第25回 岐阜県小規模授産所連絡会 交流会発表 平成17年5月22日
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僕の名前は、大平敬史です。年齢は25歳です。現在、本巣市にある小規模授産所「杉の子園 に通っています。 僕は、13年前、小学校6年生の時、交通事故にあいました。とても大きな事故で、3ケ月間意 識不明で、一生寝たきりで植物状態になると医者から言われました。 僕は、中学校に入ったらバスケットボール部か陸上部に入り、部活も勉強もがんばろうと楽 しい夢でいっぱいでした。でも、その時から僕の人生は大きく変わりました。意識が戻った 時、僕の右手はぜんぜん動かず、左手も少し動くだけ。声も出せず、目も物がかすかに見え るだけで、もちろん歩くことも出来ませんでした。脳にも障害を持ち、勉強もままならぬ状 態でした。毎日の生活は車椅子での生活です。その日から母とリハビリの生活が始まりまし た。 2 年7カ月の入院後、岐阜市にある希望が丘養護学校に入りました。やはり脳に障害をもっ たせいかとても忘れやすく、普通の学習にはとてもついていけませんでした。しかし、ここ ではリハビリに力を入れ、何とか車椅子で1人で動けるようになりました。その後、高校は 関養護学校に入りました。そこで何も出来ない僕にとって、パソコンという出会いがありま した。目も見にくい、手も使えるのは左手のみ。そんな僕が使えるパソコン。それは視覚障 害者用のパソコンです。キーボードには補助具がついていて、指が上手に入るよう枠がつい ています。画面の文字の確認は音声が出るようになっています。そのパソコンを丁寧に指導 してもらうことで僕の生きる力になったような気がします。言葉が不明瞭でなかなか相手に 言いたいことが伝わらない僕は、パソコンで自分の気持ちをすべて打てばみんなにわかって もらえると思い、文章や詩を必死で打つ練習をしました。しかし、並大抵のことではありま せん。キーボードのキーを捜すのも一苦労、音声のみが便りです。やっと打った文章は支離 滅裂、だれでも理解できるようなものではなかったのです。でも、毎日練習することにより、 なんとかわかるような文章がうてるようになりました。 関養護学校の3年間が終わり、卒業後は家の近くにある小規模授産所「杉の子園」に通所が 決まり、新しい生活が始まりました。授産所では、作業をする所、自立を目指す所という目 標があり、今までの生活とは全然違っていました。仕事でも、生活でも、どれもが僕にとっ てとても難しいことばかりでした。しかし、「杉の子園」では押し花を使った名刺を自主製 品として作っていたのです。僕はパソコンができたので名刺入力のやり方をなんとか教えて もらい、僕の仕事が決まりました。僕だけしかできない仕事ができたことで、杉の子園の一 員として仕事をしにきているんだという自信を感じました。そのほか、余暇活動として習字 やフラワーアレンジメント、調理実習や水墨画などをボランティアの方々に教えてもらいま した。特に習字の先生との出会いでは、僕が今まで書いたことのないような力強い文字を教 えてもらいました。僕にとって左手で筆を使って文字を書くなんて考えてもみなかったこと でした。最初は自信がなかったけどいろいろ教えてもらい、一生懸命書いた字がたくさんの 人にほめてもらえました。僕にも隠れた才能が色々あるんだ、捨てたものではないなと思い ました。 今まで過ごしてきた中で、素晴らしい出会いがいっぱいありました。杉の子園のみんなと 出会えたのも、とても大事な出会いです。作業で因っている時には「こうするとうまくで きるよ」と教えてくれたり、車椅子が段差などに引っかかって動かなくなった時には押し てくれたりします。送迎バスでも手を持ち、体を支えて座席まで誘導してくれます。僕は こんな多くの仲間に助けられ、勇気と力をもらっています。とても重い障害をもっていま すが、みんなのおかげで少しずつ成長していると思います。 障害をもった時には人生真っ暗と思いましたが、たくさんの素晴らしい出会いで、人生 が日々大きく変わっていくように思います。今は車椅子と杖の生活ですが、きっと1人で歩 けるようになると心に願って、一日一日がんばっていきたいと思います。最後に杉の子園 のみんな、いつもありがとう。これからもよろしく。
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| <実行委員の方より>
拝啓 先の機会ではたいへんお世話になりました。本当にありがとうございました。 その後のお気持ちはいかがでしょうか。いまごろは緊張もとけ、いつものお仕事に頑張ってみえる ことと思います。 さて、あのおりのあなたの発表は、お客様にたいへんな感動をあたえたと思いますが、そこまでの あなたのご努力に対して、心より感謝いたします。あなたのこれまでの努力が、そしてこれからの努 力が、実を結びますよう願ってやみません。 今度の交流会の経験が、あなたにとってよいものであったことを願っております。 末筆ながら、発表にあたりあなたをささえてくださった、職員のみなさまによろしくお伝えくださいま すようお願いいたします。心より感謝しております。 敬具
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