都市のなかの神社の位置・・・伏見エコビレッジの位置
●都市のなかの神社の位置・・・
 伏見エコビレッジの敷地位置は、伏見稲荷神社境内の直下にあります。伏見稲荷神社は、京都の伏見稲荷の流れをひき、明治17年に札幌南5東1の位置に創建後、明治40年に現在の藻岩山麓の現在の位置に移ります。

 それ以後、この一体は「伏見」と称されるようになります。ちなみに伏見稲荷神社は、<衣食住の太祖>にして、五穀豊穣、殖産興業、商売繁盛の守護神。古い昭和26年の札幌の地図を見ると、市電西線以西のまだ開けていない市街地のなかで、市電14条から、伏見稲荷神社に向かう道一本が描かれています。いまこの道は、山麓から階段なって自然の趣を色濃く残していて、歩いてみるとちょっとハイキング気分になれる道です。階段の上の「切り通し」からの市街地の眺めは、圧巻です。
 北海道の都市の市街地構造を調査したことがあります。それぞれの都市において、主要な神社は、市街地の最も要になる位置を占め、しかも地盤、日当たり、眺望、湧き水など条件的にも恵まれた場所にあることを確認したことがあります。

●エコビレッジの敷地選択の考え方・・・
 今回のプロジェクトは地域の要である伏見稲荷神社の隣地ということで、場所の良さは折り紙つきように思います。
エコビレッジのプロジェクトは、敷地選択を地域の歴史や風土を注意深く読み、大切にすることから出発したいと考えています。