借用書の書き方の補足事項について記載します。
あわせて、無効な借用書にならないようにするための注意点もご紹介します。
■ 借用書には、必ず「実際に金○円のお金の授受があった」と記載します。
■ いつお金を返すのか(弁済時期)を明記します(民法412条1項)。
弁済時期がない場合は、借りた側はいつでも返せます。
貸した側は、期間を決めて、その期間内に返してくださいという「催告」が必要と
なります(民法591条1項)。
催告する場合は、「催告状」を内容証明にて送ります。
(※内容証明郵便のご相談・作成依頼は内容証明郵便解決会へどうぞ)
支払場所は、原則として、「貸主のところへ持参もしくは送金」となります
(民法484条)。
貸主がそれ以外を希望するなら、借用書に記載が必要です。
■ 利息は、個人間では、定めがなければ、無利息となります。
利息を付ける場合は必ず、借用書に記載しなければなりません。
遅延損害金は、利率を定めていないときは、民法により年5分
(会社・商人との取引など商法のもとでは年6分)の規定(民法404条、
商法514条)となります。
定めがあれば、法定利息と約定利息の高い方が遅延損害金となります
(民法419条1項)。
但し、利息・遅延損害金は、利息制限法により最高限度が決められています。
■ 本人自ら手書きで自分の氏名を書くことを署名といいます。
つまり、署名とは「自筆で氏名を書くこと」(自署)です。
法律的には、署名があれば印鑑を押す必要はありません。
ただし、証拠として残すためには、署名とともに、印鑑を押させておく方が
安全です。
【借用書の書き方の注意】
ワープロ書きでも手書きでも可です。但し、鉛筆書きは厳禁です。
金額については、改ざんを防ぐために、数字を避け、多画漢数字
(壱・弐・参・拾)を用いる方が望ましいです。
【借用書に最低限必要なもの】
■タイトル・・・借用書(念書や覚書などもある)
■印紙 (印紙税法2条)
■当事者・・・貸主、借主(連帯保証人)
■条文・・・下記ご参照のこと
■作成日時・・・「平成○年○月○日」とする。
■署名・・・住所・名前を手書きで記載する。
■印鑑・・・あった方がよい。三文判で可。
【貸主にとって借用書に入れておいた方が有利になるもの】
■損害賠償の予定・遅延損害金の取り決め
■期限の利益の喪失
■連帯保証
■裁判管轄
【借用書に記載しても無効となるものやトラブルの元となるもの】
■利息制限法に反する利息
■利息を支払う場合に支払時期の記載がないもの
■あいまいな言い回し
■その他の法律や公序良俗に反する記載
【借用書 作成上の注意点】
借用書も契約書の1つです。
借用書には、法律上守らなければならない厳格なルールがあります。
どんな内容の借用書でも作れるのではありません。
自作の借用書を拝見すると、無効の 借用書 が非常に多いのが実情です。
(※借用書のトラブルで当事務所には非常に多くのご相談をいただいております。)
くれぐれも無効な借用書を作らないように充分に気をつけなければなりません。
一筆書きのもの・しろうと判断で記載したもの
大切な取り決めが記載されていない場合や、
言い回しを1つを間違えると、借主に有利に、貸したあなたが不利な立場になります。
余計な文言を入れたもの
借用書に余計な文言を入れたために、無効になってしまうことが多々あります。
市販のもの
よくやってしまう間違いは、市販の定型の書面に、定型の文言を入れて作るケースです。
市販のものは、最低限の要素しか盛り込んでいないため、そのまま借用書として使っても、自分の状況には合わないケースが多いのです。
借用書のフォーマットや市販の借用書の雛形が、状況に適しているとは限らず、これらの
穴埋め式の借用書では、素人の方が状況に適した書面をつくることは至難の技です。
借主が作成し用意したもの
借主に借用書の内容を任せてしまうと、貸したあなたが不利な立場になります。
貸したあなたが大きなリスクを背負ってしまうことになります。
主導権は、貸主側が握るべきです
このような危険な借用書は、法律的な問題ばかりか、当事者の関係を
余計に難しくしてしまいます。
お金の貸し借りの時には、熟練した法律家が作った、法律に則った借用書を
利用したいものです。
また、例えば、次のような借用書は、明らかに契約の取り消しや無効になります。
法律や公序良俗に反するような取り決め
社会通念上許されない行為や、犯罪行為、非常識な内容は無効になります。
例として「返済しない場合には、人質を出す」「返済しない場合には、家に火をつける」「50万円の貸金に対して、返済が遅れたら1億円を支払う」などです。
片方に著しく不利な取り決め
例として「取り決め条項以外のトラブルについては、貸主の主張どおりとする」など、片方に著しく不利な内容は無効となります。
制限行為能力者の適用者の場合
制限行為能力者とは、未成年者(婚姻している者は除く)、成年被後見人、被保佐人、被補助人(補助人の同意を要する旨の審判を受けている者)の4種類に該当する人です。
これらに該当する人との契約は、取り消されたり、無効となる可能性がありますので、充分注意が必要です。
行為制限能力者との借用書には、必ず、親権者(法定代理人)、後見人、保佐人、補助人等にも借用書に署名・押印してもらうことがポイントです。
※借用書の作成では、お金の貸し借りの状況や当事者の関係によって
起こりうるリスクやトラブルを回避するために、
カスタマイズされた借用書が必要となります。
借用書(金銭消費貸借契約書・金銭借用書)の書き方の補足事項を
解説しましたが、1つ大切なご案内をしなければなりません。
それは不備のない借用書が存在していても、
借主が返済の意思をストップしてしまった場合には、
借用書の力でお金を取り戻すことはできないということです。
なぜなら、借用書には、法的な強制力がないからです。
借用書をお持ちの貸主は驚かれる方も多いのですが
借用書の実力はその程度のものです。
それでは、借用書を書く意味がないかと言えば
そんなことはありません。
借用書は、「裁判の証拠」としては使うことができるからです。
ですから、借用書を持っている場合に万が一の事態には、
裁判をする必要があるのです。
そして、裁判で勝訴することでお金を回収することができるのです。
【図解】
借用書 ⇒ 請求(内容証明) ⇒ 裁判 ⇒ 勝訴判決 ⇒ 強制執行 ⇒ 回収
しかし、裁判をすることは、容易なことではないことは
ご想像いただけると思います。
会社を休んで、多額の弁護士費用と、労力と時間を
かけなければなりません。
ですから、借用書があっても、現実的にお金を回収することは
非常に困難なのです。
そこで登場するのが、裁判をしなくても、万が一の場合に
差し押さえができる書面です。
それが公正証書というものです。
公正証書とは、公証役場に勤務する公証人(元裁判官や元検察官など)に、
「お金の貸し借りの状況や、今後の返済についての契約内容を証明してもらう書面」
のことです。
公正証書は、「法的効力のある借用書」といえるのです。
*「法的効力のある借用書」である公正証書にはあなたにとってこんなメリットが・・・
1.約束通りに返済されない場合には、強制執行の手続きで
借主の財産を差押えできる。(民事執行法22条)
2.裁判の費用や時間や労力がいらない。
3.借主は、差押えをされたくないので、非常に返済されやすくなる。
4.契約内容が本物であることが証明される。
5.公証人も保管するので、書面について火災や紛失の心配がいらない。
公正証書とは、借用書をバージョンアップしたような書類であると思ってください。
【図解】
公正証書 ⇒ 強制執行 ⇒ 回収
公正証書の作成には、原案の作成から公証役場での事前協議と
正式な手続きが必要になりますが、借用書ホットライン!では
フルサポートですべて行いますので、心身のご負担は
全くありません。
さらに、借用書ホットライン!では、他の行政書士事務所にはない
「お金の回収の豊富な実務経験」に基づいて
効果の高い公正証書を作成いたします。
お金の回収の長年の実務経験を踏まえて、
公正証書の作成前に対処すべき処置をしたうえで、
最良の回収方針をご提案するので、非常に効果的な公正証書を
作成することができるのです。
よって、借用書ホットライン!で作成する公正証書こそ、
「最強の借用書」となるのです。
さらに、借用書ホットライン!では、貸主の経済的な負担を無くして
公正証書を作る方法までご提供いたします。
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