助成活動団体中間報告会  平成11年8月28日


平成11年8月28日(土)、午後2時30分より、五島軒にて第13回運営委員会が開かれた。今回初の試みとして、運営委員会の中に助成団体の活動中間報告会を盛り込む形をとった。今年度助成2団体と、昨年度助成居残り1団体の代表が活動の中間報告を行った後、運営委員から意見や質問が出された。


■西部地区群居ワークショップ 代表/小澤武

 昨年度助成団体の居残り組。当初、5組いた参加者が、最終的には2組になってしまい、現在は本州でのコーポラティブ住宅の事例資料を郵送するなど、どちらといえば受け身的な活動になっている。運営委員からは西部群居の理想となる「元町ライフスタイル」が、具体的に残っていないことも、本格的な話としてなかなか進まない原因の一つかもしれない、との指摘がなされた。

 今後は新たな構成員の募集や、活動の宣伝を工夫して活発にしていくことが期待される。美しい町並みや昔ながらの地域ネットワークの魅力を求める、骨のあるメンバーを募集中。

■ペンキ塗りボランティア隊 代表/耶雲恵

 8月28日(土)、29日(日)、2日間かけて、下見板張り長屋2軒のペンキ塗りを行った。28日の報告会の後、運営委員も作業現場へと、徒歩で見学に出でかけた。ロープウェイのカフェから見下ろす、坂の街の一角に、自前の刷毛を持参した方や、友達と参加した高校生など、今回も多くの一般ボランティアが集まった。

 ペンキ塗りボランティア隊の活動は新聞やテレビ、FMいるかなどのメディアにも取り上げられ、地元での知名度も高まってきている。助成金額のupが効いて、参加者へお昼を振る舞う余裕もできた。運営委員からは、宣伝を工夫してボランティアとして色々なかたちの参加を募り、ペンキを塗るだけでなく、幅広く地元の人に関わっていってもらいたいという意見が出された。

 代表からは、下見板張りの建物自体が少なくなってきていることから、今後は対象物件や対象地区の検討が必要になることが課題としてあげられた。

■湯川商店街振興組合  代表/池田石男

 福祉道路整備計画の提案をテーマに、活動中。交通弱者からみた道路についてのアンケートを実施し、実際にあった「自転車がこわい」、「歩道が狭い」、「危険」などの意見をもとに、樹木桝の縮小、放置自転車の撤去、障害になる看板を移動するなど、具体的な活動へと動き出している。

 「助成をもらった」ということが、何よりも仲間の意識づくりになり、活動の勢いへとつながった。湯川地区はもともと一つの村だったことや、電車の終点やバスターミナルなど交通の要所であることから、まとまったコミュニティの機動力を生かした今後の活動が期待される。

 運営委員からは今後の展開として、路面電車とバスの連結で利用しやすい交通を、路上駐車を無くすには小さな使いやすい駐車場を点在させて、看板に美的センスを、住民を第一に考えた商店街づくりを、などの意見が出された。