Trope et al. (1999)
Endodontic treatment of teeth with apical periodontitis:
Single vs. Multivisit treatment
Journal of Endodontics vol.25 No.5


翻訳 宮下裕志(JDPIC研究会)

要約:根尖性歯周炎を伴う歯牙の根管治療  1回法 vs 複数回治療

この研究は根尖性歯周炎を1回治療法の場合、あるいは2回治療法で水酸化カルシウムを根管内抗感染薬剤として用いた場合と用いなかった場合の、レントゲン的な治癒を評価するためにおこなった.
患者さんはサイコロを振ることで3つの治療法グループの内の1つが割当られた. 根尖部の状態を比較するために根尖病変指数(PAI指数)が用いられ、治療開始前から52週まで追跡評価した.
全体的には根尖部の状態は治療後52週で有意に(p<0.0001)改善した. PAI指数の1と2は、根尖部の状態が"良い"、と表現したものとみなされたが、3,4,5は"悪い"状態と考えられた.
ベースライン(初期)のPAI指数をコントロールした場合に水酸化カルシウム群で最も改善(PAI指数3,4,5から1,2へ)が認められ、その次が1回法群であった (74%vs64%).
来院間に根管内を空にする方法では、明らかにその治癒が劣る結果となった.
パワースタティスティクスにより、各群間に有意な差が得られるために必要なサンプ ル数を求めたところ、100の単位での大きな実験群の患者数が必要なことがわかった.

キーワード
根管治療


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