Aug.5th(Sat)
ここで滑る???

2回目のレッスン前に重大なことに気付く。スケジュール表では土曜日の12時からの Rink_1 はペアの時間帯。 まだ組みたてホヤホヤのガキンチョペアなどと一緒だろうぐらいに思っていたのだが,次にリンクへ降りようと 待ちかまえているのはエレーナ,キョーコちゃん&ジョン,川口さん&アレクサンダー君,他数名(本日アントン 不在)。

ちょ・・・ちょっと,待て!!まさか私にこのメンツと同じリンクで滑れっていうんじゃないでしょうね???
昨日の午後,ダンスの時間に滑らなかったのは練習を見たかったせいもあるが,選手と同じリンクで滑るのが 自分にとってどんなに危険なことかを知っているからだ。
血の気が引く思いでボーゼンとしていると後ろからポンと肩を叩かれ,「先に滑ってて,さっき怒られちゃったから 受付でちゃんとレジストリーを済ませて来るから」とジューリンさま。
Sancerre,顔が引きつったままで「・・・ねぇ、サーシャ,次のレッスン,ここでやるの?間違いない?」「うん, でも大丈夫だから」とスタスタと行ってしまう。

どうやら本気らしい。もうウォームアップが始まっているので,おそるおそるリンクサイドへ行くが,とんでもな い勢いのキョーコちゃんとジョンのバッククロス。
まだ信じがたいので,タマラに「あのぉ,私,12時からここでサーシャのレッスンって言われてるんですが,滑っ てもいいのかしら」とたずねると「ようこそIce Houseへ!!いい所でしょ?サーシャからきいてるわ,さあ,どんどん 滑ってちょうだい。でも,ここのペアスケーター達はとても速いから気をつけてね」と,人なつっこい笑顔でギューっと 抱きつかれる。
こんな機会も2度とあるまいと開き直り,覚悟を決めてリンクに降りる。日本でもダンスなら選手と同じ時間帯に 滑ることもあるので,それなりに極力邪魔をしない滑り方はできるが,ペアだとスローでいきなりすぐ間近にとん できたりするのでびっくりする。同じ氷の上で見るリフトは想像を絶する高さだ。あらためてペアのダイナミックさを肌で知る。

こんな状態なのでスミの方でやるのかと思ったら,全面を使う。ビュンビュン滑る選手達を横目に昨日のおさらい から。全般的にスピードを要求される。
「昨日,言ったことは忘れていないね,できてるかどうかは別だけど」
もう,あんな股裂きの刑はゴメンだ。

ジューリンさまはエレーナをとても可愛がっているみたい。人にああやれこうやれと言って滑っていると,エレ ーナとおしゃべり。しかし,見ていないのかと気を抜いた瞬間に「真面目に滑れ」とどやされるので,いったい いくつ目がついてるんだと思ってしまう。

さて,本日のあらたなレッスン。
Lesson その1:フォアスィングロール
常に進行方向に体が向くように,フリーレッグは前後とも開いて爪先まで伸ばす(こればっかり),チェンジエッジ をもっとクリアに。これは比較的早くOK。

Lesson その2:フォア左右交互のアウトスリー
嫌いな練習のひとつ。確かシングルの2級のテストにあったと思う。片方ずつやっても左が苦手なのだからバックでレフト インがキープできないのは昨日と同じ。でも,これは続けることに意味があるので,とにかくやる。
「そんなにガリガリと氷を掻く音がしちゃダメ。ほら、僕のは静かだろ?」と言い,やってみせてくれるが, 「音なく滑る」というのはウソワ&ジューリンの賞賛言葉の定番。チャンピオンと比べら れても・・・
足を180度に開く練習を陸でも氷の上でもよいので毎日するようにと言われる。
あと,何をやる時にも腿の前部ではなく,内側の筋肉を使うように意識すること。内側を引っ張るような感じ,そうすれば 足は自然と綺麗に伸びると言う。

Lesson その3:バッククロスロール
半周でストップ。「No, too bad...」,昨日からやってる中で最低,これを今どうこうする時間はないのでもういいと瞬間で 終ってしまう。どこが悪いというアドバイスすらない。確かにバックのクロスロールは課題の中で使うのはまだまだ先な のであまりやらないが,そんなに手の施しようがないほどひどいかしら・・・

と落ち込んでいると,「ちょっとあれを見よう,面白いから」と後ろを振り向くとタマラ・モスコビーナのショータイム。 シングルだけどコンビネーションジャンプ,アクセル,キャメル,シット,スパイラルやサーキュラステップなんかも入っ て流れはとてもスムーズ。
「確か彼女は55〜6なんだ,あの年でもあれだけ滑れるのは素晴らしいことだね」とジューリンさま。
他の選手達も自分の練習は一時中断でみんなタマラのためにリンクをあける。彼女がこんなことをするのは珍しいそうだ。 終ったらみんなで盛大に拍手。ほんの1分ぐらいだったけど,すごく楽しそうに滑るタマラを見て元気復活。

Lesson その4:バッククロス
リンクの幅いっぱいを使って大きく滑るようにと言われる。後ろにそりすぎるのでもっとお腹に力を入れて少し前かが みになるぐらいで,腕は進行方向を上げること,インもアウトももっとエッジのせる,などなど言われる通りにしてい くとこわいぐらいにエッジにのっていき,ある瞬間で世界が変わったと思ったら「そうそう,それでいい」と今度はハ ンドインハンドで一緒に滑ることに。
キャ〜,ISUのビデオみた〜い!!と他人が思わなくても自分ではそのつもり。でも,現実は甘くない。一緒に滑る といくら手加減してくれてるとはいえ彼のエッジについていけるはずもなく,左右3周ほどで足が棒になってネをあげ てしまう。あ〜あ,せっかくのチャンスなのに。でも,これ以上やったら間違いなく転倒する。ペアの練習真っ盛りの この中でそれはあまりにもリスキー。

今日もラストはストロークで終了。終わっちゃった。とても厳しかったけど,でも楽しかった。今日はこのセションが 終った後,10分ぐらいWebに載せるインタビューの時間をもらうことになっている。セションはあと5分ほど時間がある のでジューリンさまはもうあがると言うが,私は時間いっぱい滑ることにする。

アントンがいないので,エレーナが曲に合わせて1人でエキジビらしきプログラムの練習。生の Smooth が見たかったん だけど,また違うナンバーだ。可憐な彼女のスケーティングは1人でも十分に魅力的。

(つづく)

TOP
Aug.4th(Fri) Ice House到着 夢の初体験♪♪ Pair & Dance 見放題
Aug.5th(Sat) Tatiana Navka ここで滑る??? See you!!



Back to Index

YU-KAN SKATE CLUB Home

All Right Reserved, Copyright YU-KAN SKATE CLUB

Create:2000.09.07