『好きになれなかった原因』
プリゆめに登場する娘に愛着が個人的に持てなかったのも要因の一つである。娘の第一印象が悪いわけではないが、さりとて好感が持てる程かわいい、というほどでもなかったのだ。もっとも見た目の容姿が多少悪くても、他に面白い部分があれば評価するのだが、ゲームの中で一番大事なシステムの方も今一つのめり込めることがなかったのだ。『このゲームの不満点』
ゲームをやっていて、なんだか中途半端な印象しか残らないのである。例えばこのゲームではメッセージの量の多さが売りなのであれば、声に出して喋る演出はなくていいからその分、細かな台詞の量を増やして、娘の多様なイメージを膨らませられる人物にして欲しかった。そしてもし、キャラクターに喋らせたいのであれば、台詞は極力効果的なものを選び、その上で全ての会話で喋るようにすれば大分印象は変わったはずである。『BGMについて』
音楽の方はというと、印象に残る曲がなかったのだ。そんなに悪い訳ではないが、かといって抜群に素晴らしい、というほどの曲でもない。どれもそれなりにその場の雰囲気を表現してはいると思う。ただそれ以上に心を揺さ振る気持ちにさせる音楽ではないのである。そうした中、唯一聞いていて心地のいい気分になったのは、ボタンを押した時に鳴り響く効果音である。これだけはよかったが後はいまいち、という感じである。『結論』
結局「プリゆめ」は細かいパラメータに力を無駄に注ぎすぎたせいで、他の部分が大雑把な印象になってしまったのだ。いくら娘を成長させてもそれに見合う報酬が一通りしかないというのが残念である。心理的に育てる楽しさというものがなく、遊んでいる途中で冷めてしまう、それがこのゲームの結論だ。タイトル | 発売元 | 発売年度 |
プリンセスメーカー 夢見る妖精 | ナインライブス | 1997年 |