書淫、
あるいは失われた夢の物語
2001年2月4日掲載
最終更新日 2001年2月24日

『第一印象』

 それにしても誤字が多すぎる。「フロー」を「フロー」なんて初歩的なミスが序盤だけでかなり見かけた。それも修正ファイルを当てたにも関わらず。これは大きなマイナスである。それを除けばまずまずの内容だと思う。

『一通り終えて』

 なんか感覚がもやもやとしたまま終わってしまった。なんかすっきりしない。いろんなことをやろうとしているのは分かる。精神世界を描くシナリオも面白そうではある。しかし、今のままでは説明が不十分な気がする。なんとなく興味を惹かれる展開だけど、それ以上の驚きは残念ながらなかった。
 シナリオにしろ台詞にしろまだまだ工夫しなければならない要素は多い。素人ながらここまで言うのはもっと面白くなる可能性があると思ったからだ。扱った題材は悪くない。個人的にはもっとも好きなジャンルだ。だからこそ、扱う素材は分かりづらいPTSD(心的外傷後ストレス障害)ではなく、解離性同一性障害(多重人格)やトラウマ(主に子供の時に受ける心の傷)にした方が説明しやすいし面白くなったと思う。
 あと、シナリオの分岐はあそこまで複雑にしなくていいと思う。そうすることで面白くなれば話は別だけど、少なくともその点では成功していない。まずはシナリオに磨きをかけてほしかった。

『スキップ機能について』

 唯一誉めるべき点はスキップする速度が快適だったということが挙げられる。とにかくあっという間に次の選択肢まで進んでくれるので、非常にありがたかった。しかし、問題もある。読んでいるのにスキップしなかったり、一部違う文章になっているのに平気で読み飛ばしてしまうことがある。複雑な分岐にしたことがここでも悪影響を及ぼしている。

『結論』

 誤字は多いしシナリオも抜群の完成度ではない。しかし、何となくではあるけど興味を惹かれる部分がある。システムを簡潔にしてシナリオに力を注いでいれば、あるいは化けていたかもしれない。そういう意味では非常にもったいないソフトと言えるかもしれない。


【今回プレイしたゲーム】
タイトル対応機種 発売元発売年度
書淫、
あるいは失われた物語
win98、95
*2000
4th
(Force)
2000年

*windows2000はAbministrator権限でのインストールプレイのみに対応しています(パッケージに記載してあることをそのまま引用)



AIR
2001年1月20日作成
最終更新日 2001年4月2日

第1章
【DREAM編】
『神尾観鈴(以下観鈴)』

 第1章はとにかく地味だ。登場するメインヒロイン(三人)が共にパッとしない。逆にサブキャラの方が目立つという本末転倒な構成になっている。
 シナリオの方はというと前作以上にクドイ状況説明にうんざり。ただでさえ退屈な展開なのに、寒いギャグを連発された日にはたまったものではない。そんな中、ハチャメチャな性格をした観鈴の叔母『春子』がいてくれたおかげでかなり救われたが、それ以外は全くといってもいいほどつまらない内容だった。主人公のとんちんかんな行動も含め、観鈴の話ではいいところがほとんど見受けられなかった。

『霧島佳乃(以下佳乃)』と『遠野美凪(以下美凪)』

 彼女らは観鈴に比べたら多少マシになっているが、興味を惹かれるというほどではない。結局ここまでで分かっているのは、人と人との繋がりは大切なんだよということぐらいだ。それ以上でも以下でもない。
 全体を通して見ると佳乃と美凪はあくまでおまけで真のストーリーには直接関係ないように思われる。それは別に構わないけど、もし続きがあることを知らなかったら途中で投げていたかもしれない。そのくらい余分な部分が多かった。

第2章
【SUMMER編】
翼を持つ少女『神奈』の悲劇

 第2章ではこれまでとは全く違う趣になっている。時代もかなり昔みたいで少なくとも江戸時代より前のようだ。肝心の内容はというと第1章に比べれば遙かに面白い。テキストも無駄が少なくて読みやすい。惜しむらくは最初からそうしてくれていれば良かったのにと思う。
 この章では特殊な能力を持っているが故に幸せになれない少女神奈がヒロインになっている。彼女は過酷な運命の末、大切な仲間をかばい、命を落としてしまう。さらに、そこで受けた呪いによって神奈は悲しい結末になる夢の中に半永久的に閉じこめられてしまう。彼女を救う方法は今のところ無い。微かな希望はあるけど、可能性は極めて低い。そんなやりきれなさが痛いほど伝わる悲しい物語だった。

最終章
【AIR編】
なんだかんだいって感動した

 この章でもストレスを感じることなくスムースに事が進んでくれたのは有り難い。内容的に前半は多少退屈するかもしれないけど、後半(特にラスト)は感動出来るストーリーになっている。
 印象に残ったのは大切な娘である観鈴を必死の思いで守ろうとする春子だ。彼女の必死な姿は見ていて辛くなってきてしまう。結局その努力の甲斐なく観鈴はこの世を去ってしまう。さらに追い打ちを掛けるように哀愁漂う挿入歌が流れてくることで怒濤の感動が押し寄せてきた。

『自分なりの解釈』

 実は『DREAM』と『AIR』は神奈が見る悪夢ではないかと思っている。特に理由はないけど、なんとなくそんな気がした。以下はこの事を前提に自分なりの思いつきをまとめてみた。
 観鈴の死後、夢の世界の人達が前向きに生きていこうとして物語は幕を閉じる。けれど、神奈の問題は何も解決してない。どのくらい時間が経ったか分からないけど、宿命を背負った少女は今でも手の届かない所で苦しんでいる。そこでは絶望に満ちた光景が延々と続けられている。このまま悪夢から抜け出せないと思うと無性に悲しくなってきた。

『BGM、グラフィック』

 最初はBGMにしてもグラフィックにしても雰囲気にそぐわないという理由であまりいい印象を持っていなかった。しかし、『SUMMER』以降、このゲームの意図することを自分なりに理解してからは評価が変わった。
 おそらく、ノスタルジーを匂わす演出をしたかったのだろう。浮き世離れした世界という設定なら夢の中を彷徨うようなCGに落ち着きのある曲が掛かるのは至極当然だ。それを念頭に入れてプレイすると、いつの間にか世界の中にとけ込んでいた。郷愁を誘う風景と切ないメロディーが醸し出す懐かしい雰囲気は何とも言えない心地よさに浸れる。
 さて、懐かしいといえば、昔『moon.』で使われていたテクノ調の曲をアレンジしたものがあった。まるっきりそっくりではないものの、音を徐々に積み重ねていく部分は似ている。そのパートを聴いていると当時の記憶が蘇るようで妙に嬉しかった。

『その他』

 読み返しの機能が追加されたのは有り難い。キーボードならボタン一つ(ページアップ)で戻ってくれるので便利だ。ただし、マウスだとそうもいかない。クリックするにはあまりにポインタが小さすぎる。ないよりはましだけど、ちょっといただけない。

『結論』

 ポイントは第2章である『SUMMER』までいかにして我慢するかにかかっている。根気よくプレイしてそこまでたどり着けば、ご褒美という訳ではないけど感動的なストーリーを堪能できる。しかし、その前に挫折してしまう可能性があることも否定できない。あまりにも『DREAM』がつまらないからだ。それだけならまだしも、無意味に中身が充実しているから始末に負えない。だから、心からお勧めすることは出来ないけど、個人的には次回作が気になる内容だったとは思っている。


【今回プレイしたゲーム】
タイトル対応機種 発売元発売年度
AIRwin95、98、2000 key2000年

【参考資料】
『ゲーム』
タイトル対応機種 発売元発売年度
moon.win95 タクティクス1997年
Kanonwin95、98 key1999年



猪名川でいこう!!
2000年8月28日作成
加筆修正して 2001年4月20日掲載

『第一印象』

 リーフファンのための寄せ集めソフト集。とりあえず内容は盛りだくさんな感じだ。特に曲関係は充実している。CD二枚組みなのだが、いずれも時間一杯まで曲が収録されている(ただし一曲目はプログラムなので音無し)のはなかなかのものだ。それで肝心の内容はというと、決して駄作ではない。けれど、とてつもなく楽しいと思うことはないにしても、なんとなしにプレイしてしまう不思議な感覚にはなれた。どうしてなのかをこれから考えてみたい。

『ナイトライター』

 いわゆる「キーボードゲー」とでもいえばいいだろうか。画面に表示される単語を時間内に打ち込むという内容だ。まあ、目新しいアイデアではないのとストーリーがくだらないのを除けば、手軽にブラインドタッチの練習が出来るソフトとして十分評価できる。ブラインドタッチの初歩的なところを丁寧に教えてくれるので、これから始めようという初心者にはいいかもしれない。

『三大オタク、コミパ最大の決戦』

 双六とクイズが合体したのはいい。だけどね、クイズの中身がかなりマニアックなので、よほどの「リーフ」フリークでしかも、同人誌の世界に詳しくないととてもじゃないがクリアできない。これに関しては評価とかそういうコメントは控えたい。

『葉っぱサスペンス劇場』

 おそらく会社的には一押しの企画だと思う。けど、素直には楽しめなかった。何故か、理由は簡単「無意味な内容の垂れ流し」これに尽きる。全体のボリュームはおまけソフトということで短めなのは仕方がないとしても、ゲームならではの仕掛けがなければつまらない。旅館が舞台というありがちな設定はまあいい。それよりそこで繰り広げられるのはなんでもない日常的なエピソードをダラダラと続けられたのにはまいった。多少Hなシーンはあるが、それ以上にキャラ同士の無駄な会話の多さに正直うんざりした。個人的には期待外れだったな。

『Filsnown for windows』

 ひょっとしたら今回の目玉かもしれない。これだけ一枚のCDで独立しているし、これはもしかしたらとんでもないことになってるのかも。そう思ってプレイしてみたところ、中身は昔あった懐かしい感じのするRPGだった。前に発表されたゲームの移植なんだから古く感じてもなんらおかしくない。よくはわからないが、おそらくこのゲームでリニューアルされたのは音楽だけだと思う。CDDA音源ならではとまではいかないが、いい感じに仕上がっている。中でも戦闘シーンの派手めなリズムは結構イケテルと思う。
 プレイしてて感じたのは妙にレベル上げが楽だった。最初の頃はほんの数回でレベルが上がっていたのには本当に驚いた。敵との戦闘はゲームの大半を占めるのでこのくらいサクサクと進んでくれると非常に助かる。他にいいと思ったところは、メニュー画面で次の目的をある程度確認できることかな。多少融通がきかないこともあるが、有効に使わせてもらった。
 あとは細かな問題点を挙げたい。まず、キャラの移動速度が早すぎるので人と話したり箱を開けたりするとき苦労した。最近のRPGでは移動スピードを調整できるようにしている。例えば普段は歩く程度の早さにして、走らせたいときは何かボタンを押しながら移動させることでダッシュするように設定している。調整の仕方にもよるが、きちんと設定していればかなり便利になる。
 メニュー画面にも多少の不満がある。キャラクターのパラメータの上限の確認がわかりづらい。また、戦闘中、魔法を使う際、マジックポイントをどのくらい消費するかの表示がない。これらは本当のところ些細な問題でしかない。何もかも懇切丁寧に教えてあげることが必ずしもいいとは限らない。それでも細かな気配りがあるとそのゲームに対していい印象を持つことが出来るので、次がある時は改善してほしい。

『Memories of White』

 前々作「ホワイトアルバム」のデジタルブック。これはほとんど読んでないのでパス。

『ふと思ったこと』

 このゲームは前作『コミックパーティー』を主体にしているので必然とコミパのキャラが総出演している。実をいうとこのゲームはプレイしてない。ただゲームのキャラがタイトルになるくらいだからかなり個性的なメンツが揃っているのだろうとは思っていた。ふたを開けてみるとなんてことはなかった。ごく平均的にバランスのとれた人物構成だった。名前はともかく、いつも元気で明るく振る舞い周りの雰囲気を盛り立てる、とにかく自分が一番でなくては納得いかないわがまま娘、ヘマばかりするけど憎めないかわいらしさのある女の子、ほとんど喋らない内気な子、主人公が好きだけど感情を素直に出せずいつも憎まれ口をたたいてしまう幼なじみなど、思いつく限り列挙してみた。
 どこかで見かけたようなキャラの集まりではあるけど、良キャラの総合的なバランスは取れている。個々ではぱっとしなくてもみんなで集まることで独自の雰囲気が出ている。また、同人誌という特殊なテーマのもと、それぞれが性格にあった役割をこなすしていることも関係している。
 彼女らを見渡してみて、何故猪名川がこのゲームでの主役に抜擢されたのかがわかるような気がする。しっかり(ちゃっかりの間違いか?)しているし、明るくハキハキした口調は司会進行役にはもってこいの人材だ。この適材適所の配置によってゲームの進行はスムースに運んでいる。

『結論』

 寄せ集めにしてはそこそこまとまっている。どのゲームもそれなりに作り込まれているので、息抜きにはもってこいだと思う。


【今回プレイしたゲーム】
タイトル対応機種 発売元発売年度
猪名川で行こうwin95、98 Leaf2000年