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カクテルと言うといまだにトム・クルーズ主演の映画(カクテル)を思い浮かべる人が多かったりします。しかしこれはバー側からすると、痛し痒しのところがあります。つまりあの映画のように踊りながら作る(踊りというよりはサーカスのジャグリングに近い。フレアテンディングと言います)のは、あくまでもその店その人のスタイルの一つであって、カクテルが全てあんな風に作られるわけではないということです。ましてカクテルの味とは何の関係もないわけで・・・。 確かに華やかで楽しく、習得するには大変な努力を要する技術ではありますが、本職が見て感じたのは、ドボドボと無造作に注がれたカクテルはグラスから溢れ、ゆるい氷で時間をかけたために水っぽく、十分に混じり合わず、おいしくなさそうだと言うことでした。グールドの原作は、もうちょっと味や質に対して思慮深い記述があり、内容も意外に哲学的なものでした。 |