Hada_Test_2004_Ver_03

Shade 6 Professional 分散レイトレーシング使用。

さて、先の分散レイトレ画像に髪をつけてレンダしてみたのがこの画像である。どんどんリアリティが下がるのがわかると思う。リアルさが無い髪を入れた上、こめかみあたりの比較的リアリティがあった見せ場が隠れてしまっている。(あえてこういう髪にした)。マイナス要素が増えた上にさらにプラス要素の部分を削除した状態ということになる。さらに髪を加えたことで顔が暗くなり肌の階調感も落ちるのだが、これについては顔の光沢感を少し増し、レフ板を一枚追加することで若干なりとも補ってある。もともと髪というのは意外と反射率が低く特に日本人等の黒髪はそうらしいのでこうした髪を設定する場合は起こりやすい問題なのかもしれない。特に今回のように前髪が額にかかり、さらに目じり近くまで横の髪がかかるような髪型ではなおさらであろう。額部分や左眼上瞼に見られたバックライトによる輪郭強調効果も髪を入れたことでずいぶんと弱いものになってしまった。WEB上で見られる、これはリアルだと思える画像を観察すると、こうしたマイナス要因を避けているケース?や、逆にマイナス要因があるにもかかわらずクオリティを維持しているものがあって面白い。技術や表現力の差というのは同じ土俵に立ってのものでないと見る側は客観視しにくいので注意が必要だと感じる。もちろんそれを参考にして作る立場にとってはなおさら感じる部分である。

今回ざっとやってみて、テクスチャ次第でかなり底上げできることは理解できた。当然肌だけで無く他のパーツでも同じであろう。上の画像の通り実際「人」としてまとめていくとなると、なかなかリアルにはならないのが現実であるが実際素晴らしい画像を作られる方がいるのも現実であるので、もっと勉強せいってことですなぁ…(^^ゞ。

下にわかりやすいように三枚並べてみた。左からパストレーサー、分散レイトレ、分散レイトレ髪あり

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