平成13年度運営委員会・活動審査会報告


函館からトラスト事務局 (河内昌子)

 平成14年2月16日土曜日、函館市総合福祉センターにおいて、運営委員会が開かれ平成13年度活動審査会が行われた。今年度は応募件数が少なく3件の申請であったが、3件とも助成が決定した。

1、ペンキ塗りボランティア隊/櫻田和子   助成金額:25万円

企画:2002・町家ペンキ塗りワークショップ―市民との交流の展開―

論評:平成6年から13年にかけて行われてきた町家ペンキ塗り活動は、その継続により、現在では函館市西部地区の夏の行事として定着し、市民から暖かいまなざしで受けいれられている。また塗り替えの対象となる建物を公募することによって、所有者が塗ってもらうといった受身の気持ちから、主体的に町なみの担い手になろうとする意識の高揚にも役立っている。塗り替えによる効果は多くの実績で明らかであり、街並みが改善されることが期待できる。

2、アート・ユニット ロッパコ/宮嶋宏美     助成金額:15万円

企画:「ロッパコの函館アートプロジェクト」

論評:昨年、元町の民家を拠点に行ったアートの実践では、普段何気なく接している日常の事柄に対し、視点を変えて見つめ直すことによって、環境が違った拡がりや深さ、面白さを発見できることを教えてくれた。参加した市民にとっても、新鮮な感情体験は柔軟な心をはぐくみ、豊かな感性を育てる機会となった。これらは地域のまちづくりや環境を考えることにとっても大切なことであり、今年も更なる楽しい体験を期待したい。

3、北海道・東北史研究会 函館シンポジウム実行委員会/佐々木馨       助成金額:10万円

企画:北海道・東北市史研究会が企画する函館市でのシンポジウム

論評:学術的なシンポジウムであり、多数の参加者が函館に集う大きなイヴェントである。それだけに、関係ある別なところからの補助が出るのではないか、という意見が出されたが、シンポジウムの貴重な内容をまとめるための資金の一部にしたいという希望が有意義であると認められ、助成が決定した。