「PRAHA10」記念連続アートイベント
ss開催年月日 平成10年12月5日(土)〜3月25日(木)
開催場所 フリースペースPRAHA及びルーテルホール(中央区大通西6丁目)
参加対象範囲 一般市民 延べ150人
参加人数補助事業の内容 「PRAHA10」記念連続アートイベント事業として、計画では98年12月記念講演、1月招待作家展1、2月招待作家展2の3つのイベントを企画した。その12月5日(土)にPRAHA10運営会議を開き、作家講師とのスケジュール調整の結果、記念講演は2月に、招待作家展1は3月に、招待作家展2は、作家が「佐藤一明」から「ひろけんず」に変更し、実際の事業内容は以下のようになった
●記念講演(1999年・2月)
1999年2月20日(土)PM3:00〜6:00(ルーテルホール)
「共に住む、共に生きる、共に創る」小谷部育子(日本女子大学教授)
●招待作家展1(1999年・3月)
1999年3月20日(土)〜 PRAHA
「REY TANAKA」 田中零(アーティスト・現代美術)
●招待作家展2(1999年・2月)
1999年2月21日(日)〜28日(日) PRAHA
「ひろけんず展覧会」ひろけんず(アーティスト・現代美術)補助事業実施に
よる効果 記念講演(1999年・2月)は小谷部育子さんを講師にスウェーデンのコレクティブ住宅を中心にした、共に住む地域づくりの話に、約50人の市民が参加した。そのなかには主婦や学生などに混じって、放送関係者、銀行マン、建築家など多様な関心のある人々が集まり、今後の高齢化社会、地域でケアしあう暮らしなど、熱心に講師とのトークが行われ、充実した講演会となった。
招待作家展1(1999年・3月)は 田中零(アーティスト・現代美術)によるPRAHAの空間を注意深く読んだ、ミニマルな表現のインスタレーション作品だが、禁欲的でありながらしなやかな表現が札幌のアーティストに新鮮な刺激を与えた。また、作家がPRAHAに滞在しながら制作するプロセスには、若い札幌のアーティストが複数参加し、それぞれの間の興味深い交流の場となった。
招待作家展2(1999年・2月)はひろけんず(アーティスト・現代美術)によるPRAHAの室内外を使った、冬の展覧会ならではのインスタレーションとなった。庭に雪を固めてつくったブロックと、室内の壁に直接かかれたドローイングが呼応して、興味深い表現な場となり、札幌における冬の現代アートのあり方に新鮮な視点をなげかけた。
3つのイベントは、それぞれに札幌における都市やアートのあり方、表現方法に対して、いままでにない新鮮な視点の問題提起であり、その波紋は様々な人のつながりをネットしていった。さらに冬の間、刺激の少なくない札幌のアートシーンにとっても、ささやかながら楽しい時間をつくり出せた点でも意義深い企画であった。 このようなイベントを次年度以降も企画していきたいと考えるものである。