玄界灘の沖、壱岐・対馬の間に七里が曽根という大きなエリアが存在する。 ある時期になると、そこはクロマグロの格好の漁場となる。 七里が曽根クロマグロキャスティングゲームは数年前から盛り上がりを見せていた。 やっと、釣り方が確立されてきたらしい・・・。 キャスティングテクニックを要するゲームらしい・・・。 ファイトは長時間におよぶらしい・・・。 でも、博打的なイメージが強い上に、北九州まで車で優に6時間以上はかかる。 体力的にかなり厳しい移動時間だ。 疲労と寝不足は、厳しい船酔いを約束するものになるだろう・・・。 あまりに現実離れしたそのゲームとは、距離を置いていたように思う。 「自分には関係のないゲーム」 それが玄界灘キャスティングゲームだった・・・。 しかし。 gachapin氏からの提案によって、そのゲームは一気に現実味を帯びるコトになる。 「博多市内の港から出る船があるらしいで。」 「駅から結構近いらしいわ。」 「乗り合いもやってるそうよ。」 ん??? それって、少人数で新幹線で行けるってコト? 金曜の晩、仕事を終え新幹線に飛び乗る。(ほんの2時間) 早い時間に博多のホテルにチェックインして、ぐっすり眠る。(船酔い予防!) 土曜の早朝、タクシーにて港に移動。(タックルは事前に送っておく) 体調万全で玄界灘へ出撃♪ なんと手軽な! なんてウルトラライトなゲームなんだろうか!(笑) ちょっとお金は余分にかかるが、2泊2日で行けるではないか。 余裕があれば、2日間釣りも可能だ。 なにしろ移動が楽チンなんだもん! そんなワケで、即、博多行きが決まった。(^^) 次はタックル準備だ。 リールはGT用が流用できるとして、 ロッドもラインもルアーも何もかも新調しなくてはならない。 gachapin氏といろいろと情報を集めながら、準備を進めていった。 中でも苦労したのが、マグロ用ルアーだ。 最近人気らしく、欲しいルアーはどこも在庫切れ・・・。 その上、ゲームの性格上ルアーサイズは上から下まで各種必要となる・・・。 入手には困難を極めた。(なんとかの仕入れはgachapin氏のおかげ♪)←感謝!<(_ _)> ロッド、スプール、ライン、リーダー、ルアー、リング、フック・・・ 準備は大変だが、それがまた面白い。 1つ1つ吟味して、揃えていく過程がたまらなく楽しいのだ。 この時点ですでに釣りが始まっていると言える。 入念な準備の末、いよいよ出発の日を迎えるコトになった。 天候は・・・微妙。 梅雨前線の影響で、何日も出船できていない状況らしい。 果たしてどうなるのか? 期待と不安が入り交じる中の博多入りとなった・・・。 仕事を切り上げ、gachapin氏と合流し、新幹線で一路博多へ。 2時間後には、雨の中の博多に到着。 予想通りのライトな移動で、万全の体勢で翌日を迎えることできた。 ホテルまで船長が車で迎えに来てくれるコトになり、 更にライトさが増したコトを付け加えておかなければならない。(笑) 荷物は前夜ホテルで受け取り、タックルセット済みである。 いや〜ホントに楽チン!! 横浜からのお客さん(1人)と共に港へ。 大急ぎで船にタックルと荷物を積み込む。 熊本からのお客さん2人と合わせて、5人でのゆったりの乗り合いとなった。 天候はといえば、雨は小休止。 辺りは真っ白な霧に覆われて、視界が著しく悪い。 ゆっくりと船を進める船長。 安全運転でお願いね♪ 2時間ほど走っただろうか。 目が覚めると、そこは七里が曽根だった。 相変わらず霧が濃く、海の上はほとんど風もない。 目をこらすとポツポツと他の遊漁船が見える。 職業漁師の姿はほとんどない・・・。 鳥の姿も見られず、まったりとした中ジギングからスタートになった。 潮も動く気配がない。 途中から、雨が降り始めてきた。 うーむ・・・。(-_-) ちょっぴりテンションが下がったので朝食のパンでも食べよう。 「今、いい反応が出てるよ〜!」 船長の一言にgachapin氏が動く。 食べかけのパンを私に渡し、急いでジグを落とす。 しゃくり上げていると・・・! gachapin氏待望のファーストフィッシュがヒット! 小気味よいファイトの末、上がってきたのはヒラマサだった。(^o^) gachapin氏はかなり嬉しそうだった。(羨ましい〜!) ヒットは単発に終わり、その後もまったりとした時間が続く。 雨は強くなり、土砂降り状態に・・・。 風と波が無いのがせめてもの救いか。(笑) 昼頃から少しずつ鳥の姿がチラホラし始め、小さなナブラが立ち始めた。 が、何をキャストしても食ってこない。 たまに魚が跳んでいるのをよく見ると、 その正体は、2〜3kgの小さなヨコワのようだった。 タイミングとキャスト、ルアーチョイス、アクション・・・ その全てがかみ合わないと魚とコンタクトできないのだと思う。 噂通り本当に難しいが、面白い! ジギングにはたまにヒットがある程度。 私も1本掛けたが、途中でバラしてしまった・・・。 終了間際になんとかヒラマサを1本キャッチできたおかげで、 玄界灘ヒラマサ初ゲット&ボーズ逃れを果たすことができた。(^^;) ホテルに帰り、シャワーの後、街に出て祝杯を上げる。 街には、焼き鳥やもつ鍋、博多ラーメンなど安くて美味しいモノがいっぱいだ。 旅人のお腹を十二分に満たしてくれる。 博多の夜を満喫し、翌日の昼にゆっくりと新幹線に乗り込む。 日曜の昼過ぎに帰宅したので、あまりの早さに家族はビックリだった。(笑) 結果だけ見ると、あまり成果はなかった。 マグロはほとんど跳ばなかったし、ナブラもちょっとだけだった。 ジギングでのヒラマサも大型は出なかった。数もわずかだ。 でも、この海域には夢がある。 いつ来るか分からない大物の期待感は、けた外れである。 そこへキャストする楽しさやジグをしゃくるドキドキ感は格別だ。 気に入った!また来よう! これは2人の共通の感想だ。 毎月は無理だけど、何度も通いたくなる味がした今回の釣行だった。 |