音楽に関する話題
2001年2月24日掲載
最終更新日 2001年5月26日

【2001年2月23日】
『宇多田ヒカル VS 浜崎あゆみ』

 『宇多田ヒカル(以下ヒッキー)』と『浜崎あゆみ(以下浜あゆ)』のアルバムが同じ日ににリリースされる。普通に考えればベスト版である浜あゆの方が売れるはずだ。ヒッキーより初回出荷が多いことも浜あゆにとって追い風になるだろう。
 それならヒッキーは駄目かというと、そんなことはない。ファーストアルバムがいきなり750万枚を越える超特大のヒットを飛ばす実績を残している。また先週発売したシングルも『木村拓也(以下キムタク)』が出演している話題のドラマの主題歌ということもあって、すでに70万枚を越える売り上げを出していてミリオンは確実視されている。収録曲も例のシングルも含めミリオンヒットしたものがいくつも納められているので、浜あゆに十分対抗できると思う。
 その浜あゆに不安があるとすれば、これまで出してきたオリジナルアルバムはいずれもベスト版といっても差し支えないほどクォリティーの高い作品ばかりだということだ。だから今回のベスト版をわざわざ購入する人がどれだけいるのか、という不安はある。それでもイニシャルが350万枚なので、かなりの売り上げが期待できそうではある。
 ただ、一つ気にくわないのは、ヒッキーのアルバムと同じ日に出すことに作為的なものを感じることだ。間違ってなければヒッキーの方が先に発売日の告知をしているはずである。それからしばらくして浜あゆのベスト版の発売日を発表している。この流れを見ると、浜あゆの発売元はわざとヒッキーと同じ日にぶつけようという意図が見えて仕方がない。ヒッキーを潰したいのか、それとも相乗効果で売り上げを倍増したいのか、真意は分からない。けれどあまりフェアーなやり方ではないと思う。
 さて、最終的にはどちらの方が売れるのだろう。これまで精力的に活動してきた浜あゆか、それとも時間を掛けて作り込んだヒッキーか。個人的にはオリジナルアルバムであるヒッキーに頑張ってもらいたい。


【参考資料】
『雑誌』
雑誌名 〜月〜日号出版社 発売年月日
オリコン ウィーク
ザ・一番 3月5日号
オリコン 2001年2月22日


【2001年3月30日】
『宇多田ヒカル VS 浜崎あゆみ その2』

 いよいよ2大アルバムが発売された。自分は当然ヒッキーを応援しているので『Distance』のみを購入させてもらった。
 さて、スタートダッシュを見る限り、ヒッキーの方に分がありそうだ。そうかそうか…、まてよ、たしか初回出荷は浜あゆが「350万」でヒッキーは「310万」だった。このままいくと…とても面白いことになりそうだ。


【2001年4月2日】
『とくばん』(3月29日放送/TBS)

 『ポルノグラフィティー』や『野猿』も面白かったけど、最高に可笑しかったのは『エブリリトルシング(以下ELT)』の『伊藤一郎(以下いっくん)』だった。それにしてもいっくんがあんなに笑えるキャラだとは思いもしなかった。謝るときに語尾を上げてみたり、曲紹介で「カモン!」と天然ぼけをかましたりなど、彼が変なことをする度に笑い転げていた。


【2001年4月6日】
『宇多田ヒカル VS 浜崎あゆみ その3』

 具体的な数字はランキングの方に任せるとして、ここでは何故浜あゆ『A BEST』は2位に甘んじなければならなかったのかについて語ろうと思う。
 彼女にはもっといい曲があるはずなのにディスク1枚で発売するのがそもそもの間違いだと思う。本気でヒッキーに勝ちたいんであればこれまでに発売されたシングル(今年も含め)を全部入れるべきだった。収録時間に余裕があればアルバムのみの曲やカップリングで人気のある曲などを入れてもいいし、アレンジバージョン、ノンストップミックスを足してもいい。結果3枚組になったとしても、その方が話題性としてのインパクトは大きくなるので構わない。ラルクの時もそう感じたけど、名曲をたくさん抱えているのにそれが生かされてない。やり方によってはもっと売り上げの上がる方法もあったろうに、非常にもったいない。
 ただヒッキーを応援する立場から言えばこういうミスをしてくれて助かったと思っている。もし、完璧な販売戦略を練られていたらと考えると、ぞっとする。


【2001年5月26日】
ついに決着か?
『宇多田ヒカル VS 浜崎あゆみ その4』

 双方の売上もほぼ落ち着き、これ以上の変化はなさそうなので、そろそろ両者の勝敗について語ってみようと思う。
 結論から言えば、今回のアルバム対決は「引き分け」ではないかと考えている。どうしてなのか、それぞれの立場から理由を述べようと思う。
 まず、ヒッキー側の勝利条件は前作並の売上を伸ばし、尚かつライバルである浜あゆ以上の数字を出すことであった。結果はというと、浜あゆの出すベスト盤を上回ることは出来たものの、前作に比べると大幅に下回ってしまった。
 一方、浜あゆ側の勝利条件はヒッキーの人気を急落させ、あわよくば歴代最高の売上を達成することであった。では実際はどうだったか、ヒッキーのアルバム売上を落ち込ます点についてはある程度成功したものの、ベスト盤なのにオリジナル盤に敗れるという汚点もついてしまった。
 両者を見比べると、ある点では成功し、別の部分では失敗していて互いに決定打がなかった。だから今回の対決は「引き分け」とするのが妥当ではないかと思っている。