渡る世間は鬼ばかり
【2001年4月〜6月】
2001年2月13日掲載
最終更新日 2001年9月2日

【2001年4月〜6月】
『4月12日』

「英作のマザコンぶりには驚いた」

 長子の狙い通り常子と神林はすぐに意気投合した。このままいけば大阪に行かずに済むんだけど、どうなんだろう。由紀夫婦が納得してくれるかどうかは微妙な気がする。さらに英作が駄々をこねて神林に対して嫉妬心を燃やしているのも気になる。しかし、いい大人なんだからいい加減親離れしなければならないだろう。せっかく親である常子は神林の助言で子離れしようとしてるんだから、英作も親の幸せというのを考えてあげないといけないんじゃないかな。

「子離れの時期が来た」

 逆に邦子の方は子離れしなければならない時を迎えたようだ。いつまでも子供だと思っていた隆は水道屋をやりたいという自分の意志を主張するまでに成長した。これで子供の方は大丈夫だろうけど、心配なのは母親である邦子だ。隆が高校に行くと思いこんでいるからあんなに喜んでいるけど、実は裏切られていたなんてことを知ったら大変だ。どんな大暴れをするか分かったものではない。

「気立てのいい子が幸楽に入ってきた」

 幸楽にはやはり『桐野サチ(以下サチ)』がバイトとして働くようだ。なんでもはっきり物を言うしっかりものの女の子を上手に演じているので役者としても好感が持てる。以前登場したときはちょい役だったけど、今度は半レギュラーとしてちょくちょく登場しそうなので個人的には非常に嬉しい。これからサチがどんな形で活躍するのか楽しみだ。

『4月19日』

「隆がうらやましい」

 先週の予想通り邦子が幸楽に怒鳴り込んで来たんだけど、ふと、思うことがある。確かに邦子の親馬鹿ぶりはとんでもない。しかし、自分の考えこそが全てと言わんばかりの態度を取り続けたからこそ隆も頑張って逆らおうとしたのではないか。もちろん周りに理解を示してくれる親戚がいたことも大きい。もし、誰も隆をかばう人がいなかったら今頃大変なことになっていたかもしれない。そう思うと、ちょっと隆がうらやましくなってきた。

「英作の気持ちも分からなくはない」

 本間病院の問題は解決したと思ったら今度は英作がふてくされてしまった。ただ、この問題の根は深そうだ。最初は母親常子と神林がつきあうことになって英作が嫉妬しているだけだと思っていた。
 ところが、今週の言い分を聞く限り、それだけではないことが分かった。婿養子として岡倉家にいれば言いたいことも言えず肩身の狭い思いをしていたかもしれない。英作は人がいいから不満を表に出さなかっただけで、本当は偉そうなこととか身勝手なこととかをやりたかったんだろう。そうした目に見えないストレスの蓄積と今回のことが重なったのであれば大阪に帰りたいと思うようになってもなんら不思議ではない。何が何でも大阪に戻るぞと思っていた矢先、由紀夫婦と常子は仲直りしてしまった。

「長子夫婦の危機」

 神林を仲介人にして本間病院の問題を解決させる長子の作戦はものの見事に成功した。これで大阪で常子と一緒に暮らすことは無くなった。だけど、英作との夫婦仲は完全に冷え切ってしまった。英作としてはせっかく本間病院に戻れると思っていたのに長子が余計なことをしたという気持ちがあるのだろう。長子も英作の気持ちが分かっているだけに、今後2人はどうなってしまうんだろうか。なんだか急に心配になってきた。

『5月3日』

 先週の放送を見逃しているうちに事態はさらに悪化していた。

「離婚の予感」

 気がつくと長子と英作の間には深くて大きな溝が出来ていた。ただ、英作の態度が煮え切らないから何故出ていくことにしたのかが分からないのが気になる。もともとは母親が神林とつき合うことが気に入らなかったことが原因だったはずだ。そう思っていたら出ていく先は神林のところというのだから腑に落ちない。
 それにしても長子が可哀想だ。確かに彼女のお膳立てで、常子と神林は再びつき合うことなった。これが英作にとっては許せないことだったんだろう。その気持ちを長子をぶつけていたのであればまだ解決の糸口はある。しかし、現状では英作が何を考えてるのかが分からない以上、どうすることも出来ない。ただ、今言えることはこのままいくとはっきりした理由もないのに離婚してしまうという最悪な事態を迎えてしまいそうな気がする。

『5月10日』

「ますます波乱含みな展開に」

 今週も相変わらずで、長子夫婦のところは夫である英作がしっかりしない限りは何も解決しない。それに比べたら五月の長女『小島愛(以下愛)』が彼氏とつき合うことに夫勇が反対する騒動なんてたいしたことがないように思えてくる。
 そりゃ、筋は通ってないし、親のエゴ丸出しで端から見ればみっともないことこの上ない。けれど、裏を返せばそれだけ愛情を注いでいたことになる。だから、気持ちは分からないでもない。とはいえ、愛の彼氏にケチをつけているのは父親だけで、他のみんなは彼女の見方になっているので大丈夫だと思う。
 さて、葉子と久光の結婚は順風満帆かと思いきや、放送終了直前に突如2人のガキが現れた。次回の予告で長子が「あまりにタイミングが良すぎる」と言っていたけど、本当にそう思う。2人の結婚をさせまいと何者かが陰謀を企てたことは間違いない。これをもしタキが仕組んだのであれば、彼女もなかなか食えない人物だったということになる。はたしてタキがそこまで酷いことをする女なのかどうか、次週以降は葉子の周辺も目が離せなくなってきた。

『5月17日』

「残念ながら葉子の結婚は取り止めに」

 2人の子供を向かわせたのはやはりタキだった。どうしても結婚させたくないという彼女の執念がそうさせたのだろう。このことで久光は分かれた女房の子供に未練があることが露呈してしまう。葉子にしてみたら自分よりも子供の方が大事ということにショックを受け、婚約破棄を決意した。きっとタキは遅かれ早かれこうなることが容易に予想出来たからあれだけ強固に反対したのだろう。今回のことは非常に残念ではあるけど、これで良かったのかもしれないとも思っている。

「加津の新しい担任はどこかいけ好かない」

 突如、幸楽に加津の担任が訪れ加津が居眠りして困っていると言う。それを聞いていて腹を立てた加津はつい感情的に先生をなじってしまう。そのやり取りだけを見ていると加津に非があるように思えてしまう。事情が分からない五月には単に加津がわがままを言っているようにしか見えなかったはずだ。だから五月は加津をひっぱたいたんだと思う。
 確かに、加津の言い分は正しい。だけど、やり方がまずかった。いくら新しい担任の授業がつまらないからといって居眠りはいただけない。もし、本当につまらないのなら先生本人に直接抗議すれば済むことだ。まあ、子供らしい抗議の仕方と言われればそれまでなんだけどね。
 それにしてもあの先生は好きになれない。ちょっと自分の思い通りにならないとヒステリーを起こしてしまうところを見ると、加津の言うとおり駄目教師と言わざるをえない。

『5月24日』

「確実に浸透しつつあるネット」

 近い将来パソコンやインターネットを利用する社会になるのは間違いない。冒頭でタキがノートパソコンを見るのはちょっとわざとらしい感じがしたけど、ご飯屋がホームページで宣伝するのは自然な感じがした。このように外食産業もインターネットを利用しないと生き残れない世の中に変わりつつある。

「次週以降はいろんな意味で盛り上がりそうだ」

 常子と小島キミ(以下キミ)が互いの嫁を肴に言いたい放題悪口を言うのは面白かったし、聖子と田島周平によるバトルロワイヤルも見応えがあった。しかし、本当のお楽しみは来週以降なのかもしれない。愛の彼氏城代が父子で彼女の母親五月の誕生日を祝いたいという申し出を聞いて父親勇の怒りは最高潮に、そして行方不明だった英作が帰ってくる。予告を見るとどうやら彼の本心というのがようやく聞けそうだ。などなどまたしても派手な騒動が起きそうな予感がするので非常に楽しみだ。


『5月31日』

「ようやく英作の本音が聞けた」

 そうか、英作は自分の夢を諦めてなかったんだ。自分を見つめ直す意味でも今出来ることを精一杯やるというのは重要なことだと思う。これで当分の間、長子夫婦は離ればなれになる。けれど、互いが理解しあっているので離婚という最悪の結果はどうやら免れたようなので内心ほっとしている。

「五月の着物姿にジーンとなった」

 着物姿の五月を見て口々に「まるで亡くなった女将さんみたいだ」といってたけど、自分は今シリーズが初めてなので岡倉の母親は全然知らない。それなのに目に熱いものがこみ上げてきたのは何故だろう。たぶん、言葉にしなくても分かる家族の絆というのが見えたからなのかもしれない。

「葉子が心配だ」

 どうやら派手な騒動というのは来週になりそうなんだけど、それより何より心配なのは葉子だ。予告では自殺したのではないかといってるし、本当に大丈夫なのか不安になってきた。


『6月7日』

「当分は続きそうな愛の彼氏問題について」

 このドラマに登場する人達はみんな頑固なんだけど、裏を返せば信念を持っているしっかりした性格ともいえる。確かに勇は未だに娘のつき合いに反対している。けれど、こういう姿勢を取り続けているからこそ、なんとかして認めてもらおうとあれこれ工夫しようとするんじゃないかな。
 もちろん、そのためには協力してくれる人がいなければなんにもならないんだけど、愛の場合、五月や眞、加津など味方がたくさんいる。だからこのまま頑張り続けていればいつの日か親父も理解してくれる時がくるかもしれない。

「やはりそういうことになってしまった」

 葉子が行方をくらませたことを心配して『山口政子(以下山口)』が岡倉にやってきた。そこでいろいろ話しているうちに、タキがいるから葉子は岡倉に戻ってこれないんだ、みたいなことになってしまう。そのことに責任を感じたタキは岡倉を出ていってしまう。
 このまま本当にお別れかと思っていたら入れ違いで葉子が戻ってきた。一体、葉子は今まで何をしていたのか、そして、タキは岡倉に戻ってこれるのか。個人的にはやはりタキは岡倉になくてはならない存在だと思っているので、一日も早く帰ってきてほしい。

「それにしても」

 このドラマはせわしない。英作の出張やタキが出ていくのもつかの間、次週以降も新たな火種が次々と巻き起こりそうなので、おちおち悲しんでる暇はないかもしれない。


『6月14日』

「無事でなにより」

 心配だったけど葉子の元気そうな姿を見ていたら安心した。さらに、これを聞きつけて戻ってきたタキがみんなと話し合った結果、再び岡倉で働いてもらえるようになったのも朗報だ。

「はた迷惑だけどなくてはならない存在」

 望のマンションに眞もついていくことでまたしても幸楽は大騒ぎ。諸悪の根元は例によって勇の母親キミと未だ幸楽に居候している聖子だ。この2人にかかればどんな些細なことでも大変なことになってしまう。という非常に迷惑極まりない人達なんだけど、彼女らがいないと退屈してしまうのも事実。なので、これからも屁理屈をこねくりまくって幸楽をかき回していってほしい。

「次週はどうなる」

 来週以降の見所は勇が望のマンションに居座ることで幸楽がまたもめるのではないかということだ。実際はどうなるか分からないが、もしそうなればさらに面白い展開になりそうだ。


『6月21日』

「今時の子供にしてはしっかりしている」

 眞、望、隆の3人はみんなで仲良く生活しているようだ。こうした和気あいあいとした様子を見せられれば岡倉のおじいさん大吉も、さらには五月の夫勇も3人での暮らしを認めざるを得なくなるだろう。
 こうなるとこれまで頑なに反対していたキミはどうなってしまうのだろう。予告ではしばらくお暇をいただくような感じだったけど、おかげでサチが久しぶりに戻ってきそうなので楽しみだ。彼女が加わると雰囲気が明るくなるので、幸楽にとってもいいかもしれない。ただ一人、聖子だけは例外だろうけど。


『6月28日』

「急に幸楽周辺が慌ただしくなってきた」

 これまで母親キミに一度も逆らったことがない勇が急に五月の肩を持つような態度をとった。信じていた息子に裏切られたことにショックを受けたキミはしばらく(1週間ほど)の間、店を空けることにした。ばあさんにしたら自分の思い通りにことが運ばないことがよほど悔しかったんだろう。
 しかし、キミが抜けた穴は大きく望の家に泊まっている眞を呼び戻さなければならない事態になってしまう。こうなると望の家のことが心配になってくる。隆が一緒にいるといっても肉体労働をしているから望の面倒までは手が回らない。しっかり者の眞がいなくなってしまい、これからどうするのだろうか。
 さて、幸楽はというとお店自体も大きく変わろうとしている。これまで人間の手で計算していたことをパソコンにやらせようとしたりして合理化を図ろうとしている。また、幸楽の近くに格安のラーメン屋がオープンするのでは、という噂も出てきたことで経営の見直しに拍車がかかりそうな予感もする。
 今までは年長者であるキミが経営の全てを握っていた。けれどいつまでも元気でいられるはずもないだろうし、遅かれ早かれ世代交代をしなければならない。いいチャンスなんだからこれを機にいろんなことを試してみるべきだろう。

「ちょっと気になること」

 英作が岡倉に一旦戻ってきた。これだけならたいしたこちはないけど、予告で常子の剣幕を見る限り、こちらも一筋縄ではいかないような雲行きになりそうだ。


【現在見ているドラマ】
タイトル放送局 放送年度
渡る世間は鬼ばかりTBS 2000〜01年