月森樹 : 同じく、初キルデス……やさしくしてね……。(ポッ)



三波一 : キルデス初だしTRPGも超ビギナーです! 女神が初心者に優しいことを祈りたい。


GM : では、キルデスが初めての人が多いから、それぞれ、個別で悪魔との接触シーンをいれようと思いますね~。

 このシーンは実際のセッションや視聴率、ソウルなんかとは関係ないです。
 キャラ付けだと思って気楽にやってくださいな。

 準備オッケーですかね。
 オッケーだったらメイン窓で元気に「いあいあ!」と言ってくださいな。


ネス : (キルデス……?) いあいあ!


月森樹 : いあいあ! (……それ違うシステムや!)


三波一 : いあ! いあ! きるです!


明戸 聖 : いあいあ! (SAN値減る)


GM : という訳で、今回はそれぞれのキャラクターとこの番組のプロデューサー「ヘルP」との出会いのシーンからやってみますね。



 【ヘルP】

 キルデスビジネスの番組を作っている総合プロデューサー。
 回収人(出演者)のスカウトや、番組の進行、カンペを出したりてこ入れを指示したりソウルを与えたり……と、とにかくいろいろな事をする。
 ガイコツ姿にスーツ、という出で立ちが多いが、姿は多数あり青年のような姿だったり少年のような姿だったり女性のような姿だったり……。
 と、ようはGMの都合のいいように姿をかえる事の出来る、NPCである。
 ちなみに、この卓ではオーソドックスなガイコツ+角+スーツ姿の慇懃無礼なヘルPとして扱われている。



GM : さぁ、最初に登場シーンをやりたい人手をあげて!


ネス : ウィッスウィッス! (挙手)


月森樹 : お、ネスさんいっけえー!


GM : ではネスさんの導入シーンからはじめますかね。ネスさん、なんか「こういう所で悪魔と出会いたいぜ!」という希望ありやすか? なかったらこっちで適当にでっちあげますが。


ネス : でっちあげを希望します。(笑)


GM : 了解では「GMが勝手にしあげたでっち上げコース」でお送りいたしまーす。




 【闇の支配者:ネス・ハウリングの野望】




GM : さて……時は1891年。大陸を馬で横断するという大規模なレースもおわり、その賑わいも薄れ始めた頃。地下に潜む社交クラブの一室で、ゆったりとしたソファーに身を委ねた貴方……ネス・ハウリングは、ワインをたっぷりと注いだグラスを傾けた……。


ネス : 「……ハー、そろそろワインも飽きてきたな」


GM : 今、裏社会で「隻眼のネス」その名を知らないものはいない。貴方は裏社会を牛耳り自由に動かす立場を得ていた。金に不自由のない満足な生活をおくっている。そう言ってもいいだろう。


(マッチョ) : 「ネス様! ワイン飽きたッスか! じゃあ俺の脇で暖めたブランデーいかがっすか!」 すかさず、手下のでらまっちょがネスのグラスに近づく。


ネス : 「いやいらねーから! ショタのふとももであっためた牛乳ならいいけど!」


(マッチョ) : 「お前!抜け駆けするな! ネス様にはこのウィスキーが!」「いや、俺から絞った濁り酒をどうぞ!」「ネス様!」「ネス様!」



三波一 : ネスさんものすごくおモテになるんですね……。


ネス : うれしくない! うれしくない!


月森樹 : ネスさんモテモテでよかったね……。


明戸 聖 : 一人くらいマッチョのショタもいるかもしれないじゃないですか……。


ネス : ショタなら可。


三波一 : 健康的に日焼けした筋肉質な快活ショタみたいなものだと思い込めば……。


月森樹 : (ショタなら何でもいいんだ……)


ネス : ショタなら良いっすよもちろん! ・:*:・(゜∀゜)・:*:・



GM : ネスの叫びもむなしく、周囲にマッチョ男たちが群がってくる。闇の支配者ネスは、とかく………………マッチョに受けがよかった。たまにショタの少年が近づいたとしても……。


少年 : (ネスさん、今日も忙しそうだから、挨拶しないでおうちにかえろう) 


少年の保護者 : 「おー、いたか。帰るぞー」


少年 : 「あ、はい!」 ……といった様子で、マッチョたちの肉塊に阻まれ、話すことも出来ない始末だ。


ネス : 「挨拶大事! 挨拶大事! くそぉおお俺オーナーなのに……ショタに触れないとかどうなってんだ!」


GM : と、そこで貴方の一番そばにいるマッチョが一人、そっと耳打ちをするよう話しかけてきた……。「そうですよね、貴方の周囲には、柔らかな肌! 膝! ふくらはぎ! むっちりとした足! 脇! そういった少年たちがいる方が相応しい……そう、思いませんか?」


ネス : 「……ん? あ、ああ……そりゃそう思うぜ」


GM : すると、それまでマッチョだと思っていた男が見る見るやせこけ、骨と皮とになり、そして……ガイコツ頭だがきっちりとスーツに実をまとった、珍妙な姿にかわっていた。

 「……その願い、かなえたいと思いませんか」
 そしてサッと取り出す名刺。

 「あ、私こーいうモノです」
 そこには 「悪魔支部 電波企画 キルデスビジネス担当プロデューサー ヘルP」 などと書いてある。


ネス : 「あ、ドーモ……ってな、なんだお前?! 悪魔? ぷ、ぷろでゅーさー……?」


ヘルP : 「あぁ、私地獄的なところからやってきました、テレビ番組……といってもこの時代にはないんですね。寸劇の参加者を募っているものです。 貴方の願い……「キルデスビジネス」でなら、かなえられますが……ご参加頂けませんか。なに、やるのは簡単、人を殺して欲しい、それだけです……なぁに、貴方にとっては、いつものシノギでしょう?」



ネス : 何か、すげー腰の低い闇の支配者になっちゃったな。


月森樹 : そこにシビれてあこがれられているのかもしれない。


GM : 出会って早々殴られたりしないからヘルPも嬉しいです。(笑)



ネス : 「アン……? 人を殺りゃショタハーレムが作れるってのかよ。上等だ! こんなドア、あの時に比べりゃ屁でもねぇな」



月森樹 : 上等なのか……!


ネス : ただのチンピラですからね! 成り上がりだから……。



ヘルP : 「もし覚悟がおありでしたら、こちらへどうぞ……」 気づけば貴方の前にふるぼけたドアが現れた。周囲もどこか異世界めいている……。


ネス : ドアに躊躇なく近づきます。


GM : ヘルPのガイコツ顔は笑っているのか泣いているのかわからないまま、カタカタと震える。 「では、1名様ご案内…………」


ネス : 「あ、ちょっと待て」


GM : 「あ、はい?」 ガイコツは首をかしげる。かしげすぎてあやうく首がおちそうになった。


ネス : 「行く前にちょっとスタッフに飯作ってくるから、そしたら行くから」


GM : 「あ、了解です……」 そうして、ちゃっかりヘルPもテーブルにつくのだった。どうやら飯を食っていくらしい……。


ネス : エプロンつけて調理場行ってフレンチトーストとかパンケーキ辺り作ってきます。



明戸 聖 : どういう状況なの……!?


月森樹 : やべえスタッフに飯作ってくネスさん超家庭的。


明戸 聖 : 女子力高すぎ……これはマッチョにモテるのもうなずける。



月森樹 : ヘルP飯食べていくんだ。


GM : だってつくってくれるっていうんだから食べたいじゃないか! 食べても食べても出ていっちゃうんだろうけどさ! (ガイコツだから)


ネス : cocでは 技能:料理65のチンピラだったからな。


GM : 失敗したことなかったよね。


ネス : なかったですね。(笑)


GM : 二つ名は「暗黒街の料理人」とかにしよう。


ネス : ルビはダークタウンのショタコンで決まり。


明戸 聖 : 推理小説のタイトルみたいだ!


GM : 実際は大柄な男が可愛いエプロンをつけてパンケーキやらシロップたっぷりで作ってくれるだけの話だよ!


明戸 聖 : すごいメルヘンチックになった。


ネス : 身長202cmのチンピラがフリフリエプロン?


三波一 : SANチェックの発生しそうな事案が。


明戸 聖 : アメリカのほのぼのホームドラマとかに出てくるのを想像した。



GM : そんな所でOP、終了でOKっすかね?


ネス : OKです!


GM : はいな。では次、だいたいこんな導入をやりたいぜー! ってかた手をあげてくださいましー!


月森樹 : はいはーい! 自宅で観葉植物に水まいてるシーンからやりたいです。


GM : 了解。次は月森さんのシーン入りますー。




 【精神科医・月森樹の日常】




月森樹 : では……あの不可思議な事件から何カ月がたっただろうか…一瞬自分が殺人者であったのかと勘違いさせられた悪夢…そして出目が……ウウッ、頭が……!


ネス : 「そして出目が ウウッ頭が」 これ流行る。



 【あの不可思議な事件】

 今回の月森さんは(実はネスくんも)別システム(coc)のPCで使用されたキャラクターキルデスビジネス用にカスタマイズしたキャラです。
 キルデスビジネスでは、過去のセッションで使われてもう遊ぶ機会がないだろうけど、もう一度使ってみたいキャラや過去のセッションで死亡したキャラなども(GMが許可さえすれば)再利用(リサイクル)が出来たりします。
 便利(エコ)ですね。

 なお、月森樹さんが活躍したシナリオは、ショートシナリオで殺人者の疑いをかけられる……というものでした。
 単発のセッションであるにもかかわらず、100ファンブルを7回出したために「100森さん」と呼ばれる伝説のPCだそうです。



月森樹 
: 不可思議といえば弟もだ! あの女性は誰だ! というか過去に行ってたって何だ! わけがわからないよ! 妹は妹で夢の中で毒入りのスープ飲んだとか電話で相談してきたしまとめて精神分析かけてやったほうがいいんじゃないかな! むしろ自分も含めてお払いだ!



 【不可思議といえば弟もだ!】

 月森さんの兄弟PCは、全員cocで何らか危険な目にあってる探索者、という設定です。
 余談ですが、月森さんの弟は「事あるごとにミロを売る」「精神科医なのに法律の方が得意」「芸術としてバスケ」等、存在が不可思議なPCで、とにかく何処でもミロを売る性質から「ミロ先生」の通称で呼ばれていたとかいなかったとか。



月森樹 : いやしかし今日もリシュ(※一番気に入ってる観葉植物の名前は元気だな。いいことだ。みずみずしくてかわいらしい……俺の心を癒してくれる……俺にはお前だけだ……。


GM(リシュ?) : 「本当に、わたしだけ? 本当に、わたしだけ? わたしだけ、わたしだけ、わたしだけ?」 その時観葉植物の葉がゆれ、そんな声が聞こえた気がした……。


月森樹 : 「ウワアアア!!!」 とっさに近くにあったものをひっつかむ!

 これは……
 違う!

 ミロだ!

 楓(弟)の馬鹿野郎!
 もう何でもいいや悪霊退散オカルトはまっぴらだうわあああ! 俺はミロ粉をまき散らした。



ネス : ミロ!


月森樹 : あの、めちゃめちゃふざけてますけど真似しなくていいですからね。(真顔)


ヘルAD : 「もちろん、真似しておもっくそふざけちゃってもいいですぜ!」 ← カンペ



GM : 「やめて、わたし……そんな事されたら、壊れちゃうよ……」 気づいた時、眼前にあった観葉植物からうっすらと美しい女性の姿があらわれ………。

 あらわれた、と思った瞬間、ミロの粉が盛大にかかる。
 ミロ粉ブシャーーーーーー!!!!

 ミロ粉のせいで、一瞬女性の姿が現れたと思ったが、跡形もなく消えてしまった。

 「ひどい……樹さんの、いじわる……」
 そんないじらしい声を残して……。


月森樹 : 壊れそうは俺の頭だよ。っていうか壊れてる気がするよ……と思いながら惜しいことをしたなとも思いました。(こなみかん) もう一回出てきてくれないかな……いやでもオカルトはちょっと……いやいや彼女欲しい……いやいや……。


GM : 「惜しいとお思いですか? ……また彼女と心を通わせてみたいとは思いませんか?」 貴方の言葉をまっていたかのように、不意に誰かの声がする……。振り返ればそこにはきっちりとしたスーツを着こなしたガイコツが虚ろな目を向けていた。


月森樹 : 振り向きざまミロ粉シュート! (ころころ) KillDeathBusiness : (1D100) → 11 ……悪くない出目だった!


GM : しかしその粉はガイコツの手前でとまる……。「いけませんよ、あんまりミロを無駄にしては、ミロ仙人に怒られます」

 そしてガイコツはカップを準備し手早く牛乳、それも朝一番絞り殺菌消毒をしたいいものだ……それに溶かして、すっと貴方に差し出した。
 「弟さん直伝の最も美味しいミロシェイクですよ、どうぞ」


月森樹 : こいつ……何奴……!? 俺のミロを受け止めるとは……!? 気付けば俺は手渡されたミロを飲み乾していた。普通に美味しい。


GM : 「さて……と、私はこういうものです」 ネクタイをなおしながら、ガイコツは名刺をとりだす。そこには 「悪魔放送局 キルデスビジネス担当プロデューサー ヘルP」 とかかれていた。



 【悪魔放送局】

 ネスくんに渡した名刺と肩書きが違う?
 悪魔なんでそのあたりはアバウトなんでしょう。



月森樹 : 思わず自分の名刺と交換してガン見。……日本語でオネガイシマス。 「貴方は神を信じますか系のアレですか」


ヘルP : 「えー、簡単にいうと 【悪魔の主催する番組に出て、願いをかなえちゃおー!】 ……みたいな?」 くすり、と笑ったような気がした。


月森樹 : 「OH……オカルティック……」 といいつつ願いを叶えちゃうぞというところに若干心を揺さぶられる……! 力が欲しい! 二度と100ファンをしない力が! あと彼女欲しい!!!!!!!!!!


GM : 「もちろん、どんな願いでも叶えてあげますよ……おっと、そろそろ時間だ」 言うが早いか、ヘルP、そう名乗った男は、いつの間にか出来た「足で踏むペダル」を思いっきり踏み込む。すると「かぱっ」そんな音がして、月森さんの足下に大きな空洞が開いた。


月森樹 : 「ボッシュート!」 俺はいつの間にかそう叫んでいた……。



ネス : ネスは扉だったのに。月森さん激しい。(笑)


月森樹 : 一応オカルト否定してるから……。


GM : このままでは延々とミロの話しかねないと思って少し強制的にした所はある。(真顔)


月森樹 : サーセン。(笑)


GM : ミロで盛り上がる謎の卓はもうたくさんだ!



 【ミロで盛り上がる謎の卓】

 いや……私も詳しい事は存じ上げませんけれどもね……あったらしいですよ。
 どこかのcocで、1890年にはまだ存在しないミロを売りつけるPCが活躍しすぎる卓が……。



月森樹 : 多分もうこれからミロの話題は出さないので勘弁してください……多分。


ネス : 全く信用出来ない言葉だ!



GM : そうして小さくなっていく姿を確認し、ヘルPも姿を消した……という事で、次は三波さんのシーンに入りますね。




 【賭博黙示録ミナミ~競馬散財編】




ネス : ざわ……ざわ……。


三波一 : ざわわ……ざわわ……。


明戸 聖 : サトウキビ畑が脳内BGMになる……ざわわ……。



GM : 貴方の耳にはラジオの解説が聞こえている。「イチバンスターくるか! イチバンスターのびない、イチバンスター、イチバンスター失速! ……惜しくも4着」 ……大学を卒業してから専ら賭け事ばかりして生きていた貴方は、とりわけ競馬を好んでいた。そしてその日も、お気に入りの馬……褐色の毛色に白いたてがみの眩しい、体躯は立派だがなかなか結果がでない馬……イチバンスターに賭け、見事に散財をしていた。



三波一 : GMの描写するイチバンスターがかっこよくて震えています……馬のために殺人とか狂気の沙汰と思っていたけどこれなら許される気がする。


ネス : ショタハーレムの為に殺人とどっちが狂気かな! かな!


月森樹 : キャーGMサーン! ※殺人だって知らない人


GM : 殺人部分の説明はしないタイプのヘルPだからな。


月森樹 : 説明されててもボッシュートされたらやるしかないじゃない!



三波一 : 「……だめか」 手にしていた紙切れをくしゃりと握りつぶす。イチバンスターは勝てない馬だ、そんなことはわかっていたけれど、今日もこうして金をどぶに投げ捨て続けている。


GM : 競馬場では歓声や悲鳴、(恐らくは)外れ馬券が飛び交うなか。

 「やっぱりイチバンスターは駄目だな」
 無数の声のなかでも「イチバンスター」その言葉は自然と耳に入る。

 駄目じゃない、これからきっと、イチバンスターはもっといい馬になる。
 貴方はそう確信していた。だが。

 「……これで負けたら処分されるらしいな、あの馬」
 誰かがそういう、声が聞こえる。


三波一 : 名のある馬を両親に持ち、期待されて鮮烈なデビューを果たしたものの、戦績もパッとしないイチバンスター。期待外れと言われ続けているものの、いつか絶対に勝つ日がくるはずなのに。

 ここで処分されてしまえば、その「いつか」は決してやってこなくなってしまう。
 「処分……だって……?」


GM : 貴方は信じていた、イチバンスターははい上がれると……その影に自分の姿を重ねながら……だが「処分」すると言われた。

 噂にすぎないのかもしれない。
 だが……以前からその噂はまことしやかに囁かれていた。

 このままでは、イチバンスターの将来は摘まれてしまう……しかし自分にはどうしようもない。無力感に苛まれながら立ちつくす貴方を。

 「ちょっと~、邪魔よォ」
 掃除のおばちゃんがモップでつんつんした。


三波一 : 「あ、すんません」 慌てて廊下の隅に寄ります。


GM : 「ちょっとアンタ……顔色悪いわね、何かあった? 競馬で借金かい? おばちゃん、相談にのるよ」 そういいながらおばちゃんは、ポケットからあめ玉を取り出し無理矢理貴方に握らせた。


三波一 : 「あ、ありがとうございます。借金じゃないです」 まあ、懐は温かいとはいえないが。イチゴもようの紙につつまれた三角形のあめ玉をポケットに押し込む。


GM : 「……あぁ、だったらアンタもひょっとしてアレかい。イチバンスターの……かわいそうだよねぇ、メグロマッチョイーンとトウカイジョテーの子として期待されていたのに……処分されちまうには惜しいよねぇ」 ため息混じりでそう語る彼女は、清掃員として長らくこの競馬場を見てきたのだろう。


三波一 : 「あっ、ご存じですか!?」 思わず食い気味で答えます。 「そうなんですよ!イチバンスターはやれるはずなんです、今日だって、本当にいいところまで……」


GM : 「もちろんさ! あの体躯だって立派なもんだよ。黒曜石のような毛並みに白いたてがみは、滅多に生まれる馬じゃない……殺されていい馬じゃないと、そう思わないかい?」 優しい笑顔を向けて、その清掃員は笑う。


三波一 : 「なんとか、助けられたらなんて思いますけど」


GM : 「だよねぇ、その願い……」 そこで清掃員の女性はモップをくるりとまわす。

 かと思うと、今し方まで優しい笑顔を向けていた女性は跡形もなく消え、眼前にはスーツをまとった髑髏がたっていた。
 「かなえてあげてもよろしいですよ? ……あるショーにご参加頂ければ、ですけどね」


三波一 : 「ぃ!?」 後ろに逃げ去ろうとして掃除用具入れに衝突します。 「ぁ……んた、なん……?」


GM
 : 「あ、安心してください。死神、とかじゃないです。よくガイコツな見た目で勘違いされますが……どちらかといえばそう、『悪魔』ですかね。 実は私ども、悪魔の主催する番組で出演者を募集しておりまして……幸運な事に、貴方が選ばれたと。そういう訳で、ご招待に参りました。ちょっとしたゲームで、どんな願いでもかなえられる……。 賭け事がお好きな貴方には、打ってつけ。そう、思いませんか?」


三波一 : 「い、いや、いや……悪魔とかっていうか、えっ?」 混乱しつつ、ゲームと聞いて少し興味が湧いています……。



ネス : こうして(他のPCが慌てている所を)見るとネス全然動じてない気がする。


月森樹 : 闇社会のボスだし……。


ネス : 闇社会の闇深い……。


月森樹 : 月森はミロに気を取られて驚くどころじゃなかったんだ。あとミロが万能薬となって心の乱れを取り除いてくれたんだって弟が言ってた。



 【ミロが万能薬】

 そのような効果は現在の所認められていない。



GM : ネスくんは、屈強な男たちに囲まれている毎日と比べれば地獄の使者なんて恐ろしくないんだろうなぁ。



三波一
 : 「あの、貴方、名前は」


GM : 「申し遅れました、私の事は……ヘルTVのプロデューサー、略してヘルPとでもお呼び下さい。さぁ……」 そこで貴方の前に扉が現れる。 「……この扉のむこうが、ゲーム会場です。やりますか? それとも……」


三波一 : 手の中のくしゃくしゃになった馬券に視線を落とし、少し迷ってから扉に手をかけます。 「本当に、願いが叶うんですね?」


ヘルP : 「はい、もちろん。悪魔はうそつきですが、契約されればそれに縛られる存在ですから……これは契約ですので、願いがかないます。ゲームに勝てば、ですけどね」


三波一 : 「……分かった。……信じます」 そして、扉を開けて中に足を進めます。


GM : 暗闇をすすむ貴方の背後で、ゆっくりとドアがしまる。 「……最も、やりますか? それとも…………是非ともやりますか。の選択しか、私はご用意してませんでしたけれどもね」 そんなヘルPの声は、きっと聞こえなかった事だろう。



月森樹
 : すごい、三波さん真面目だやばい。


GM : キルデスでも真面目なプレイが出来るんですよ!


月森樹 : 知らなかった……!(衝撃)


三波一 : ほんとはもっとネタに走るべきかなと思ってました!


月森樹 : 今から走ってもいいのよ


GM : 大丈夫。真面目にやろうとしても、ネタに走るしかなくなるから。(真顔)


明戸 聖 : この次に導入するのにプレッシャー感じますわ……すてきでした。


月森樹 : もうネタ脳でしか来てないからねわたし!


三波一 : 三波さんだめ人間なはずなのにすごくまともな応対してしまった。


GM : 真面目にやってキャラがぶれぶれ崩壊していくのがキルデスの醍醐味よ!


三波一 : これからネタに走っていこうと思います。(決意)


月森樹 : 磯野ー、ネタやろうぜー!


GM : という訳で、最後は聖ちゃんお願いしまーす。




 【メイドは見た! ~ ニッコウキスゲ咲き誇る高原で富豪が謎の死!? 原因はメイドのモップにあり?】




明戸 聖 : このタイトル……二時間ドラマ始まったかと思った。


GM : 片平なぎさ(仮名)も出るよ!


ネス : 船越Aイチローも?


三波一 : デッデッデッデッ デッデッデッデッ デデーン デデーン。(あのメロディー)



GM : モップをかけてランランルー♪ お料理つくってぐーつぐつー♪ 今日も貴方は、勤め先のお屋敷で、今は主のいない館でせっせと働いていた。


明戸 聖 : 「うふふ~今日のご飯はウミガメスープなの~♪」



月森樹 : ウミガメスープあかん。(笑)



GM : ぐつぐつ煮えたぎるウミガメのスープ(原材料:不明)……しかしいつもその料理を 「美味しいね」 と言ってくれる人は、もうこの世にいない。

 それは昨日の晩の事だった。
 貴方が「魔女の宅急便風モップかけ」に挑戦していた時……たまたまそのモップにあたったご主人様は階段から転落、そして。

 >>>突然の死!!<<<

 と相成ったのだ。


明戸 聖 : 「ご主人様……いつかえってくるのかしら……まさかモップにあたったくらいで死ぬなんてそんなの、そんなの夢なの。そう夢よね」 (夢なんかじゃないってしっているけどね……)



GM : 「君を光源氏計画で、理想のお嫁さんに育ててあげるね」 が口癖だった貴方の主人は、未だ階段の下から起きあがらない……。



三波一 : 「光源氏計画しようね」 これは流行る。


GM : (それあかんフレーズや)


ネス : わかってたけどダメなひとばっかりだー!(´∀`)



GM : だが綺麗な顔をしているので、そのまま起きあがりそうな気配があるのもまた事実だった。今はあの人の為に料理を作ろう、そう思っていた貴方の前に。

 「もう、何やってるの聖ちゃん! 遅いわよ」 メイド長の片平なぎさ(仮名)が怒鳴る。




 【片平なぎさ(仮名)】

 二時間サスペンスといえば定番のこの人。
 やたら事件がおこる葬儀屋で働いていたりする。犯人を見晴らしのよい崖の上で自供させるスタンド能力を持つ。




明戸 聖 : 「ひぇ! すいません……。何か予定ありましたっけ?」



GM : 「そろそろご主人様もおきてくるぞ」 執事の船越Aイチローも怒鳴る……。




 【船越Aイチロー】

 二世タレントだったりする以前に二時間サスペンスでよく見る顔の大きい人として有名。
 消防士だったり副所長だったりする。やはり、犯人を観光地で転々と自供させ、最終的には崖で全て明らかにするスタンド能力を持つ。




GM : が、ここでふと気づく。そもそもこの館には、貴方とご主人様しかいなかったはずだ。

 「二人っきりで光源氏計画しようね」
 がご主人様の口癖だったから間違いはない。 ※なお、都の条例に反しない行為のみ行っております。




 【都の条例に反しない】

 キルデスビジネスはKENZENな番組作りを心がけております。



明戸 聖
 : 「あれれ……えっと……どなたですの?」 おたまを構えて威嚇をしながら尋ねます。


GM : よく見ればその人物は、右半分は船越Aイチローー、左半分は片平なぎさ(仮)のあしゅら男爵状態だった。

 「ふふ……誰かと聞かれれば」
 相手は何か言いかけているが、どうする!?



三波一 : 答えてあげるが世の情け!



GM : 1.とりあえず殴り倒す 2.お客様として対応する


明戸 聖 : 1.殴り倒す 「うおりゃーーーーー!!!ご主人様の仇ーーーーーー!!!!!」(違う) おたまをぶん投げて、拳で殴りかかります。



月森樹 
: こぶしなんだ。(笑)


明戸 聖 : 信じるものはご主人様と己の拳のみ……。


月森樹 : イケメンすぎる。



GM : すると相手はすぽーーーーーん! と、人間の皮が脱皮して、中身のガイコツが飛び出てきた。

 「いたた……いやはや、ナイスおたまと聞いてましたがこれは手厳しいですね……」
 スーツをきたガイコツは、身を翻して着地すると、ぽんぽんホコリをはらいながら貴方へと向き直った。

 「ちょ、拳は勘弁してください! 別に泥棒とか殺人犯とかではないです! えー、むしろ……願いを叶えにきた的な! そういう悪魔です!」


明戸 聖 : 「悪魔???? あくまで???? 執事????? エロイムエッサイム! エロイムエッサイム! アーメンアーメン! ご主人様~~~~助けてください~~~ふえええん」 と恐怖と混乱により泣きわめきます。


GM : 「あぁ、泣かないでください泣かないでください(オロオロ) ……今日は、お嬢さんにいい報せをもってきたんです。ずっと眠りっぱなしのご主人様を、目覚めさせたいと、思いませんか?」 ガイコツはそういいながら、必死で頭をナデナデ……。

 「パンケーキもありますよ」
 とさっと差し出す。

 「美味しいですよ、裏社会を牛耳る支配者お手製のやつです」



ネス : パンケーキがリサイクルされた! エコ!


三波一 : エコなうえに女の子にやさしい紳士な骸骨!


GM : ネスくんならきっとヘルPにも準備してくれると思って……。


ネス : 食いたいやつには食わせてやる……それがコックってもんだろう。(ぐるまゆ)



明戸 聖 : 「ごひゅひんはまふぁ、へはふぇふほふぇふは!!!???ふぉんふぉひ??? (ご主人様が目覚めるのですか!!!??? ほんとに???)」 パンケーキを幸せそうに法張りながら言います。


GM : 「えぇ、本当です。あるゲームに勝てば……貴方のためにご主人様を復活させましょう……いかがですか。もしよろしければ……」 貴方の前に愛らしい扉が現れる。

 「この扉の向こうで、素敵なショーを始めましょう」
 そうして、そのガイコツは恭しく礼をしてみせた。


明戸 聖 : 「待っててくださいね、ご主人様。聖、少しだけお出かけしてきます……」 そう言って扉を開けますが、足元に転がっていたおたまに足を引っ掛けてスライディングして扉をくぐります。



月森樹 : どじっこかわいい。(笑)


明戸 聖 : 無理やりドジ要素をねじ込んでおかないと設定忘れそうで。



GM  がらんごんごっごがらんがらん!!!! 閉まった扉の向こうから激しい音がした……。という訳で、ここに今、皆さんがそろいます!




 【導入フェイズ】




GM : 場所は……赤いカーペットにふかふかのソファー、大画面のモニター。



ネス : 月森さんだけ降ってくるんだろか?


三波一 : 上からくるぞ! 気をつけろ! ってやつですか。


明戸 聖 : 親方ー! 空から32歳がーー!!!


GM : そうだね。三波さんが入ってきたら、ネスくんがもう先にいて、驚く矢先に上から月森さんがふってきた所、おたまで転んだ聖ちゃんがごろごろーん、と、月森さんの上に転がってくるかんじで。


月森樹 : >>ラッキースケベ<<


GM : (まぁミロに阻まれてスケベはないのだ……)



月森樹 : ボッシュートされた向こうは地獄でした……。


ネス : 「?! な なんだァ……? なんだお前ら」


GM : そんな皆さんの前に……身の丈は2m以上、ネスくんより大柄だろう。角と髭のはえた厳ついオッサンのようなヤツが、月森さん、ネスくん、三波さん、聖ちゃんを見下ろしている……。

 彼はヘルスタイリスト。
 番組の衣装やメイクを担当している。

  つか、つか。その大男は月森さんの前にたつと、ふん、と鼻をならす。そして……月森さんの顎をくいっ、と指先で掴むと。
 (ころころ、罵倒表決定中)…… 「やぁね、アンタ。まさに高速道路で何度も何度も何度も何度も轢かれたゴミ虫に見えるわよォ……今アタシが、アンタの男の部分を剥き出しにしてあげるワ」 と。



ネス : でけぇ。オネェ。


三波一 : いいですねオネェ!



月森樹 : 「グフッ!」 つうこんのいちげき! いや、しかし100森と呼ばれるよりはましだ……!


GM : そんな失礼な事を言いながら、スタイリッシュなフォーマルスーツを貴方に誂えた! 「コレでずっと良くなったワ、カワイコちゃん」 そうして月森さんの頬に軽くチッスをして、ヘルスタイリストはつか、つか……三波さんの前にやってくる。


月森樹 : などと思っているといつの間にか俺の服が変わっていた! サービスシーンとして変身シーンが必要だったかもしれない。



明戸 聖 : これ着替える時は全裸になって体が謎の発光したりするんです?


GM : そこはご想像にお任せする感じで。 普通にヘルスタイリストが誂えているかもしれないし、貴方はぴかっとひかって魔法少女みたいに変身してもいい。


月森樹 : 普通にフォーマルにしちゃったけどなんかもっと面白いのにしとけばよかったな。



GM : そして上から下まで舐めるように眺めると……(ころころ)…… 「イヤぁね、アンタ! まーさーに、旅行先でスカンピンなのに気づいたクラゲだってもっとマシな格好をしてるわヨ! 貴方はこれ、コレをきなさい!」 宛われた服は……エスニックか。日本人のエスニック衣装って、やっぱり着物かな?


三波一 : 「ひ、ひぃ! すんません、許してください!!」 なんだか分らないけどとりあえず怖いので謝っておきます……土下座を試みている間にダルダルのTシャツが着流しに!



月森樹 : 旅行先で財布がないことに気づいたクラゲってどんなだろう?


GM : もともとクラゲが財布をもっているのかという所からだな。


月森樹 : ぴかっと光って変身したけどもっとこう演出した方がよかったかなと月森的には思っています。



GM : 謝っているうちに、貴方はその巨漢のオネェに担ぎ上げられ、気づいた時には着物をきせられていた。 「うん、これぞニンキョーって感じよ、やっぱり日本人はニンキョーね!」 スタイリストは満足そうに頷くと、転んだままでいる聖ちゃんをひょい、っと片手で持ち上げた。


明戸 聖 : 「ひょえええ、なにを……なにを……」 キョドってます。


GM : (ころころ) …… 「いやぁぁねぇこの子! まるで低予算映画のモンスター代わりに出された毛虫みたいだわ! これにお着替えなさいな!」 貴方の身体はピカッ! と光ったかと思うと、気づいた時にはロリロリなゴスっ子になっていた。


明戸 聖 : くるりと回ってポーズを決めます! 「真っ赤な拳は正義の証! 震えるぞハート! 燃え尽きるほどヒート! キュアセイント!」 と言って決めたと思ったら足を踏み外して転びます。



ネス : 聖ちゃん順応早い!


三波一 : つよい(確信)。


ネス : 来年のプリキュアだった。


月森樹 : 色々まざっとる。(笑)



GM : 「いいわ! 貴方こそメイドエンジェルキュアセイントよ!」 スタイリストは満足そうに頷くと、自分と同じくらいの身の丈がある男……ネスくんの前に立った。そして。 「……メアド、交換してもいいわよ」 何故か誘われた。


ネス : 「?! め、メアド?!なんだそれ?!」(※1890年代からやってきた)



月森樹 : そうかネスくんの時代メールない。(笑)


明戸 聖 : ネスさんモテモテやん……。


三波一 : さすがネスさんおモテになる!



GM : (ころころ) …… 「あら、アタシとメアドはイヤ? 文通……ってのもいいかもね。でも今の貴方はまるで、財布のないカモノハシよ! ほら、アタシ特注のコレに着替えて!」 そうして貴方は、じゃらじゃらとやたら鎖のついた、シャツやジーパン、といった出で立ちへと変化した……!


ネス : 「んな、な、なんじゃこりゃあああああ!」



月森樹 : また旅行先で財布がないことに気づいた。(笑)


明戸 聖 : 動物たち財布なくしすぎ!


GM : なんか被る時はすげぇ被るんだよ、罵倒表。今日はいろいろな動物が財布をなくす卓ですね!


ネス : (衣装を)とちくるってネイキッドとかにしなくて良かったぁ。


GM : よかったね。ヘルスタイリストに裸にされるところだった。


ネス : よかった!!!! 心底!!!!



 【よかった!!!! 心底!!!!】

 しかしこの喜びもつかの間。
 この後さらに過酷な試練がネス・ハウリングに訪れようとは、今の彼はまだ知るよしもなかった……。



月森樹 : 大事な何かを失うところだったな。



 【大事な何かを~】

 この発言をしていた頃の月森はまだ知らなかった。
 この後自ら率先して彼のSAN値をすり減らしていくという事を……。



ネス : 発狂しちゃうぅ。


明戸 聖 : 序盤からハードになるところだった。


三波一 : あなたは10/100のSANチェックを……?



GM : 「じゃ、アタシはここまで。後はヘルPさんにお任せするわぁ」 投げキッスをして、大柄の男(?)は去っていった。

 それに入れ替わり、ガイコツにスーツという見覚えのある男が現れる。
 「おまたせしました! では早速、キルデスビジネスシーズン5555はじめます。時間も推してますので、皆さんどうぞ!」


ネス : 「ど、どうぞったって何すんだよ?」


明戸 聖 : 「プリキュアショーをやるんじゃないんですか?!」


月森樹 : ネクタイをきっちり正して仕事着に整える、まるで自分の為に作られたようなスーツだ!


GM : そう言うが早いか、急に皆の周囲がぱっと明るくなる。同時にものすごい歓声が響き渡った。どうやらここはスタジアムのようで、その中央にステージがあるようだ。見渡すかぎり人、人、人……だが、誰もが角がはえているので、恐らく地獄の住人だとわかる。BGMは、ご機嫌なパンクロックだ。


ネス : 「私の記憶が、確かならば……」 ってやつ始まる?


GM : そっちの路線の方がよかった? 「蘇るがいい、アイアン・回収人(クリーナー)!」的な?



ヘルMC : 「キルデースビジネース! 本日も始まりました! ……人間たちの、人間たちによる黄金の魂をめぐった殺し合いショー! 今晩の回収人は、この4人だ!」


三波一 : 「こ、コロシアイ!? 聞いてない!!」


ヘルMC : 「最初に紹介するのはこの人! 1890年、一番悪いのは俺だ! 説明不要ォォオオォ! 闇社会の料理人、ネス・ハウリング! 彼は自らのショタハーレムを実現する為にこの世界に降り立ったぞ、さぁ意気込みは!」

 と、突然マイクが向けられる。
 周囲のモニターには、ネスくんの顔が映し出されて、彼の生い立ち……生まれてから片目を奪われ、ショタに目覚め、成長し、ショタに目覚め……そんなヒストリーが流れている。



明戸 聖 : 何回ショタに目覚めてるの……?


GM : 目覚め→覚醒! みたいな感じで。


明戸 聖 : なるほど!



ネス : 「や、ヤメロォオオオオ! 俺の黒歴史を公開するんじゃねぇえええ!! ヤメロォ!」 半泣き


ヘルMC : 「こんなナリですが実はDT! はじめてはショタのやわい尻と決めている意気込みをどうぞ!」 さらに追い打ち!


ネス : 「テメェエエエエやめねぇとてめぇから(放送禁止用語)」 放送禁止用語などないのだろうけど。


GM : あるよ。倫理は気にするさ……悪魔だけど。 「おっと!」 すかさずピー音。そしてしばらくお待ち下さいのあと、ネスくんの席が可愛いくまさんになった……。



 【可愛いくまさん】

 キルデスビジネスは健全な番組かつ生放送なので、ヤバイと思った時はとっさの判断がなされる事もあります。



明戸 聖 : ナイスベアー!


ネス : あったクマー!


月森樹  :あれだもんね、出演者は全員18歳以上だもんね。



 【出演者は全員18才以上】

 キルデスビジネスは健全な番組ですので、18才未満の青少年に殺し合いなんて物騒な事はさせませんので、便宜上みんな18才という事になります。
 (実際の年齢は追求してはいけません)



明戸 聖 : そうそう、18歳以上18歳以上……18歳以上。(ぶつぶつ)


GM : そう。 番組だからそういうの気にする。



ヘルMC : 「ついでの始末人はこの人! 月森樹ー! 彼は観葉植物とお話するタイプの穏やかな青年だが、オカルトというものを信じてない! ここまできてなに言ってんだ! だがそんな貴方の願いと、このゲームの意気込みをどうぞ!」 マイクがぐいぐい!


月森樹 : 「殺し合い!?殺し合いナンデ!?」 もうその手のアレは沢山なんですけどーッ! 俺はリシュと静かに暮らしたいだけなんだ!!!! でもやらないとやられるって知ってる、100ファンブルでHP1自動気絶までいった俺知ってる。そうだ! あの時も夢遊病患って悪い夢見てただけだったし! その手のなんかだ! そう思わないとやってらんないぜ!

 「俺は! 彼女が欲しいんだアアアアアアアアアア弟のばかやろオオオオオオオオオオ!!!!!
 「あと100ファンブルはもうだしたくねええええええええええええ」



GM : そんな心の声も、ばっちりヘルマイクが拾ってテロップで出てます。 「弟さんに負けるな!!! 月森さんでしたぁー!」


月森樹 : 喉が枯れるまで叫ぶと虚しさが襲ってきた……。 「そっとしておいてくれ!」


ヘルMC : 「ではでは、続いては……愛馬イチバンスターの命運をかけて、流浪の賭博師が一世一代の大博打! 三波一さんだぁー!」 今度はスポットライトがぱっ、と三波さんに向く。

 月森さんの 「そっとしておいてくれー」 は、ちゃんとワイプで抜いてあります。



 【ワイプ】

 TVモニターの端っこなどで小さく出ているもう一つの画面の事。雛壇芸人がよくオーバーなリアクションをしている場所。
 古い人には「アイドルが水着で水泳とかしている時に、歌とか歌っているスペース」で通じる。



三波一 : (流浪っていうか俺、自宅のワンルームから全然でないんだけど!!!???)



ヘルMC : 「自宅という名の心の流浪を得て、思いをイチバンスターに託す! さぁ、三波さん意気込みをどうぞ!」(マイクぐいぐい)


三波一 : 「え、えーと、その、頑張ります」


ヘルMC : 「明日から頑張る人が今! 殺しを頑張る! 素晴らしい意気込みです! 三波さんでしたー!」

 司会者らしき女性はくるくるまわると、その歩みを聖さんの前でとめ、マイクを差し出す。
 「最後は、撲殺エンジェル。キュアメイドの聖ちゃん。お願い事と、意気込みをどうぞ~!」


明戸 聖 : 「みなさーーーーん盛り上がってますかーーー! 待っててくださいねご主人様! 一緒におうちでウミガメスープとシェパードパイを食べましょうね!!」 未だ状況を理解できていない。拳を高々と振り上げて観客を煽ります。


ヘルMC : 「さっすがキュアメイド! 聖ちゃんでしたー! では、キルデスビジネスシーズン5555、第一話は……【魔法少女になりたい!】 早速、回収人の皆さんがやっつける、護衛天使の紹介です! ご存知の通り! 我々が欲する黄金の魂、その持ち主は護衛天使がついている……」

 と、そこで奇妙なメロディが流れる。

 俺たちゃ社畜♪ 俺たちゃ社畜♪ 俺たちゃ社畜♪
 その音楽とともに現れた「悪の組織 シャチーク」の文字。 「この世界を全て、社畜にしてやるぜ!」 そういって現れたのは、少年の姿をした護衛天使だ。

 「彼は護衛天使のシャチクナル! 悪の組織「シャチーク」の幹部で、それを退治するキュアホップピンクポップと日々、変身魔女っ娘の世界で闘っているんだゾ!」


ネス : (もうちょっと若ければなあ……)


GM : 10代半ばのシャチクナルでもネスくんのお眼鏡から外れた。(笑)


ネス : 「前半ならハーレム候補だった」


GM : そんな悪行の限りをつくす「シャチクナル」の背後に佇む一人の影。

 「そこまでヨ! シャチクナル!」
 びしっとポーズをきめ現れたのが今回の標的! キュアホップピンクポップ……本名、田中いさお(42・厄年!) 

 脂ののったおじさまが、ふりふりのアイドル衣装に身を包んで、魔法の力でお仕置きしちゃうぞ!

 「彼は魔女っ娘になりたいという願いをかなえ、彼のせいでこの世界は永遠に、オッサン魔女っ娘とシャチクナルの茶番ともいえる戦いが続いているんだぞ。さぁこの戦いに終止符をうつのは君たちだ!」


月森樹 : (やっぱり帰りたい)


明戸 聖 : (あのおじさまもプリキュアなのかな)


ネス : 「目がチカチカする」




GM : では、標的&護衛天使の紹介も済んだ所で、サブプロットをとりましょうか。サブプロットとは「クリアするとソウルが手に入るよ」っていう……番組から出る「課題」みたいなもんですね。殺し合いしたくねぇ! と思ったらサブプロットクリアだけでもけっこーソウルが溜まったりします。

 で、サブプロットの獲得なんですが、これに失敗すると視聴率が下がるんで……。
 最初に失敗したらいきなりてこ入れ、ソウル没収になる訳ですが……さぁやりたい人、手をあげて!


月森樹 : やるー! (とりあえずできることは全部やるスタイル)


GM : OK! 月森さんのキャラ属性は「オカルト」なのでオカルト属性でふってください。


月森樹 : (ころころ) 4だ。



 サブプロット『秘密結社』

 キャラクターから一人を選び、相手が「動作」で修得している特技を指定特技として判定を行う。
 判定に成功すると、相手がなにげなく行っていた動作が、あなたの所属する秘密結社のメンバーであることを示すサインだと見抜く。
 相手への関係を、属性「メンバー」で獲得する。【深度】は1になる。

 『秘密結社』 クリア条件
 相手への関係の【深度】を2以上にする。相手は本当にメンバーなのかもしれないし、あなたの勘違いかもしれない。
 どちらにせよ、探りを入れながら近づくことで、相手のことがよくわかった。



月森樹 : ひみつけっしゃ!?!?!?


GM : これは初回だから失敗しても(視聴率は下がるけど)サブプロットは手に入るよ。月森さんは何らかの秘密結社に所属していて、この中にいるメンバー一人を(標的、護衛天使含む)貴方の仲間だと思いこむ……と、誰にします?


三波一 : いきなりいあいあしたふいんきが……。


月森樹
 : 動作か……。


GM : 俺の友達は 「秘密結社:氷川き●し後援会」 という設定にして、PCに 「貴方もズンドコなの?」 と聞くというプレイをしたそうだけど。



 【あなたもズンドコなの?】

 通称ズンドコ卓は、その後もサービスで「ズン、ズンズンズンドコ!」というたびに視聴率がアップ。
 ヘルピープルは氷川き●し大好きとなった所、最終的には視聴率が0%になりヘルP「おめでとうございまーす、ま、誰も見てませんけどね」と。
 そういう事になったとか、ならないとか。



明戸 聖 : あなたもズンドコなの?(意味深)


GM : 月森さんから一番近いのは標的の「キュアホップピンクポップ」さんですが……。


月森樹 : 今どう帳尻合わせて面白くしようか悩んでるところ。素直に(目標が近い)標的で。


GM : はいな、さいころをどうぞ。


 月森◇サブプロット獲得判定◆失敗

 視聴率40% → 30% !! てこ入れ発生 !!


月森樹 : 死にたい!


GM : お、おう……サブプロット獲得失敗で視聴率10%ダウン。てこ入れ発生なので、ソウル200ボッシュートです。


 月森樹(ソウル) 200 → 0


月森樹 : まだ慌てるような時間じゃない……俺の真価を発揮するのはここからなのだ、落として上げる、これは基本……!


GM : とりあえず、サブプロット失敗でも、最初は獲得していていいですよ。貴方は標的を、秘密結社ネスレの総帥だと思いこんでもいいし、思いこまなくてもいい。


月森樹 : ネスレ限定!?


GM : ネスレじゃなくてもいいけど。(笑)


月森樹 : キュアホップピンクポップ……長い名前だ。少し油断すると噛みそうになる。ハッ……これはもしや何かの暗号では!?


GM
 : 貴方はその名が組織の暗号に違いないと確信した……。>キュアホップピンクポップ



月森樹 : これはこの式に当てはめて分解して再構築すれば! こうだ! 暗号だったのだ! 「ネスレの社員」という……! 「ネスレ……奥深い組織だ……」俺は呟いた……。



GM : ネスレでいいのかよ!!!!


月森樹 : だってネスレって言ったじゃん!!!!!


GM : 採用されるとは思わなかったよ。


月森樹 : (振られたネタには積極的に乗っていくスタイルの顔)



GM : 次、サブプロットふりたい人どうぞー。(手をパンパンさせながら)



月森樹 : すごい雑に終わらされた!!!


GM : 大体サブプロットなんて雑に扱われるもんなんだよ!


三波一 : じゃあ……。(ころころ)



 サブプロット : 『笑い屋』

 キャラクターから一人を選び、相手が「願望」で修得している特技を指定特技として判定を行う。
 判定に成功すると、相手は援護がないとサービスシーンがキツそうだな、と直感する。相手への関係を、属性「真面目な奴」で獲得する。【深度】は1になる。

 『笑い屋』クリア条件

 相手の登場する「サービス」シーンに自分も登場し、カメラの外から笑い声を出すロールプレイを行う。



GM : 三波さんのサブプロットは、月森さんが一番近いかな。


三波一 : では、月森さんで。(ころころ)


  三波◇サブプロット獲得判定◆成功


GM : 貴方は月森さんを 「真面目なヤツだな、俺といっしょにサービスして笑いをとらないと番組もつぶれる!」 と思った……かどうかはご自由に描写してくださいな。


三波一 : では自分そっちのけで 「この人はまともそうだしこういうのうまくやれなそうだな……」 と直感しました。挨拶の時のシャウトは忘れた。


GM : 月森さんの深度を1にしておいてくださいな! 月森さんのサービスシーンに登場してなんかガヤの笑い声とか役をやればOKです。では、次はネスくんでいいかな? お願いしまーす。


ネス : オッス! (ころころ)


  サブプロット:『親友の復讐』

 キャラクターから一人を選び、相手が「小道具」で修得している特技を指定特技として判定を行う。
 判定に成功すると、相手が身につけていた装身具が、あなたの親友を殺害した犯人の特徴とぴったり合致することがわかる。
 相手への関係を、属性「犯人」で獲得する。【深度】は1になる。

 『親友の復讐』 クリア条件

 相手への関係の【深度】を2以上にする。
 すると、相手は自白する。そのあとに戦闘を挑み、一度相手を倒せ。死んだものは帰ってこないが、あなたは満足する。



ネス : 正義とは……。



月森樹 : 最後に立っていたものが正義なんだよォ!


GM : せやで。


ネス : ネスに親友がいたかどうかっていう……あっ、猫、かな?


月森樹 : メタいこと言うと一番マスが近い人が判定有利なんだよね?


GM : うむ、メタい事をいうとそうだ。そして一番近い人は聖ちゃんなんだけど、これ完全に勘違いだよね。現代人と過去の人だから。


明戸 聖 : 聖が何をしたっていうんですか……。


ネス : し、子孫かもしれないし……。


月森樹 : 完全に勘違いだ。


明戸 聖 : (聖の先祖がドジを踏んだんだろうな……)


ネス : 取り敢えず勘違い乙にしておきますメイドさんに! 親友は猫!


明戸 聖 : ひええ~。


ネス : 名前はラオウ!


GM : ラオウという猫を聖さんのご先祖様がなんか、こう……したんだな。


明戸 聖 : うぬのそれ、勘違い……!


  ネス◇サブプロット獲得判定◆成功



GM : たぶん、聖さんのもってるリングが、自分のかっていた猫にあげたプレゼントのリングにそっくりとかだったんだよ。ふーん、うぬも猫かってるんだー。


ネス : (あのメイドのリング……俺がラオウにつけてやったリングに似てるな……)(もしかして?! あいつが……!!)


GM : 最後は聖さんかな? キャラ属性は恋愛でお願いしまっす。


明戸 聖 : はーい! (ころころ)



  サブプロット:『禁断の恋』

 標的が「衣装」で修得している特技を指定特技として判定を行う。
 判定に成功すると、標的に一目惚れするか、標的が前から好きだった人であったことが判明する。急がないと殺されてしまう。
 相手への関係を、属性「好きな人」で獲得する。【深度】は1となる。

 『禁断の恋』 クリア条件

 相手への関係の【深度】を3にする。
 すると、標的はあなたの思いに対してなんらかの答えを返す。結果がどうあれ、いい経験になるだろう。
 または、相手への関係の【深度】が2以上の状態で、相手が死亡してもいい。嘆こう。



明戸 聖
 : わあお。


GM : これ絶対標的をご主人様と思っちゃったパターン。


明戸 聖 : (ころころ)


 明戸聖◇サブプロット獲得判定◆失敗

 視聴率30% → 20% !! てこ入れ発生 !!




明戸 聖 : うん……。



三波一 : そういえばこれって、視聴率0になっちゃったらどうなるんですか?


GM : ペナルティとかはないよ。ただサービスシーンが延々と続く。サービスシーンが続くとサブプロット達成したり、戦闘でソウルを稼いだり出来ないから不利といえば不利かなぁ。


三波一 : なるほどー。


GM : 失敗で視聴率はへった……けれども、サブプロットは獲得。貴方は確信する 「あの人は前から大好きなご主人様!」 路線でもいいし 「一目惚れを信じます!」 路線でもいいし、お好きな演出をどうぞ。


明戸 聖 : (あ!!!!!あのメガネの方……確かに見覚えがある……間違いないわ! 衣装は違えど分かるもの! ご主人様! ご無事でしたのね!) テンションマックスです。


GM : 貴方は標的がご主人様だと確信した!!!!



ネス : ジャラジャラ鎖を巻きつけたショタコンチンピラがゴシックメイドさんを付け狙うのか……。


月森樹 : \おまわりさんこちらです/


三波一 : そしてそのメイドさんは魔法中年を追いかけている……?


明戸 聖 : すごいはたから見たら全員不審者。


月森樹 : ひとりで秘密結社ネスレ確信してる人もいるしね。


GM : ……という訳で、サイクル1に入りたいとおもーいまーす!







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