人名編 タ行



太皇(たいこう)・・・コミック

 別名「座長」。女王火魅子の母親であり、天魔鏡の本来の持ち主でもあったお婆さんです。「太皇」というのは、天皇とか皇太子のように地位を表す言葉で、名前ではないようですね。
 ちなみに本来の太皇は『太皇太后』といい、天皇の祖母、先々代皇后、を指すらしいです。
 かなりのワシ鼻で小柄、背骨も曲がってます。形容するなら「昔々ある所に、魔法使いのお婆さんがひっそりと暮らしていました」がピッタリかも・・・「千と千尋の神隠し」の銭婆と、容姿も性格も結構似てます(笑)

 火魅子が死に九洲が狗根国に支配されてからは、旅芸人一座を作り、志野、香蘭、只深達と各地を回りながら、狗根国への反乱の機会を伺っていたようです。16年後、転移してきた九峪を拾い上げたのも、この一座でした。彼女が古代側の天魔鏡を持っていたのですから、当然ですが。
 太皇自身は火魅子のような力は持っていないようですが、九峪が覚醒し伊万里、日魅子も加わったことで、彼女の活動も本格的に始まることでしょうね。


当麻の街の留守(たいまのまちのりゅうしゅ)・・・小説

 当麻の街を任されていた男で、留守とは政治経済、軍事等、その街の全権を指揮する人物の役職名です。
 街の支配者ですから、そこそこの地位といってもいいのですが、同じ留守でもピンからキリまであるのが常。当麻の街は規模は大きめとはいえ、狗根国本国から離れた九洲の地の、さらに南のほうに位置する街ですから、狗根国側からしてみれば田舎、辺境です。そこに6年在任してたんですから、重要人物でなかったのは確かです。
 慎重で臆病な男でしたが、早く手柄を立て本国に帰りたいと思っていたところに、復興軍が攻めてきた。それも火魅子候補がいるという噂や、野心に燃える隊長・多李敷の進言にも乗せられ、軍の出撃を命じたのが運の尽き。警備が手薄になったところを藤那達に突かれ、当麻の街は乗っ取られて、留守も捕らえられました。で、宮殿内に監禁されたところまでは分かっているのですが、その後は不明。
 まあ、九峪は捕虜を手荒に扱うことはないようなので、生きてはいるでしょう。
 


嵩虎(たかとら)・・・ゲーム

 火魅子候補関係以外で、初めて仲間になった武将3人組のうちの1人。父親が耶麻台国の役人だったとかで、復興軍蜂起のことを聞きつけ、国府城から参加しました。太っているからか、よく汗を拭いています。声は星野充明さんです。
 内政、実務能力に長けており、会議の場で進行役を務めたり、総大将・九峪に面会を求めにきた者達の窓口になるなど、九峪の参謀的役割を果たしています。

 性格は外見の福々しいイメージどおり温厚、誠実・・・にみえて、実は結構腹黒い、という裏設定が(笑)
 別に不正をするとかいう訳ではないし、もちろん忠誠心もありますが、九峪が困るのを、どっかで楽しんでるような気配がなきにしもあらず。まあ、ほんのイタズラ、からかい程度ですけどね、余計な一言が多かったり。男とキス、のような面倒なことは、ちゃっかり九峪に押し付けちゃったし。
 九峪と嵩虎のコントみたいな会話はかなり好きです。

 戦闘はあまり得意ではなく、攻撃力も高くないし、遅いので使い勝手はそんなに良くないです。戦場ではこちらで命令しない限り、まっすぐ宝物目指して進軍するという特徴を持っています。さすが内政担当・・・。
 彼のコンボ「腹撃突尻」は、頭をかきながら敵に近づき、腹と尻で打撃を与え(笑)最後に剣で突き刺したあと、汗を拭きながら頭を下げるという、笑えるけどかなり敵をバカにしたもの。嵩虎の裏の一面が垣間見えるようですね(^^;

 小説10巻で彼は、只深の父親に仕える商人で、天目と只深の父親との橋渡し役として登場しました。第2部があれば、今後の出番も期待できるキャラです。


多実(たみね)・・・小説

 身長190センチ、体重100キロ近くはありそうな巨漢で、農作業で鍛えられた体の持ち主。毎年当麻の街では、近在の里や村も参加して、豊作祈願の祭りが催されていたようですが、その相撲大会でも負け知らず。一番の力持ちとして当麻周辺では有名だったようです。
 暇つぶしに、手加減なしで当麻の住民達と相撲を取っていた織部の前に、挑戦者として現れました。その巨漢と力とこれまでの名声もあり、自信満々で挑んだのですが、織部は力押しが通用するような相手ではありませんからね。素早い動きと巧みな技に翻弄され、あっさり負けてしまいました。その後、こそこそと逃げてからは出番がない、単発キャラです。


多李敷(たりしき)・・・小説

 当麻の街の狗根国軍部隊長であり、小説版志野&珠洲の仇討ちの相手だった男です。
 2年前あたりまでは、狗根国支配の街の一介の兵士に過ぎなかったようですが、上官への賄賂を重ね、当麻の城の軍を預かるまでに出世しました。2年前、志野の一座を襲ったのもその賄賂の為に金が欲しかったから。一座の金に目をつけた多李敷は、街の隊長と手を組み、座員が兵舎で芸を見せるために出払っている隙を突き、座長の志都呂と残っていた座員数名を殺害、金品を奪って隊長ともども逃げました。この志野の一座の他にも、多李敷はこれまでに、多くの命と金を奪っていたようです。

 出世欲が強く、自分の利益を部下の命より優先させる冷徹非常な男。しかし、狗根国への忠誠心はそれなりにあり、完全に無能な男でもなかったようです。志都呂の一座は留守番の座員でもそれなりに腕はあったはずですが、皆殺しにできるだけの腕も持っていたし・・・伊尾木が原の戦いも、紅玉、香蘭、伊部などの超凄腕が途中参戦しなければ、復興軍が負けていたかもしれませんからね。
 しかし、因果応報。伊尾木が原の戦いに敗走した多李敷の前に、ずっと仇として追っていた志野の一座が現れます。そして最後は全員の刃を受け、彼は報いを受けました。


趙次郎(ちょうじろう)・・・ゲーム

 上乃の実の父親であり、伊万里の義父でもあった男です。
 元は耶麻台国に仕えていた武将で、耶牟原城の落城寸前に、伊万里と上乃を連れて城を脱出しました。そして色々渡り歩いた末に山奥に村を作り、そこで上乃と伊万里を育てていたのです。
 伊万里には黙っていましたが、彼女が王族であることを趙次郎は知っていました。耶牟原城から脱出したときの趙次郎は、なんとしても火魅子の資質をもつ子を逃がし、いつかは耶麻台国復興を、と願っていたはずです。
 しかし、月日は人を変える。狗根国の支配が続くうちに、いつしか彼からは闘志が消え、村の長としての安寧な暮らしと、自分の保身を第一に考えるようになってしまったようです。

 九峪と清瑞を上乃達が連れ帰った時、趙次郎は耶麻台国復興の協力ではなく、九峪達と伊万里を狗根国に売る方を選択しました。そうすれば見返りとして村が滅ぼされずに済むし、報奨金ももらえる、村を守るためには仕方がない、という建前のもとに。しかし実の娘も、ずっと一緒に育ててきた義理の娘も、ためらいもなく斬り捨てようとしたこの男の本性が、昔と変わってしまったことは明らかでした。
 そして上乃は趙次郎を叩き伏した後、親子の縁を切り、伊万里と共に耶麻台国軍に身を投じたのです。その後、彼と里がどうなったのかは不明です。


恒只(つねただ)・・・小説

 只深を育てた人物。
 只深が物心ついたときには恒只が側にいたので、父親といっていいですね。倭国だけでなく、朝鮮半島や大陸まで手広く商売をしている大商人で、狗根国にも武器防具他、物資を売っていました。どういう経緯で、耶麻台王族であった只深を育てることになったのかは不明のままです。知っていて育てたのか、知らずに託されたのか。知っていたのだとすれば、耶麻台国の残党相手に商売をしてこいと只深に命令したのは、なかなか意味深な感じがするのですけどね。そうして九洲へやってきた只深は九峪達と合流し、火魅子候補であることが発覚しました。

 狗根国相手に物資を調達しつつも、天目個人と深く通じ合っていて、彼女の狗根国への反乱の、大きな後ろ盾となったのも彼です。この天目とのなれそめなんかも興味があるところ。耶麻台国の残党相手への商売を命じたのは、天目の反乱の手助けのため、ともとれますね。
 なお、嵩虎はこの恒只の部下で、天目との連絡役という役割です。
 彼自身は火魅子伝にはまだ登場していませんが、ぜひ続きが読みたいものです。


東山(とうざん)・・・ゲーム

 常勝将軍・東山。声は玄田哲章さんです。
 狗根国の上将軍の1人で、位では四天王より上位にあたります。ガイコツの兜のインパクトが強烈ですが、素顔はその下にあります。設定ラフもあったそうですが未公開。ちょっと見てみたかったかも・・・。魔界の泉の影響で人外の力を持っている上、負傷した手足を兵器に改造して、さらに戦闘力をあげています。全身に密着している骨鎧の不気味さもあいまって、ほとんど人間には見えません(^^;
 昔、出面国に攻め入り国と王家を滅ぼしました。その時王妃だった天目の母親だけが逃げ延びましたが、天目を生んですぐに亡くなります。天目はその母が残した手紙から出面のことを知り、復讐のために狗根国に仕え、機会をうかがっていました。

 で、東山は、耶麻台国軍の進撃を止められない紫香楽達に、業を煮やした狗根国本国から派遣されてきました。その時点で残っていた四天王は、天目だけ。九峪達に敗れて戻ってきた彼女に、東山は当分の間一兵卒へ降格することと、喪服を着るという罰を与えます。派手好きの天目にとってはこの罰は耐え難く、耶麻台国側に寝返る動機となりました。
 耶牟原城決戦の際に、九峪達とは別行動を取り、東山と対峙した天目は一騎討ちを挑みます。そして彼を討ち取って、見事出面の王女としての使命を果たしたのです。


土岐(とき)・・・ゲーム

 壱来城から軍に参加してくる、仙族の武将です。声は深見梨加さん。
 職業は自然士。水や風、天候、地形など、自然を操る術を得意としています。
 両目は常に閉じられていますが、額にある丸いのも、実は目です。つまり3つ目の人物なんですね。で、場合によっては、この3つの目を開くことも出来るみたいです。結局、ゲーム内ではこの開いた目を見ることはありませんでしたけど、やっぱ開いたら何かの能力が解放されるとか、したんでしょうかね。気になる〜。

 自然の中で暮らしていたようですが、耶麻台国軍の兵士に請われて、九峪と面会しました。
 最初は人間界や戦ごとに関わるのは嫌いだから、と耶麻台国軍へ参加するのを拒みます。しかし九峪に、それでは危険が迫っていても眺めているだけで、何かが起きた後で文句ばかり言うのと同じ卑怯者だ、と言われて納得し、軍に加わることを了承しました。
 同じ仙族の血を引く藤那のことを気にかけていて、頼りない閑谷の代わりに、お目付け役として彼女を見守っているようです。彼もかなりの酒好きという設定があるので、その辺りでも相通じるものがあるんでしょう。土岐を藤那と一緒にしていると、彼女にお説教をしにきた姿を目にすることができます。藤那が唯一苦手にしていて、逆らえない相手みたいですね。

 戦闘時には、地水火風を現しているらしい4つの玉が、フヨフヨと土岐の周りを飛んでいます。また仙族だけに、攻撃方術、補助方術、共に得意で活躍してくれます。特に補助方術は自然士ならでは、といいましょうか、地形に関係するものばかりを習得します。挑伝道という術は土岐にしか使えません。
 加わったばかりの頃は方術をあまり覚えていないので苦労しますが、ぜひ育てたい武将です。


斗善拍(とぜんぱく)・・・小説

 天目の命令で、復興軍打倒のために派遣された軍を、率いていた将軍です。
 常慶と同じ地位ですが、作戦のために急遽将軍に昇格された常慶と違い、こちらは元々将軍だったという差があります。
 賄賂などでのし上がったタイプではなく、生粋の武人でしょう。伊雅や平八郎と同じタイプだと思っていいかと。つまり狗根国への忠誠心があり、融通が利かない。天目にとっては扱いづらい人材だったでしょうね。武将としても結構できそうな感じでしたし。天目が不利な条件で彼を派遣したのは、ここで潰しておこうという意図があったのかも、と勘ぐってみたり。
 それでも軍は2千5百いたのだし、用兵によっては勝機はあったはずですが、常慶の敗因を常慶がマヌケなせいだと、復興軍を多少侮っていたのが致命的。軍は負け、斗善拍も討ち取られました。亜衣と対峙したときに捕虜になることを薦められましたが、それを潔しとせず、逃げることも拒否し、最後まで戦ったのはさすがは武人、というべきでしょうか。


砥部(とべ)・・・ゲーム

 火魅子候補関係以外で、初めて仲間になった武将3人組のうちの1人。嵩虎、虎桃と一緒に、国府城で仲間になりました。声は森川智之さん、紫香楽と2役です。イメージ的にかなりびっくり・・・
 大陸の北の方から渡ってきた、交易船に乗っていた商人でしたが、狗根国軍の襲撃を受けて船は沈没。仲間のほとんどを失いながらも、なんとか生き延びた彼は狗根国に復讐を近い、耶麻台国軍に参加してきました。
 あまり倭国語は得意ではなく、片言の言葉を話します。同じ大陸出身で倭国語が苦手な香蘭とは、話が合うようですね。また、重然と並ぶ怪力の持ち主でもあります。夷緒には負けるでしょうけど(^▽^;)無骨でマジメ、猪突猛進な感じですね。
 虎桃と一緒に、他人のちびキャライベントに後姿で出演することがあります(笑)
 
 攻撃力は結構高めで、戦闘ではヌンチャクを用います。育てれば割と使えるんですけど・・・あ〜んまり、むさい地味キャラを戦場で育てようって人はいないでしょうねえ(^^;練兵要員になればマシな方かな・・・。


土羅久琉(どらくる)・・・小説・ゲーム
 

 ゲームでは「土羅久流」なんですが、同じでしょう。「炎武」の術を使う、邦見城の大将として登場しました。が、それだけのキャラです。

 小説版では、九峪の命を狙う刺客として登場しました。魔界の中でも、最上級に属するほどの剛の者、吸血貴族だそうです。どうやら蛇渇に喚ばれて人間界に来て、蛇渇の命令で九峪の命を狙ったようなのですが・・・「そうだ」とはっきり肯定したわけではないので、若干疑問は残っています。
 人間とほとんど変わらない背丈で、端正な顔立ちをした魔人です。腰に剣、背中には黒い大きな羽、胡服風の服装の上に甲冑をつけた姿をしています。
 火魅子伝原画集の設定によれば、下級種に「巣羅阿部」がいるのですが、こっちが醜い筋肉巨人なのと比べると、同じ吸血族とは思えません(^^;ちなみに女性吸血族に「羅魅亜」「華魅羅」が紹介されています。

 九峪親衛隊の兵士200人を、わずかな時間で壊滅させ、香蘭の精気を食らい、彼女を瀕死の目にあわせた張本人。しかし九峪を殺そうとしたその時、現れた魔兎族3姉妹によってそれは阻止されました。首を落とされても笑っているくらいタフなとこは、さすが上級魔人です。が、激闘の末、最後は3姉妹によって殺されました。
 ゲーム版では、さらに上位に「武羅土」というのが出てくるんですが、こいつも小説版に出るんでしょうかねえ。