火 魅 子



 「火魅子伝」ですから、この人のことと、耶麻台国のことはコーナー作らないわけにはいかないでしょう。ってことで、私的解釈も交えながら解説していきます。


姫神子

 小説版・ゲーム版では「火魅子」というのは、耶麻台国を統治する女王の位を表す、総称のようなものとして書かれています。
 天界から人間界に降臨した天空人・姫神子(ひめみこ)が、耶麻台国を建国し、初代火魅子として統治したのが「火魅子」の始まりでした。神洲天魔鏡やゲーム版から考えると、正式名は「炎姫神子(かぎろいのひめみこ)」でしょうか。炎と付くのですから、火系の術が得意だったのかもしれませんね。火魅子、もそこから来た可能性高し。

 ゲーム版によれば、姫神子は永閃・永楽兄妹の一族の長だったようです。その永閃永楽も、天界で結構高位にいたらしいことからみても、姫神子はかなりの地位・・・恐らく最上級あたりにいた天空人、といえるのではないかと。
 そして、無限の笙が姫神子の降臨した際の遺跡、だということから見ると、魔天戦争よりも前に人界へ降りたらしいことも分かります。
 でなければ、無限の笙が魔天戦争の罪で人間界に留まることになった、永閃永楽の罪を許す場にはなりませんから。
 天空人は、個々の能力では魔人を上回っているようですから、姫神子の力は相当なものだっただろうと推察できますね。

 彼女が、なぜ人間界へ降りようと思ったのか、なぜ耶麻台国を作ったのか、その真意はまだ明らかになっていません。それに永閃永楽を見るに、天空人は非常に長命だと思うのですが、姫神子は亡くなった様子。なぜ亡くなったのかも不明です。
 まあ、このあたりのことは、今後2部があれば、明らかになっていくんじゃないかと思いますが。


火魅子

 ともかく、この姫神子を開祖とした耶麻台国は、姫神子直系の女子が代々「火魅子」となり、統治してすることで隆盛を誇っていました。
 その支配地域は、九洲全域。最盛期はもっとあったのかもしれません。

 火魅子の能力については、小説版ではキョウのこと以外、詳しい記述があるわけではありません。
 ゲーム版で、断片的に語られているのも総合して、今のところ具体的に分かっているのは・・・

 ・天魔鏡の精・キョウを喚びだすことができる。
 ・七支刀を使用できる。
 ・討魔の鈴を使用できる。
 ・天光環の使用。

 このくらいですかね。どれもアイテム関連ですが、これらは非常に強力ですから、これらを使えるだけでも十分な力となったはずです。・・・もっとも、七支刀と天光環は、ゲーム版では永閃永楽が持っていたので、歴代火魅子の何代目までが所有していたのか不明ですけど・・・
 もちろん、方術や星読みの力や身体能力なども、格段のものを授かったのではないかと思われます。

 強大な力の持ち主「火魅子」には、誰もがなれるわけではない。
 姫神子の血筋を引いている女性であることが大前提としてあり、しかも火魅子の資質を持っていなければ、その力を受け継ぐことができないからです。
 そして火魅子の資質をもつ女子は、耶牟原神殿で耶麻台国の神や、姫神子の御霊に認められて、初めて正式に「火魅子」となることができる。このどれが欠けても、火魅子は誕生しない。
 清瑞は副王・伊雅の娘ですから、姫神子の血を引く王族ではありますが、火魅子の資質は持っていないようです。だから火魅子候補とはなれないわけですね。

火魅子と耶麻台国

 火魅子によって、隆盛を誇った耶麻台国。
 ですが、なぜか100年前から「火魅子」となれる女性が生まれなくなったため、以降、衰退の一途を辿ることになります。
 なお小説1巻の時点では、100年前に直系女子は生まれなくなったが、50年間は傍系から生まれた、となっています。しかし以降の記述、4巻や6巻などでは、資質のある女性が100年生まれてないとなっているので、後者を採用したほうがいいでしょう。

 仕方なく、耶麻台国はその後は、直系ではあるが、男子の王を立てて統治してきました。が、男子では力を受け継ぐことができませんからね。「火魅子」の特殊な力とそのカリスマ性が、それまで国を支える大黒柱だっただろう耶麻台国は、徐々に国力を衰えさせていったわけです。
 しかし17年前、ついに直系に火魅子となれる女子が生まれます。その前後には、傍系で6人(耶麻台国側で把握していたのは、香蘭を除く5人)もの火魅子の資質持つ女子が生まれ、ようやく耶麻台国も長い暗黒の時代を終えるかと思われました。

 しかし、ここまでの耶麻台国の衰えは激しく、直系火魅子誕生とほぼ同じ時期に、九洲への狗根国の侵攻を許し、2年後には耶牟原城落城。事実上、旧耶麻台国は滅亡しました。その後、5年程度は抵抗も相次いだようですが、それも全て鎮圧され、狗根国の支配は定着したかのように思われていました。・・・九峪が現れるまでは。

 ゲーム版では、火魅子がいなくなって云々という記述は存在せず、単に耶麻台国が昔滅んだという事実しか分かりません。また耶麻台王家の女性=火魅子候補、の扱いになっているようです。複雑な設定はゲーム版では混乱させるだけだからでしょう。しかし滅んだ経緯は、恐らく小説版と変わらないだろうと思います。

 耶麻台国が滅んで15年。離れ離れだった火魅子候補達が、九峪出現と時を同じくして、運命に導かれるように奇跡とも言える偶然を重ね、同じ場所に集結したのです。そして、耶麻台国復興への戦いが、加速度的に動き始めます。
 仙界や、姫神子と縁戚だという竜宮の乙姫の動きもあるようですし、耶麻台国復興の戦いと平行して、今後「火魅子」や九峪に関わる謎も気になるところですね。

 ・・・第2部開始、切実に希望です・・・


BGM・太古