{第1談話室}{第2談話室

ここでは管理人のぼんの〜爆発の艦隊司令官達のショートコントを掲載します。

ATTENTION(御注意):このページに掲載されている内容はあくまでもギャグですので、ユーモアの分かる方のみ閲覧してください。また、苦情は一切受け付けることが出来ません。この作品を閲覧したことによる如何なる損害も当方は責任を負いかねます。著作権法の二次著作物に当たりますので無断転載は堅くお断りします。

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通常の艦隊司令官達以外に登場する司令官達の紹介を行います。

ゲゲボ総司令(階級:上級大将、第7機動艦隊群総司令)正式氏名:不詳

任務:統合作戦司令部より通達された作戦内容の検討、作戦艦艇の配備数、建造数決定。第7機動艦隊群全ての事項についての最終決断。

性格:真面目。責任感が人一倍強く心配事や問題点を一人で抱え込んでしまう。愛国心も人一倍あり、都市連邦のためとあれば他人にあらゆる犠牲を強制する。

フォンケル戦略司令(階級:大将、第7機動艦隊群戦略作戦司令)正式氏名:フォンケル=S=ナオキ

任務:総司令より受諾した作戦内容に基づき各拠点への作戦艦艇数の配備数決定。総司令官の任務の補佐。

性格:いつも冷静沈着。良い意味でのクール。人付き合いが良く、社交家。人当たりも大変良く敵も少ない。というより全くいない。非常に紳士的で卑怯なことを忌み嫌う。

ラプター戦術司令(階級:上将、第7機動艦隊群戦術作戦司令)正式氏名:ラプター=アルヴィース=タツヤ

任務:決定された作戦内容に基づき、各拠点からの出撃司令官の決定、出撃艦艇の決定、全艦隊行動決定。いわばプレイヤーの分身。

性格:真面目だが非社交的で寡黙。冷徹非情。悪い意味でのクール。規則に基づき行動し義理人情という言葉は彼の前では効力を失する。融通が利かないので衝突がたびたびあり敵も多い。が、彼のことを良く知らない人は顔を見ただけで一種の恐怖を感じるため襲われることはない。普段は静かだが一端キレると手が着けられない。

※このショートコントの中に登場する階級

総統→元帥→准帥→上級大将→大将→上将→中将→少将(メビウスリンク艦隊艦隊司令官クラス)→准将→特別大佐(特佐)→大佐→中佐→少佐→大尉→中尉→少尉→准尉→上等軍曹→一等軍曹→二等軍曹→三等軍曹→伍長→士長→上等兵→一等兵→二等兵→三等兵

※参謀の種別

三等作戦参謀(少佐)→二等作戦参謀(中佐)→一等作戦参謀(大佐)→先任作戦参謀(特別大佐)→次席作戦参謀(准将)→主席作戦参謀(少将)

また、I.MAGIC非公式の物ですのでI.MAGICへのお問い合わせはご遠慮ください。

第壱話第弐話第参話第四話第伍話第六話第七話第八話第九話

第壱話/司令官登場

☆ゲゲボ総司令の場合

統合作戦本部長(元帥):ゲゲボ大将、君はこれまで正規艦隊の司令官をやってもらっていたが、この度の連邦中央会議に於いて君の異動が決定した。
ゲゲボ:今度はどこに配属に?
本部長:連邦軍最強といわれるあの「メビウスリンク」艦隊だ。
ゲゲボ:えっ・・・。
本部長:君のことは聞いている。適正演習で最優秀成績を取ったそうだな。君のような有能な司令官に恵まれて我が連邦は幸せだ。君を上級大将に昇進させる。それで第7機動艦隊群の総司令をやってもらう。大変な任務だが君なら出来ると信じている。それではよろしく頼む。
ゲゲボ:はっ。分かりました。

こうしてゲゲボの第7機動艦隊群配属が決定した。

☆フォンケル戦略司令の場合

ゲゲボ総司令:しかし、自分だけではちと荷が重いなぁ。補佐してくれる部下を雇うか・・・。
翌日、新聞の折り込みチラシに以下の文章が載った。

「来たれ!選ばれし者達!総司令官の任務を補佐する有能な司令官募集。学歴経歴不問。細目は自由都市連邦軍第7機動艦隊群ゲゲボ総司令まで」

フォンケル:ふぅん・・・。戦略シミュレーションなら好きなんだけどなぁ・・・。軍の司令官の補佐かぁ。これをのがしたら機会無さそうだし・・・。応募してみるか・・・。
ゲゲボ総司令:厳正なる選考の結果君が私の補佐として、いや第7機動艦隊群の司令官として決定した。君を大将階級に任命する。そして私の仕事の補佐をやってもらう。今後ともよろしく頼むよ。

こうしてフォンケルの第7機動艦隊群の配属が決定した。尚、選定を行ったのは連邦中央会議のポリティカルAIセンターの3台のスーパーコンピューターである。

☆ラプター戦術司令の場合

ゲゲボ総司令:第7機動艦隊群の仕事がこんなに大変だなんて。
フォンケル戦略司令:慣れない仕事で大変ですが贅沢も言っていられないです。
ゲゲボ:しかしこのままだと過労死するぞ。人員を増やそう。
フォンケル:じゃぁ人員募集の公告を出します。

翌日発売の青年誌に以下の広告が載った。

「自由都市連邦軍に入って特A級美女軍団と共に宇宙旅行をしよう。3食付き。我こそはと思う方は自由都市連邦軍第7機動艦隊群まで」

ラプター:ふぅん。宇宙旅行ねぇ。ま、駄目で元々。応募してみるか。葉書葉書・・・年賀状の残りで良いや・・・。

数週間後・・・。ラプター、自由都市連邦軍から出頭命令を受ける。

ゲゲボ:おめでとう!厳正なる抽選の結果、君が当選者に決定した。
フォンケル:なぁに、心配は無用だ。軽い気持ちで帝國軍を撃破すれば良いんだ。
ラプター:(しまった・・・。まさかこんな事になるとは・・・。自分は素人だし、ありがたく辞退させてもらおう)
ゲゲボ:ん?どうした?浮かない顔をして。
ラプター:あの・・・。自分は素人なんでありがたく辞退させてもらおうかと・・・。
フォンケル:辞退?
ラプター:(ん?ちょっと待てよ・・・。メシ代は浮くな・・・)あの・・・。メシ、付くんですよね?
ゲゲボ:もちろんだ。
フォンケル:プラスアルファで美女軍団を手足のごとくこき使えるぞ。
ラプター:・・・やはりお引き受けいたします。
フォンケル:そうか。やってくれるか。
ゲゲボ:では君を上将に任官する。そして我が第7機動艦隊群の戦術作戦司令をやってもらう。よろしく頼むよ。

こうしてラプターの第7機動艦隊群戦術作戦司令官としての配属が決定した。選考(抽選)を行ったのはゲゲボ総司令とフォンケル戦略司令であった。

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第弐話/司令官着任

ゲゲボ:ラプター、各艦隊指揮官達に着任の挨拶をしてもらう。
フォンケル:まぁ、君の部下になる者たちだ。気負う必要はない。

−−−会議室

ゲゲボ:こちらが、この度戦術作戦司令として着任したラプター上将だ。
ラプター:(え?全員女性!?男の指揮官は居ないのか?)え・・・えーと・・・。
フォンケル:?

ラプターはすっかりあがってしまって、前もって頭の中に用意しておいた挨拶は速攻で白紙にフィードバックされた。美女軍団をこき使えるとは聞いていたが、彼は男性と女性が半々位だろうと予想していたのである。

ラプター:少々失礼。

ラプター、会議室より退室。

ゲゲボ:どうしたんだ?
フォンケル:あがったんじゃないですか?
バレンタイン:ちょっと私、見てきます。

カチン、フィユ〜(煙草に火を付ける音)

ラプター:ふぅ、あんなにたくさんの女性から注目を集めるってこと、経験したこと無いからなぁ・・・。指揮官って事は皆気がキツそうだし。
バレンタイン:そうでもありませんわ。皆年頃の心優しい乙女達ですわよ。
ラプター:!いつからそこに・・・!。
バレンタイン:つい先ほどからです。それより大丈夫ですか?
ラプター:あぁ。え、えーと・・・。
バレンタイン:キイ=レイ=バレンタインです。よろしく。さぁ行きましょう。

しかしこの後再び艦隊指揮官達を前にしたラプターは卒倒。救護室に運ばれる。

数時間後・・・。

ラプター:ん・・・。
バレンタイン:大丈夫ですか?
ラプター:うん。まぁな。しかしこの女性に対するこの体質を改善しないと・・・。
バレンタイン:心配要りませんわ。じきに慣れますよ。
ラプター:多くの女性達の注目を一身に集めるだなんてこれまで経験してないから。
バレンタイン:大丈夫ですよ。緊張したら指揮官達を置物だと思えば良いんです。
ラプター:しかしだな・・・。う・・・。

ラプターはそれ以上言葉を続けることが出来なくなってしまった。

ラプターはバレンタインの唇で口を塞がれた。

所変わってゲゲボ総司令の部屋。

ゲゲボ:どうしたものかなぁ。
フォンケル:とりあえず、着任の挨拶は各指揮官がラプター戦術司令の元へ出頭、一人ずつ自己紹介をするという方法にすれば。
ゲゲボ:今回はそれでも、女性に慣れてもらわないと今後の職務に差し支えるぞ。
フォンケル:う〜ん。
バレンタイン:失礼します。ラプター戦術司令閣下を指揮官達いや女性に慣らす方法を思いついたのですが。
ゲゲボ:なんだ?どういう方法だ?

・・・・・・

フォンケル:う〜ん。確かにいい方法かも知れないが・・・。
ゲゲボ:しかし、他に方法を思いつかないのも事実。それで行こう。
フォンケル:ラプター。実に羨ましい奴・・・。

この後、ラプター戦術司令執務室に各艦隊指揮官達が1名ずつ出頭。各々自己紹介と挨拶を交わした。

その後、ラプター戦術司令と各艦隊指揮官達に発せられた命令は以下のようなものであった。

「ラプター戦術司令は作戦中必ずいずれかの旗艦に搭乗すること。そして各指揮官は2名以上ラプター戦術司令と行動を共にすること。如何なる理由があろうと四六時中そばを離れないこと。」

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第参話/現在と過去

アリス&キリエ:ねぇ。フランス料理食べに行かない?
ナンシア:え〜っ。いいの?行く行く。

ゲゲボ:キリエ、なんか楽しそうだな。何かあったのか。
キリエ:うん。フランス料理食べに行くの。
ゲゲボ:へぇ。彼と?人生最良の時だね。楽しんできなさい。
キリエ:・・・・・・。

ラプター:なんか楽しそうだね。君たち。
アリス&ナンシア:えぇ。私達、フランス料理食べに行くんです。楽しみで。
ラプター:へぇ。君たち彼氏いたの?
アリス&ナンシア:・・・・・・。

キリエ:女同士でフランス料理食べちゃ悪いのかなぁ。
アリス:そんなこと無いと思うけど。
ナンシア:私も言われた・・・。

ナンシア:同僚とフランス料理、食べに行くんです。
フォンケル:へぇ、いいなぁ。自分も昔憧れだったよ。でも・・・。
ナンシア:でも?
フォンケル:彼女と一緒に食べたかったんだけど、その当時お金があまりなくてさ。
ナンシア:へぇ。
フォンケル:くやしかったな。でも・・・。
ナンシア:でも?
フォンケル:今はお金はあっても連れていく彼女がいない・・・。
ナンシア:じゃぁ、私達と一緒に来ませんか?
フォンケル:いいよ。君たちも同僚同士で楽しみたいことがあるだろう。そんなところへ上官である私が顔を出すのは野暮というものだ。
アリス&キリエ:私達なら別に構いませんわ。
ナンシア:!いつからいたの?
アリス&キリエ:ついさっきからよ。
ナンシア:ねぇ。フォンケル司令。一緒に来ません?
フォンケル:そうだな。美女からの誘いを断る理由はないな。じゃ、ご一緒させてもらうとしようか。
三人:はい!

この直後からその日の退社時間までフォンケル戦略司令の顔はゆるみっぱなしだったという・・・。

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第四話/遭難

ステイ:ねぇ。新しい司令官も着任したことだし、親睦を深めるという意味でスキーに行かない?
アヤ:いいわね。でも私達だけでは何だから、他の人達も誘いましょうよ。

−−−この結果、二人の他にバレンタイン、クレア、ミシマ、ニケ、レイ(熱血)が参加することになった。

ステイ:あの〜。今度スキーに行くんですけど、親睦を深めるという意味で是非総司令達のも参加して欲しいと思うのですが・・・。
ゲゲボ:スキー!?いいよ。雪国出身者の本場の滑りを見せてあげよう。
フォンケル:美女達に誘われてイヤと言えるわけがないだろう。なぁ、ラプター?
ラプター:スキー、出来ないからイヤ。断る。

−−−しかし、総司令&戦略司令の命令によりラプター、強制的に参加させられる羽目になる。

ラプター:・・・。いやぁ美女達に誘われて光栄の極み。是非行きたいです。
ステイ:?なんか言っていることが真逆なんだけど、ま、良いか。

−−−ラプター戦術司令の背後にはスナイパーライフルの銃口を突きつけているゲゲボ総司令の姿があった・・・。

そして当日。

ゲゲボ:ようしみんな付いてこい!
全員:こんどはどこを滑るんですか〜。
次はあそこのコースだ。

ゲゲボ総司令の指さした方向の看板には「斜角55度。Special Expert Only.(超上級者専用)」と書かれていた。

ミシマ:無理ですわ。
ニケ:ちょっと私は止めておきます。
レイ:私もイヤです。
バレンタイン:私も未来があるので・・・。
アヤ:私この歳で死にたくないわ。
クレア:右に同じ。
フォンケル:みな、あぁ言っていることですし、もう少し緩やかなコースにしませんか?
ゲゲボ:・・・ラプター、君は?
ラプター:自分は15度でも怖いです。
ゲゲボ:えぇい!勇気のないヤツめ。儂一人でも行く!
バレンタイン:あ、ちょっと!
クレア:あぁ・・・。行っちゃった・・・。
フォンケル:ま、一通り滑ったら宿に戻ってくるよ。僕達ももう一滑りしよう。

−−−その後・・・。

バレンタイン:総司令、遅いわねぇ。
ニケ:どうしたのかしら?
フォンケル:探しに行くか。
ラプター:自分は反対です。今、外は猛吹雪。このまま探索に出れば自分たちも二重遭難になる可能性が高いです。
レイ:でも、総司令に何かあったら私達の責任問題になるわよ。
クレア:う〜ん。

−−−その頃、ゲゲボ総司令・・・。

ゲゲボ:ふぅ。いきなり吹雪いてくるとはなぁ。それにしても、手頃な洞窟があって助かった。今日はここでビバークして明日、帰ろう。

−−−再び宿。

ニケ:やはり心配だわ。探しに行きましょう。
他全員:仕方ないわね。
バレンタイン:じゃ私は宿に残るわ。みんな。気を付けてね。

−−−しかし、ラプターの予想通り二重遭難となる。

ミシマ:どうしましょう。宿にも帰れない・・・。
フォンケル:あっ。あそこに洞窟がある。一晩休んでまた明日にしよう。
クレア:どうなるのかしら。私達。(押入の中のやおい本。始末するまで死ねないわ。)
ミシマ:大丈夫よ。(こんなところで死ぬわけには行きませんわ。親に内緒で買ったレディスコミックがクローゼットの中に平積みのままですし。)
ニケ:・・・。(帝國軍を殲滅するまで死んではたまりませんわ。)
フォンケル:(このまま朝までこの狭い洞窟の中で・・・。ハーレムハーレム・・・。)
アヤ:(総司令、大丈夫かしら。)
ステイ:ぐ〜〜。スピスピ・・・。(←寝ている)
レイ:寒い・・・。(お父さん、お母さん。もしもの事があったら先立つ不幸をお許しください・・・。)
ラプター:・・・。(男一人に女六人。食糧には当分困らないな・・・。)
フォンケル:さぁ、みんなもっと寄って。寄り添っていると寒くならないよ。

−−−一方、ゲゲボ総司令−−−

???:グオォォォ。
ゲゲボ:な、何でこの時期にヒグマが・・・。何故冬眠していないんだ!?
ヒグマ:ガァァァァア。
ゲゲボ:ど、どうやら先住者の方のようで・・・。あ、おかまいなく・・・。す、すぐ出ていきますから・・・。

−−−翌朝、フォンケル戦略司令達は捜索隊に救助された。

女性全員:大丈夫ですか?戦略司令、戦術司令。
捜索隊員:え〜。遭難者を救助しました。女性6人男性2人。あと、行方不明の男性1人は現在も捜索中です。尚、救出した男性は2人とも衰弱がきわめて激しく・・・。

−−−一方、ゲゲボ総司令は・・・。

捜索隊員:残りの男性1人を保護しました。尚、全身に大怪我を負っており、至急治療が必要です・・・。ゲゲボ総司令、フォンケル戦略司令とラプター戦術司令に何があったのかは不明のままである・・・。

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第伍話/ULP

−−−メビウスリンク艦隊航空宇宙空母−−−

空母艦長:あ、フォンケル戦略司令、ラプター戦術司令、実は私今度休暇を取ってULP乗りに行くんです。よろしかったらご一緒にどうですか?
フォンケル戦略司令:ULP?
空母艦長:ウルトラ・ライト・プレーンという軽量飛行機のことです。
ラプター戦術司令:でも、免許持っていないし。
空母艦長:大丈夫です。数時間講習を受ければ誰でも乗れるんですよ。
フォンケル:良いな。いってみるか。

−−−この後、アリス、キリエ、リーンも参加を表明した。で、当日講習終了後−−−

アリス:わたし、女性チームいっちば〜ん。
キリエ:じゃ、わたし2番。
リーン:わたし3番・・・。
ゲゲボ:じゃ、儂が男性部門1番で。
フォンケル:では、私は2番目に。
ラプター:では、自分はしんがりを務めさせていただきます。

アリス:ラプター、遅いわねぇ。
リーン:どうしたのでしょう。
ゲゲボ:まぁそのうち帰ってくるだろう。

−−−しかし、ラプターは帰ってこなかった・・・。

フォンケル:燃料計算上では20分前に尽きているはずだが。
キリエ:どこかに落ちたのかしら。
リーン:それとも場所を間違えてどこかの空港に降りたか。
ゲゲボ:降りてりゃいいけど落ちてたら厄介だな。
アリス:あの〜。講習所の人が・・・。最悪の場合飛行機を弁償して欲しいと・・・。
ゲゲボ:まだ、落ちたと決まったわけではない。詳細が判明してから応じると言っておけ。

−−−翌朝

ラプター:お早うございます。
フォンケル:!ラプター!生きてたのか。
ゲゲボ:どこに降りたんだ?
ラプター:えぇ、遠くへ行きすぎまして燃料が無くなってどうしようかと思っていたところに、我が連邦軍の空母艦載機乗組員養成学校があったのでそこの滑走路に降りたんです。
アリス:戦術司令!無事だったんですね。
キリエ:あぁ・・・。よかった・・・。
ラプター:飛行機の方はその練習校から返却するようにしておきました。
フォンケル:総司令は君のことを心配して心配して・・・。さっきも神棚に祈っていたんだ。
ゲゲボ:フォンケル!要らぬ事を言うな!

こうして、また1日が始まるのであった・・・。

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第六話/オホーツク・クルージング

ミシマ:フォンケル戦略司令、今度の日曜日、お父様と船に乗るんですけど、御一緒にどうですか?
フォンケル:船?
ミシマ:えぇ。クルーザーで海にクルージング。
フォンケル:クルージングかぁ・・・。良いなぁ。じゃ、御一緒させてもらうとしようか。

−−−当日

ミシマ父:おぉ、君がフォンケルかね?これからも娘のことをよろしく頼むぞ。
ミシマ:お父様、行きましょう。

−−−

ミシマ父:どうかね?フォンケル君。君も操縦してみないかね?操舵の方法は教えてあげるから。
フォンケル:え?いいんですか?それじゃぁ・・・。

−−−

岸にたどり着いた一行
ミシマ父:じゃぁ儂らは少し休憩を取るから、フォンケル君、一人で操縦してみてはどうかね?
フォンケル:それじゃぁお言葉に甘えて・・・。

−−−しかし、その後フォンケル失踪、行方不明。忽然と姿消す・・・。

ミシマ父:遅いなぁ・・・。どこかの港に立ち寄ったんだろうか・・・。
ミシマ:お父様、沿岸警備隊に救助を要請しては?
ミシマ父:もう少し待ってみよう。

−−−その頃、フォンケル−−−

フォンケル:は・は・は・・・。どうやら遠くへ来すぎて国境侵犯をしてしまったようだなぁ・・・。あの〜、ご心配なくすぐ帰りますから・・・。
フォンケルの前方には明らかに戦闘態勢を取りつつある戦闘艦群がいた・・・。
ウーウーウー(←戦闘艦群のサイレンの音)
バラバラバラ(←戦闘艦群から発進する攻撃ヘリの音)

数日後、フォンケル戦略司令は某国より強制送還される。

フォンケル戦略司令が失踪後どうなったのかは不明のままであった・・・。

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第七話/損耗率

ラプター戦術司令は、フォンケル戦略司令の怒気の混じった通信を受けうなだれていた・・・。

理由はただ一つ。ラプター戦術司令が指揮を執った「フォーチュン護衛作戦」で戦術ミスにより損耗率が3割を越えたのであった・・・。フォンケル戦略司令は損耗率が1割を越えると機嫌が悪くなるため、今回の損耗率は激怒に相当する物であったのである。損害艦艇(ここでは「大破」以上)の中にはイ=ナンシア司令搭乗艦、旗艦「アマテラス」も含まれていた・・・。

そして数刻後、フォンケル戦略司令執務室に到着したラプター戦術司令。
中に入ると、フォンケル戦略司令はゆっくりとラプター戦術司令の方を向いた。
その顔には怒気と共に明らかに殺気も混じっていた・・・。

フォンケル:ラプター!貴様というヤツは・・・!
ラプター:・・・申し訳・・・ございません・・・。
フォンケル:謝って済む問題か!貴様がこれほど無能とは・・・!

ボカ!ドス!ベキパキ!ポキ!ドコ!ドカ!ゴンゴンゴン・・・(←フォンケルがラプターをボコボコにする音)

・・・・・・・・・

ラプター:・・・うぅっ・・・。
フォンケル:辞めてしまえ。貴様のような能無しは今すぐ辞めてしまえ!
ラプター:・・・。
フォンケル:もう、貴様の顔も見たくない。とっとと失せろ!今後俺の視界に入ることは許さん!
ラプター:・・・。はい。失礼します・・・。

所変わって旗艦「フォーチュン」

先ほどの戦いで中破クラスのダメージを受けたが、現在は応急修理が完了し、艦隊司令官達が集まっていた。

アリス:大変だったわね。
キリエ:まぁ、ナンシアに何事もなくて良かったわ。
ステイ:アマテラスも、曳航されて最優先で応急修理されたし。
皆、歓談中であったが、その様子を冷ややかに見ていた艦隊司令もいた・・・。

−−−所変わって空母−−−

空母艦長:おや?ラプター戦術司令。どうされたのですか?
ラプター:ちょっと飛んでみたくてね。何か使ってもいい機はあるかね?
以前、ウルトラライトプレーンを操縦したラプターはその魅力にとりつかれ、根性で航空士官免状を取得していた。

※航空士官免状・・・いわゆる戦闘機操縦免許

空母艦長:う〜んと、こちらの局地戦闘機なら使えますよ。
ラプター:うん。じゃ、それを使おう。
空母艦長:お気をつけて。

−−−しばらくして再び「フォーチュン」

ゲゲボ:まぁ、ナンシアにも何事もなかったし、無事に帝國軍を追い払うこともできた。ラプターも呼んで飲もうじゃないか。
「フォーチュン」オペレーター:変です!
ゲゲボ:何が?
オペレーター:ラプター戦術司令搭乗艦「イシス」以下の全艦艇が警戒態勢を取っています。
ゲゲボ:何!?至急「イシス」に通信を繋げ!
オペレーター:は!

−−−旗艦「イシス」

ゲゲボ:どうしたというのだ。一体?
バレンタイン:はい。ラプター戦術司令が空母より発艦後、緊急救難信号を発してきました。そのため、現在全艦警戒態勢を取らせ、捜索中です。
ゲゲボ:まさか・・・。帝國軍の残党か?
バレンタイン:もしそうだったら・・・!ラプター戦術司令から通信です!繋ぎます。
ラプター:いや〜。まいったまいった。
バレンタイン:戦術司令!ご無事で?一体どうしたのです?
ラプター:いやいや。ハデにドライブしていたらガス欠になってしまった。
バレンタイン:・・・。ご無事で何よりです。これから救助に向かわせますので現在の座標を教えてくださいますか?
ラプター:?おかしな事を言うね。じゃぁ、ここに来ている軽巡航艦は一体・・・?
バレンタイン:え?我がメビウスリンク艦隊の艦艇は惑星にて修理、待機中ですけど?
「イシス」オペレーター:発信源特定できました。しかし、この宙域に我がメビウスリンクの艦艇は居ないはずです。
ラプター:え?じゃぁこの軽巡はいった・・・。

ザー、ザザー(ブリッジのメインパネルは突如砂嵐が襲った)

バレンタイン:ラプター戦術司令!?どうされました?

ザー

ゲゲボ:ラプター。応答しろ!

しかし、ゲゲボ総司令の応答も空しくメインパネルには「NO REACTION」(通信応答無し)の文字が表示されたままであった。
ゲゲボ:全艦第1級戦闘態勢発令!総員戦闘配置!
フォンケル:ラプター戦術司令が発艦後消息を絶った。帝國軍の残党による可能性大なり。直ちにラプター戦術司令の捜索を開始!。残存の帝國軍艦艇を発見した場合これを直ちに撃滅せよ!

−−−

バレンタイン:キューベリック指揮下の駆逐艦がラプター戦術司令搭乗機と思われる局地戦闘機を発見しました。メインモニターに回します。
ゲゲボ:・・・。
そこにはコクピットが開いた状態で漂流している局地戦闘機があった・・・。
オペレーター1:駆逐艦より通信。「ラプター戦術司令搭乗機に攻撃を受けた痕跡は認められず。付近にラプター戦術司令の姿は認められず。」以上です。
オペレーター2:重巡航艦から通信。付近航行中の民間船を臨検。ラプター戦術司令の存在は認められず。
バレンタイン:アリス司令旗艦「トリスタン」より入電。「当宙域の惑星の宇宙港を捜索。ラプター戦術司令が寄港した痕跡は認められず。」以上です。
フォンケル:・・・。ラプター・・・。
バレンタイン:尚、帝國軍艦艇の存在は認められず。
ゲゲボ:・・・全艦、軌道変更。撤収する。
バレンタイン:は?
ゲゲボ:撤収だ。いいな。
この後、ラプター戦術司令はMIAとなったままで、都市連邦艦艇は撤収を開始。
通常なら歓喜の声で満ちあふれるはずの祝勝会も重く沈んだものになった・・・。

※MIA・・・MISSING IN ACTIONの略。行動中行方不明。

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第八話/疑惑

通常なら帝國軍を駆逐した後の祝勝会は歓喜の声が満ちあふれる楽しい時間である。しかし今回は皆沈んでいた。そんな時イ=ナンシア司令官の元にバレンタイン司令とクレア司令が詰め寄った。二人の顔には氷のような冷たさと共に爆発寸前の核弾頭のような怒りの表情が浮かんでいた・・・。

ナンシア:!。・・・・・・。
バレンタイン:・・・。
パアン!(バレンタインがナンシアの頬を叩いた音)
クレア:貴女、何故ラプター戦術司令の後退命令を無視したの?
ナンシア:・・・。
バレンタイン:あのとき貴女の艦隊は撃破艦艇こそ無かったけど損傷率は平均70%。交戦中の敵艦隊の後方に新たに1艦隊敵艦隊が接近中だった。
クレア:それを察知して戦術司令は貴女に後退命令を出したの。修復させるためにね。その穴はラプター戦術司令指揮の艦隊がするつもりだったのよ。
それを聞いた他の艦隊司令達の表情はナンシアに対する同情から非難に変わった。
バレンタイン:命令が聞こえなかったとは言わせないわよ。私達、戦術司令の副官として側にいたんだから。
クレア:そう。しかも命令したのは1回だけではなかったわ。3回もしたのよ。

そこへ、フォンケル戦略司令とゲゲボ総司令登場。

ゲゲボ:?。どうした?
フォンケル:ラプターのことか?自分の采配ミスで怒られたくせに、すねて単独行動に出るからこんな目に遭うんだ。
バレンタイン:違います。
クレア:実は・・・。
クレアは事の次第をフォンケル戦略司令とゲゲボ総司令に話した。

ツカツカツカ(←フォンケル戦略司令がナンシアの元に歩み寄る音)

フォンケル:今、クレアの言ったことは本当なのか?
ナンシア:・・・。
フォンケル:本当なんだね?
ナンシア:・・・。
フォンケル:怒らないから正直に言ってごらん。
ナンシア:・・・。はい・・・。その通りです。
フォンケル:何で命令を無視したの?ラプターのことが信頼できなかった?
ナンシア:・・・。功を焦って・・・。
フォンケル:くそっ!
ナンシア:(ビクッ!)
フォンケル:ラプターから話を聞くべきだった・・・。それなのに問答無用で恫喝したりしてしまった・・・。
ゲゲボ:過ぎたことだ。気にすることはない。基地に戻ったら、統合作戦本部に救出作戦を上申する。ナンシア:・・・。申し訳・・・ありません。

−−−そのころ、ラプターは

ラプター:いや〜。助かった。かたじけない。貴女は?
ミマス:ミマスと言います。貴方様は?
ラプター:あぁこれは失礼。ラプターです。
ミマス:見たところ軍人のようですけど・・・。
ラプター:うむ。自由都市連邦第7機動艦隊群所属だ。えぇと・・・。はっ!IDカード・・・。戦闘機の中に置き忘れた。
ミマス:大変ですね。IDカードを紛失したら連邦軍に問い合わせもできませんね。
ラプター:しかし、ガス欠になったとき付近を通ってくれて助かった。払い下げの軽巡航艦にのっているとは。
ミマス:私の家は商売上連邦軍のお世話になっているんです。そのツテです。さぁ。見えてきましたよ。我が家のプライベートポート(港)です。
ラプター:どうしようかなぁ。
ミマス:とりあえず、家へ向かいましょう。

−−−

ミマス母:まぁまぁ。これはようこそおいでくださいました。子細は娘より伺いました。で、どうでしょう?私の家で良ければ逗留なされては?
ラプター:いや、そこまでして貰うわけには。
ミマス母:IDカードを無くされたんでしょう?それではホテルへの宿泊もできませんし、買い物もできませんよ。
ラプター:うぅむ。それはそうなのだが・・・。
ミマス母:私でしたら構いません。この屋敷は私と娘、それとメイドだけしかおりませんの。殿方をお迎えできるなんて・・・。
ラプター:(女主人にメイド、お屋敷・・・。これで殺人事件が起こればギャルゲーの定番パターンだな・・・。)
ミマス母:どうでしょう?
ラプター:では・・・。ご厚意に甘えさせていただきます。
ラプターは現地のお金持ちのお屋敷に厄介になることが決まった・・・。

※IDカード・・・身分証明書。とは言っても幅広く、資格試験合格証明書、職業、預金通帳、戸籍謄本など文明社会で必要となる公的証書やこれまでの処罰などが記録されたカード。買い物などはこのカードを提示していないと出来ない。政府機関によって1人1枚常に所持携帯が義務づけられている。カードそのものが戸籍の証明となるため、不法に使用した場合は極刑が課せられる。もし、記録内容が事実と異なる場合は政府機関に証明証書を提出して訂正を求めることが出来る。が、この時代は全ての個人情報はこのIDカードと政府機関のコンピュータで管理されるため証明書のような文書そのものが殆ど無い。そのため、訂正、改竄は不可能に近い。故にIDカードの紛失=戸籍の消失と同義である。

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第九話/分裂

フォンケル戦略司令はいらだちを募らせていた。1週間後月基地への帰投後、直ちに救出作戦が開始されると思っていたのだが、総司令からその命令下達がなかったのだ。一方、ゲゲボ総司令は直ちに上申したが、統合作戦本部が「不許可」との決定を下したため、苦悩していた。単独で行動した場合、処罰の対象になってしまう。しかし、ラプターを放っておくことは出来ない。こうして3日が過ぎた。そして、フォンケルの執務室へナンシア艦隊司令が来た。見ると手に1枚の文書を持っていた・・・。

フォンケル:どうした?ナンシア少将。
ナンシア:有給休暇の申請をご許可いただきたく・・・。
フォンケル:有給休暇!?こんな時に・・・。
ナンシア:すみません。ちょっと私用で・・・。
フォンケル:うむ。・・・。まぁいいだろう。旅行にでも行くつもりかね?
ナンシア:はい・・・。
フォンケル:あぁ、有給休暇の許可をするついでだ。
ナンシア:はい?。
フォンケル:君の権限で動かせる全ての機材と人員の使用も許可する。ちょっと待っていろ。

カキカキカキ・・・。

フォンケル:命令書だ。
ナンシア:?何故?
フォンケル:その方がラプター司令を捜しやすいだろ?
ナンシア:!。はい。ありがとうございます。

一方、ゲゲボ総司令は・・・。
ゲゲボ:どうして救出作戦が認められないのかなぁ・・・。
ゲゲボ総司令は気が付いてなかったが、上申する際に「ラプター戦術司令救出」ではなく「艦隊乗組員救出」としていた(誰が行方不明になったかを言ってなかった)のである。統合作戦本部は一兵卒救出に艦隊を動かすわけには行かないとして「不許可」としたのだった。

一方、フォンケル戦略指令サイド。数刻後・・・。
フォンケル:はぁ・・・。俺、クビになるかもしれんなぁ・・・。
フォンケルの机の上には、何枚もの「有給休暇願」が置かれていた。
フォンケル:全員に有給休暇を認めてしまった・・・。ま、ここまでのことをやってしまってただ黙って免職になるのも・・・。
数分後、一枚の封書がフォンケルの机の上に増えた。封書には「辞職願」と書かれていた。
フォンケル:さて、ゲゲボ総司令が発見するまでは俺は戦略指令だ。行くか・・・。
フォンケルはクローゼットを開け私服に着替えると執務室より出ていった。

艦隊司令部入口
艦隊司令部の前でフォンケルは振り返り、こうつぶやいた。
フォンケル:ゲゲボ総司令。すいやせん。あっしは本日付けで盃を返させて貰いやす。今後あっしのやることは都市連邦にはなんら関わりのねぇことです。
踵を返ししばらく歩いた後、フォンケルの足は止まった。フォンケルの前には各艦隊司令が立っていた。

リエ:どうしました?フォンケル司令。
フォンケル:いや、ちょっとコーヒーが飲みたくなってな。近くの自販機に・・・。
アリス:へぇ。わざわざ外にですか?
司令部の中にも自販機コーナーがある。
フォンケル:そう言う君たちはどうしたんだ?
キリエ:私たちも・・・。その・・・。買い出しに・・・。
フォンケル:君たちの方向には艦艇駐留ドックしかないはずだが?
マリ:あ・・・。
フォンケル:おまえら・・・。よし!いっちょみんなで惑星レイリオペに買い出しに行くか!
全員:はい!
フォンケル:でも乗組員が居ないと艦は動かんぞ。
バレンタイン:じゃあ、招集をかけましょう。
リーン:どうやって?買い出しだなんて誰も来ませんよ?
フォンケル:じゃぁこういうのはどうだ?

フォンケル戦略司令下達
                                                                 宛:第7機動艦隊群全将兵

      我、メビウスリンク艦隊は惑星レイリオペにて総火力演習を行う。参加は任意。我と思わん者は当演習に参加せよ!

数時間後全将兵(ゲゲボ総司令を除く。というか故意に連絡しなかった。)が集結。

フォンケル:(ラプター。無事でいろよ・・・。)
乗組員A:今回の演習の目的は何なのかなぁ?
乗組員B:演習名目でのラプター戦術司令閣下の捜索に決まってるじゃないの。司令達何も言わないけど。
乗組員A:あ、やっぱり?
みな、筒抜けであった・・・。
バレンタイン:(生きていてね・・・。ラプター。)
ステイ:Zzz・・・
リーン:(ステイをみながら)ふぅ・・・。この眠り姫め・・・。
この直後、艦隊司令執務室に於いて、平手打ちの音が聞こえたような気がすると後に乗組員達は語ったという・・・。

レイリオペに向けてジャンプを開始した。

演習開始直後、惑星レイリオペ到着寸前、負傷者1名
負傷将兵:ステイ艦隊司令 顔面負傷 パープルハート授与

用語解説
惑星レイリオペ>シナリオ:フォーチュンの都市連邦側拠点
パープルハート>戦傷記章

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