家庭の生ゴミは厄介者です。家庭菜園で野菜づくりを始める前の我が家同様、
ほとんどの家庭では、有料回収袋に入れてゴミとして廃棄しているのではないでしょうか?
各市町村自治体では、水分の多い燃えにくい生ゴミを燃やして処理しているとのことです。
我が家では生ゴミは約10年前から発酵菌の力でとてもよく効く肥料に大変身しています!
生ゴミは全て畑の土に肥料として還元しています。毎週15kgの生ゴミ。
米ぬかとEM(有効な微生物:Effective Microorganisms)を用いて生ゴミを
漬物状態に発酵してから、土に埋めるだけです。
1982年に琉球大学の比嘉照夫(ひがてるお)が考案、発表され、
家庭菜園で使うと野菜の収穫量が向上し、病気にも強く、野菜の味も濃くなるとのこと。
ハネの村でもその有効性をいろいろ試してきました。
そのやり方をご紹介します。
@準備するもの
・生ゴミとEM菌の粉を混ぜて発酵させる専用容器2、3個(我が家では5個を使いまわしている)
(一つ2000円〜3000円ぐらいでホームセンタ、園芸店などで売っています)
・EMボカシ:使いやすいようにあらかじめEMを混入し、粉状にしたもの
(園芸店で1袋300円ぐらいで上記容器と一緒に売っています。
我が家では大量に使うので自分で作っています。後述)
専用容器の形状はいろいろですが、どれも密閉して、底から生ゴミから出る水が抜けるようになっています。
A毎日出る生ゴミをEMボカシと混ぜて専用容器にためる。
・正直あまり良い匂いでないので、蓋の開け閉めはできるだけ少なく短時間で行う方が、近所迷惑にならない。
また空気に触れないように上から押し付けるようにした方が発酵はすすむようです。漬物と同じです。
・容器にいっぱいになった後、2週間ぐらいすると発酵して、EM菌が生ゴミを餌にしてカビのように増殖します。
B途中で底にたまった液体を抜きます。
・ほっておくと臭くなります。
匂いの感じ方の個人差がありますが、ほとんどの人にとってあまり良い匂いではないと思います。
C発酵させている間、次の容器に生ゴミをためる。
・その為、最低でも2個は容器が必要です。
生ゴミの上についている白いカビのようなものがEMボカシとEM菌です。
生ゴミは、野菜でも、魚の骨でも、果物の皮でも、肉でも構いません。
ただし、歯ブラシ、ナイフ、フォーク、スプーン、お箸、ビニール袋、その他プラスチック、
金属類は一緒にしないようにしましょうね。
我が家の畑から時々、ナイフやフォーク、スプーンが見つかります。何で?
忙しい主婦には、これがなかなか難しいようです。
D発酵した生ゴミを畑や庭に20〜30cmの穴を掘って埋めます。
2週間ぐらいすれば土の中でさらに発酵進みます。
生ゴミから20cm離して、野菜の株を育てると驚くほど元気な、おいしい野菜が収穫できます。
@用意するもの:
1)EM1号原液
最近は通販[ほんだ農場」で購入してます。
1リットル入り1本2.100円でした。
(左の写真: 以前近くのホームセンタで購入したもの。
商標:サイオンミックス: サン興産業:製造元)
EM1号というのはEM2号、3号、4号の混合液で成分は
乳酸菌、酵母菌、放線菌、光合成細菌、糸状菌です)
2)米ぬか
(30キロ入り米袋1袋600円ぐらいで米屋で買います)
3)精製前の砂糖、テンサイ糖または糖蜜
あまり売ってない糖蜜も1リットル入り1本630円で「ほんだ農場」で
売っています。
4)水
A米ぬか10リットル、EM1号20cc、糖蜜20cc、水1リットルの割合でよく混ぜ、練ります。
・握り締めて、団子状にしてもつつくと崩れるぐらいの水加減が良いようです。
EM液、糖蜜は多めに入れた方が確実です。
B米袋に入れ、密閉したビニール袋で密閉し、20度ぐらいの温度で発酵させます。
・冬の間は我が家ではTVの裏において、約2、3週間で発酵します(下の写真)。
・夏場は屋外の日陰。
C夏なら2週間、秋、春は3週間後、冬の室内なら3週間後に取り出します。
・米ぬかと発酵して増殖したEM菌の白い塊が見えます。
・うまく発酵すると、甘いとてもよい香りがします。それが目安で、今まで失敗はありませんでした。
D保存が効くように、丸1日か2日雨に濡れないところで乾燥させます。
・白い塊は素手でほぐし、新聞紙の上に広げます。
・肌にも良いようで手がすべすべになります。女性は美容にもいいのではないでしょうか?
・あたり一面、麹のような甘い香りが漂います。
E必要な分だけ、小さな容器に取り分けて、これを生ゴミにまぶし使います。
・半年ほどは保存が効きます。
・米ぬかだけのときはすぐに虫がつくのですが、EMで発酵させたものは不思議と虫もつきません。