YAMAHANA Cooperative House

 敷地は藻岩山の麓、戦前から戸建て住宅地として形成されてきた山鼻21条にある。東側が10mの前面道路に面し、南側も山鼻界隈では所々見られる小路がとおり、西隣には5軒連続して自主協定により壁面位置や塀のない境界を取り決めている緑豊かな戸建て住宅が連なる角地にある。
 5戸のコーポラティブ住宅であり、1,2階のメゾネットタイプが2戸、フラットタイプが3戸ある。
建物配置は南側を6mほどさげ、西隣の緑と連続するように生け垣を回した小さな庭をつくり、建物も各戸に専用のオープンなテラス(約10F)を設けて階段状にセットバックさせ、南面は開放的な表情をもたせている。この南面は将来的には庭の木やテラスの植物のスクリーンにより、緑であふれる立面にしたいと考えている。北側は建物の一部をくぼませ、自転車置き場とアプローチの路地を設けている。結果このスペースが夏冷気のたまり場になり、玄関ホールや階段等を通し、涼風が吹き込み、建物を冷やしてくれる。
 構造はRC壁式造で、外断熱。階高は3,2m、逆梁で床下に配管スペースを設けている。そのため内部の水周りの位置や仕上げ等もほとんど自由に設定でき、壁仕上げがコンクリート打ち放し、塗り壁、珪藻土クロス、床もタイル、フローリング、コルクと各戸で異なっている。
 住戸の配置は各戸の希望を募ったところ、当初2,3階多かったため、人気の低い1階をメゾネットタイプにして、魅力のバランスどりをおこなったため、現在のような構成となった。コーポラティブ住宅では、各戸異なる条件を調整して、不平等が生じないように、アイディアを出し合い、話し合いで煮詰めていく。結果当初の構想とは異なる、多様で個性的な住戸が生まれてくることにもなる。今後住みこなしつつ環境を熟成させて、豊かな住空間を育てていってほしいものである。

:データ
名称  :山鼻コーポラティブハウス
所在地 :札幌市中央区南21条西14丁目1-3
設計者 :柳田良造・吉田繁治・山之内裕一・吉田知子
(株)柳田石塚建築計画事務所・山之内建築研究所・吉田知子建築設計室
事業コーディネーター 柳田良造・森下満
設計期間: 1999年10月〜2000年9月
主な用途: 集合集宅
用途地域: 第二種中高層住居専用地域
建築面積: 257.305F
延床面積: 692.685F
構造階数: RC造壁式構造 地上3階
仕  上: 外断熱工法 外壁ブロック積、GPR塗装、ガルバニウム鋼鈑
施  工: 札建工業株式会社