Aug.5th(Sat)
Tatiana Navka

朝8時からのOPENのセションで自主トレ。土曜日なので昨日に比べて社会人スケーターが多い。 朝一なのでリンクにはコーチを除くと10名ちょっと。
タチアナが初めて靴をはくといった感じのヨチヨチ歩きの小さな女の子の手を引きながら教えている。試合で みかける彼女はアイスドールそのものの冷たい感じだが,今は保育園の先生みたいにほのぼのとした優しい お姉さん。

1時間半滑った後,12時からのレッスンまでは休憩。
ひとやすみしているとタチアナが隣に座る。彼女も10時すぎの自分のトレーニングまではヒマらしい。マニュキア などを出して爪の手入れを始める。とても顔が小さく,今にも目がこぼれおちそう。綺麗なだけではなく,素顔の 彼女はとても魅力的で愛らしい。とても子持ちには見えない。
せっかくなので,疑問に思っていた今回の復帰についてきいてみる。

Sancerre:昨シーズン引退したってきいてたんだけど,また競技スケートに戻ることにしたのはどうして?

Tatiana:どうしてかって?あのね,赤ちゃんを産んだ後でローマン,以前のパートナーなんだけど,彼から連絡 があって,もう1度一緒に滑らないかって言われたの。子育てもあるし,サーシャの仕事を手伝っていたから しばらく考えたんだけど,私はスケートが大好きだし,スケートは私の今までの人生の全て。やめたつもり だったけど,もう1度自分で滑りたいって思ったの。だから,この誘いは大きなチャンス。それで選手に戻る ことにしたのよ。

Sancerre:そう,もう1度あなたが滑るのを見ることができるのは嬉しいわ。昨日,ローマンとのフリーの練習を 見てたけど,ちょっと変わった面白そうなプログラムだし,あなたにぴったりの感じ。

Tatiana:ありがとう。サーシャと一緒に作ってるのよ。ねぇ,ところであなたはサーシャのレッスンのためだけに アメリカへ来たの?今日は彼のレッスンはあるの?何時から?いつまでアメリカにいるの?昨日は何のレッスンを したの?

などと逆に質問攻めにあったので適当に答えて写真を撮らせてもらう。
「お化粧してないし,朝は寝ぼけてていい顔じゃないんだけど」
と言うのをそんなことはない,あなたはどんな時でもとってもキレイと褒め上げて写ルンです (Sancerreはカメラは苦手でこれしか使えない)でパシャパシャ。
彼女の声は少し高めで透明感があり,体と同じく細くて華奢なかわいい声。
子供達や若い選手達(本人だって十分若いけど)にはとても慕われているようだ。


Photo by Sancerre


しばらくするとピーター達がやってきて準備を始める。またしてもローマンはその場で着替え出す。本日の ブリ−フはグレー。上に赤いシャツを着て,下はそのままでストレッチをやったりする。おおらかと言えば 聞こえは良いが,誰か彼に何とか言ってやって欲しい。

また今日もジューリンさまは遅刻。ランニングにサングラスの怪しげなオヤジが猛ダッシュで入口を駆け抜けて くる。本日のオヤジスタイルは下はサンダルに靴下,今日は短パンではなくて白のボトム。足元が・・・ でも,そんな格好でも愛しのジューリンさまには違いない。神技のような速さで靴を履いてリンクへ。

今日はコンパルの練習。2組とも今シーズンの課題,ルンバを滑り始める。試合前の練習以外でこんなにハイレベルの コンパルの練習を見るのは初めてなので肩に力が入る。ナオミ&ピーター,タチアナ&ローマンが順に1パターンずつ滑る。 ギリギリのスピードで滑るので,ちょっとどちらかのエッジやバランスが乱れると壁をぶち破りそうな勢いで崩壊する。
この課題のみどころは見映えのするワイドステップのダブルチョクトーとそれに続くインスリー。

ジューリンさまと選手達のダブルチョクトーは明らかに違う。彼らのは勢いで滑ってきて,右へ左へと力でねじ伏せる ようなエッジづかいだが,ジューリンさまのは同じようにスピードがあってパターンが大きくてもとっても滑らか。 足首から下の動きが全然違う。とにかくフレキシブルでどんなふうにでも動く。彼がリードすると女性も同じように滑る。 各々の相手と滑っている時に比べて動きに無理がない。

ジューリンさまはコーチだから当然男女パートを両方ともみる。勿論,ナオミやタチアナとは組んで教えるし,自分が 女性パートを滑ってピーターやローマンとだって組んで滑る。
男性のダンサーとしては背が高い方ではない(といっても 175〜6 はある)ので,大きめの男性陣2人と組むとバランス がいい。
女性パートを滑る時は「なりきり」タイプなのでシナが入ってたりする。日本の某Y.H先生にも負けない乙女ぶり。
本人はレッスンだからいたって真面目だが,見ている方はお腹が痛くなるほど笑える。
ジューリンさまのルンバを見れただけでもラッキーなのに,こんなレアものまで見れるとは!!

今日も相変わらずよく動く。滑っていない時はリンクサイドでビデオを撮ったりしている。仕事熱心。
と思ったら,受付のお姉さんに呼ばれる。どうやら急いでいたのでちゃんと事務処理をしていなかったらしい。 手続きしないとこれ以上滑っちゃダメだと言われ,選手には練習を続けるようにと言って,しぶしぶあがってくる。 顔パスっていうのはないのね。

最後の方は少しだけフリーの練習。なぜかタチアナ&ローマン組は足替えのキャメルスピンをやっている。やはりペアの 選手のようなわけにはいかないのか,ダンスエッジだからなのか,逆足はやりにくそうだ。プログラムに入れるためにや っているのか,単なる遊びなのかは不明。

途中でシングルの女子選手が乱入。まっ黄色のトレーナー上下にショッキングピンクの大きな扇子を持っている。ダブ ルアクセルは文句なしだが,トリプルになると確率50%。しかし,スケーティング他のレベルの高さはハンパじゃない。 それに,なんといっても華やか。扇子を広げたり閉じたり投げたりしながら,縦横無尽に滑る。タチアナやジュー リンさまとは仲が良い。
30分ほど滑ったら上がってきたので「誰だろう,知ってる選手かな」と顔を見たらバイウル。さっさと靴を脱いで館外 へ出ていってしまった。なんだかいろんな人を見れるのでとても得した気分。

(つづく)

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Aug.5th(Sat) Tatiana Navka ここで滑る??? See you!!



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Create:2000.09.07