春のみかも山公園 カタクリの里
万葉の昔から歌に詠まれた三毳山は、 コナラやクヌギが生い茂り、春の新緑四季折々の花、秋の紅葉など緑豊かな自然を今に伝えています。 この山の北斜面に約1.5ヘクタールの規模で、カタクリが群生していることが昭和50年代の後半に確認され、地元の人たちによる「カタクリ保存会」が結成され、下草狩りや盗掘監視など保護育成にあたりました。
昭和62年、佐野市はカタクリの群生を市の天然記念物に指定するとともに、佐野市のキャッチフレーズ「水と緑と万葉のまち」にふさわしい「万葉自然公園かたくりの里」として整備し、多くの方々が訪れております。
ユリ科のカタクリは、種子で繁殖していきます。 5月末に成熟した種子は地上に落ち、翌春、細い針のような芽を伸ばし、小さな球根に養分を蓄え、その養分で次の年、芽を出し、このようにして自然の状態で7〜8年後に2枚葉をつける親株まで成長し、やっと花を咲かせます。 親株は、およそ1年置きぐらいに花を付け、20〜30年位生きているといわれています。