評価は3段階。
良い←A・B・C→悪い
カッコ内は(シナリオ、システム、絵)の順です。
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信長の野望 嵐世紀 (コーエー)
戦国時代を舞台にした歴史SLG、前作とは全く別物のシステムを組み込み新機軸が多く盛り
込まれているが、はっきり言おう「改悪」であったと。 大名が、後継ぎ無くして死んだ場合に
「架空の人物が後を継ぐ」という所が、気分的にしおしおのパー。謀略が任意に行えない点
(謀略担当奉行にランダムで生起?)ゲーム開始後、コンピュータの弱小大名がことごとく
淘汰されてしまうという点。(いる意味ないじゃん!)前作に比べ、内政などのウエイトが
明らかに低くなっており「論功行賞」対策以外の意味を持たない気がする。等々・・・
戦闘が「ストラテジーゲーム」の影響か、リアルタイムなのは良いのですが、混戦状態での
命令が出しにくい!現状把握もわかりにくい。こと、戦闘に関しては「最悪」と評価します。
評価(B、C、C)
シークエンス・パラディウム(光画堂スタジオ)
ファンタジー世界を舞台にしたロボット物のターン&ヘックス制戦術SLG。以下はストーリーの
概要です。 架空の異世界「バニシオン」では「大地に災いをもたらす者は神罰を受けて淘汰
される」という掟があった。 それを「神聖鉄槌戦争」と言い、過去に神竜、巨人、恐竜、エルフが
自然の摂理を乱すものとして裁きを受け、敗北し淘汰された。 そして現在の支配者「奢る傲慢な」
人類にも神の鉄槌は下された。人類と神との戦いは1000年周期で繰り返される。そして「第3次
神聖鉄槌戦争」ディクトリア帝国は神槌の猛攻によって劣勢に立たされていた。
主人公レヴィンらは辺境の楽園「ファンラント」に住んでいたが帝国の要請によって自ら騎士団を
率いて参戦する。 ゲームシステムはややこしく、やや取っ付きにくい(特に武装選択等に顕著)
コンシューマなどの簡単なシステムに慣れている方には難しいかもしれませんが、私はこういうのが
好きです。
評価(B、A、B)
シークエンス・パラディウム2(光画堂スタジオ)
ディクトリアでの神槌戦争は人類と神槌の和睦と言う前代未聞の結果で終結した。 そして200年
後のクロワゼット大陸、そこでは神槌らしき軍勢が不穏な動き始めていた。通常、神槌は1000年
周期で起こるが今回の神槌は今までの物とは漠然とであるが違和感が存在した。
主人公アインらはその調査の為に旅立つ事となる。。キャラクターの描写に重点が置かれ、
パラスイートと呼ばれる亜妖精の魅力がより大きく描かれています。 そうは言っても感動の嵐と言う程
では無く、キャラの個性がようやく見えてきたかな?という程度ですが・・・ ちなみにパラスイートとは
ファイブスター物語における「ファティマ」と同じ様な物です。 私のお気に入りは「ランディ」という
パラスイートですね。 ゲームシステムはやや簡素化されていますが、私としては不満がありますかねぇ。
評価(B、B、A)
戦国TURB (NECホームエレクトロニクス)
PCメインの私ですが、これはドリームキャスト用ソフトです。ジャンルはアクションRPG、タイトルは「せんごく たあぶ」と読んでください。 ではストーリーの紹介〜
主人公「じの」ちゃんは放浪の途中「ねこぱけっと星」に立ち寄りましたが、この星は謎の男ドッパに襲われてる真っ最中でした。じのちゃんはこの星を助けるために戦い、ドッパを追い詰めますが、じのちゃんの撃ったビームが狙いのドッパから外れ、ねこぱけっと星のコアを破壊してしまいます。 結果「ねこぱけっと星」は木っ端微塵になり、ドッパは逃げ、じのちゃんも偶然近くにあった宇宙船で脱出、爆発の衝撃で「らいよん星」に不時着します。 ここでは「ねこ国」と「ひつじ国」が戦争中でした。じのちゃんはねこ国の指揮官となって「ひつじ国」を攻める事になります。ここからがゲームね。
このゲームのシュールさは、ある意味最強です。 ゲームをデザインした「黒柳陽子」という方は「たまごっち」の基本デザインをした方なのですが・・・感性がキてます。 体力回復する為にフィールドを時々飛んでいる「妖精」を捕まえて食べるのですが、捕まえる時「キャァ」という悲鳴がSEで流れます。 部下の兵隊を増やすのに「変身銃」を使って、これまたフィールドを歩いている「うさぎ」や「くま」を撃って「ねこ兵」を作ると、かなりの確率で失敗、彼らは「出来そこない」という「芋虫」のようなキャラに変身してしまいます。 それを差し引いて見ても、ゲームとしては手軽だし、良い出来だとは思います。
また、BGMがお気に入りでもありまして、音楽担当の大久保治信氏は元MEN’S5らしい・・・ちなみに「MEN’S5」に関しては私、全く存じあげません。
評価(B,B,B)
指極星 (工画堂スタジオ)
老齢と病臥によって求心力の衰えた皇帝を頂くミルヒシュトラーセ帝国。その一角サトリット郡では頻発する諸々の事態に対処する為、領主エトワールフィクス星宿爵は自警団を組織した。 彼らは様々な事件を解決し、領民の信望を得ていたが活動によって不利益を被る者達も存在した。
ある日、エトワールフィクス星宿爵シリウスの姉であるアルシオネの娘テールが誘拐される。 事件の主犯はカシェ教団、かねてよりサトリットで勢力を拡大しつつある新興の徒であり、背後には帝国での権力者、その何者かの存在がちらついていた。
「あの子を助けてやろう」
自警団はテールを救い出す為に教団との対決を決意する。
ターン方式の戦術SLGですが、SLGその物の難易度はヌルいと思います。 まず兵科、アイテム等の種類が少々少ない感じがします。 また、普通にやっていれば仲間が死ぬ事はまず無いでしょう。 シナリオは工画堂のSLGではいつもの事ですが、キャラの見せ方や掘り下げ方が弱いですね。 サブシナリオがあるにはあるのですが・・・そこに関わってくるのはメインキャラの10人のみ・・・仲間になるキャラは20人を越えると言うのに彼らは戦闘要員としての扱いしか受けておらず勿体無い。 その10人にしても会話やイベントというには会話に他愛が無すぎですし、色恋沙汰にほとんど触れない所も感情移入と言う点から見て失点だろう。 何の為に美麗なキャデザをし、声優を付けているのか・・・これも勿体無い限りだ。
評価(C,B,B)
レジオナルパワーIII/IIISP (コスモスコンピュータ・ボーステック)
アンドロメダ銀河を舞台にしたリアルタイムSLG、シナリオモードではトラン連邦の指導者となって銀河の覇権を目指します。 自由度が高く宇宙戦艦など、部品の組み合わせである程度は自由に設計出来るのですが、コレは面白いシステムと思う。 そして、ゲームの流れは基本パターンを憶えれば単純で、最初から最後まで一貫して「惑星を探査>占領>開発」の繰り返しです。 自勢力が弱い序盤は緊張感がありますが・・・中盤以降は流石にダレるかもしれません。 ま、どんなゲームにでも言える事ですケド。
PC−98シリーズからの完全移植で、絵、音楽は昔のまま。 それが良いのか悪いのか?と言うと・・・私は98時代にユーザだったのでとても懐かしいのですが、最近の美麗なCGに慣れた目にはちょっとショボいかと思います。・・・それは良いとしてもこのゲーム、進行速度にリミッタが掛けられて無いらしく、鬼の様な速度でゲームが進みます。 何とかして欲しい・・・
評価(C、A、C)
ベストプレープロ野球00(パリティビット・ASCII)
監督の視点から見たプロ野球ゲーム。 選手のデータはすべて数値あるいは指数化され、ユーザーがする事は監督としての采配、代打・投手の交代、や試合局面に合わせた諸々の指示のみ、地味です。 しかし、このゲームの楽しみはそこではありません。 実際にハマるのは選手の能力値、名前を自由自在に変更できる点にあると言っても過言ではないでしょう。 それを利用し、選手データを作成するフリーソフトを使用しての架空リーグ製作、試合を自動消化させて出来あがる順位表や投打成績を眺めるのが一番楽しいですね。 そして今日もコンピュータの中で(スクリーンセーバー代わりに)キテレツな名前の球団達がシノギを削ります。
評価(C、A、C)
歴史隆々 (本丸浩紀氏製作のシェアウエア¥2900)
※2006年10月12日より旧verに限りフリーソフト化
光栄の歴史SLG等で自分は参加せずコンピュータのみでPCを一晩中放置、それを眺めたり・・・朝起きてから出来あがった年表を眺めたり、そんな事をした記憶は無いでしょうか? これはそんな行為をする為だけのソフトウエアです。
遊び方は実に簡単で、架空の箱庭世界を自動製作してくれますので、そこに登場する無数の人物と国家が栄えては滅んでゆく・・・その繰り返しを観賞しましょう。 登場する人物達にはそれぞれ、武力、政治、名声などのパラメータがあり、歴史年表、親子関係等を示す家系図の製作もしてくれます。 また、自作武将も一人だけ歴史に登場させる事が出来ます。 お気に入りの武将を決めて、その活躍を眺めていると不思議と愛着が沸いてくる事と思います。
使い方・・・というか何と言うか、スクリーンセーバーの様に放置しておくのが良いでしょう。 ある程度CPUに負荷も掛かってますし、歴史を書きこむ為HDDへのアクセスも途切れませんからシステムが止まってしまう事も無いでしょう。 ま、画面のリフレッシュはほとんど無いので・・・本物のスクリーンセーバーも仕掛けた方が良いとは思いますが。
詳しくは歴史隆々のホームページを参考になさって下さい。 また、入手方法はvectorのダウンロードページからとなってます。
評価(C、A、C)
Zwei!!(日本ファルコム)
タイトルは「ツヴァイ」と読んでください。語源はドイツ語で数字の「2」を意味します。 ではストーリーの紹介から・・・
空中に浮いた大陸が散在する世界グランヴァレン、その辺境の大陸アルジェスが本作の舞台。 主人公は魔法大戦の英雄「聖騎士パラディス」に憧れる(ダジャレ好きの)少年ポックルと魔法の天才(ですが性格に難があり全くやる気無しでゲーム中は毒舌しまくり)の少女ピピロの2人。 ある日、彼らが暮らす村の神殿に伝わる7つの神像が謎の覆面男によって盗まれ、2人はそれを取り戻す為の冒険に出発します。
ゲームの雰囲気はイラストその他でも分かりますがかなり軽め、難易度は単にクリアを目的にするならば普通です。 ・・・別に絶賛するほどの面白さはありませんが登場人物(村人等)との会話や隠しアイテム、シナリオとは関係無い腕試し的なダンジョン等、プレイヤーに遊び尽くして貰おうという意気込みは感じます。(ただ、そのダンジョンのボスの強さは凶悪過ぎなのですが)
システムはアクションRPG、操作はキーボード、サイドワインダー等のジョイステックでも出来るのですが私はマウスでプレイしました。 流石にブランデイッシュからの伝統か、マウスでもそれ程不快感は感じませんでした。 強いて言えば戦闘中の回復アイテムの選択が若干シビアになるとか・・・その程度です。 コントローラを用意するのは面倒だしキーボードなんてのは論外だ!というならマウスで遊んでも害は無いでしょう。
ゲーム全体では作り込みが細部まで行き届いており見事ですね。 秀作と言っても差し支えなく、昨今の国産パソコンゲームではこのレベルのRPGは皆無と言っても過言ではないと思います。(国産ゲームは実質SLG以外は死んだも同然ですが)
まぁ、コンシューマでは幾つもあるでしょうが・・・それでもファルコムレベルの完成度はというとそれ程多くは無いでしょう。 そう言った点でもこのソフトハウスの底力を垣間見る事は出来ると思います。
・・・主人公がコメディタッチなのは過去のファルコムの作品としては「ぽっぷるメイル」がこんな感じでしたかね? それを思い出しながらも遊ばせて頂きました。
評価(B、A、A)
After Devil Force〜狂王の後継者〜(コンパイル)
アクロディア体陸の西方、亜大陸フォーリス山間部にある小国クォーダにシシス王という稀代の英雄がいた。 即位から20年、この国は彼の指導下で小国とは言え隣国も無視出来ない程に国力を増すが、彼は志半ばで事故死する。 王位を継承した王子カシスは今だクォーダの宗主国として君臨する隣国ラウルの干渉をはね退ける為の戦いに赴く・・・。
ターン制の戦術SLGであり、各ステージごとに設定されている勝利条件を満たしていく事でゲームは進みます。 ユニット毎の能力と用意されている陣形のバランスが秀逸、ステージ毎の敵の配置やクリア条件も丁度良く、難易度を心地良い物にしていると思う。
この様にシステムの完成度は素晴らしいのですが・・・残念な事にこのゲームは未完成品です。 元々、発売元のコンパイルから出ていた「ディスク・ステーション」という雑誌の連載企画として前・後編に分けて掲載予定だったのですが同社の和議申請を受けて前編部分を単体販売した物が本作でして・・・完結せず、良い所でゲームは終わってしまいます。 緻密で重厚なシナリオと設定、そしてコンパイル最盛期の技術力、面白くなる要素が多かっただけにプレイした当時は残念に思った物ですが・・・そんな未完成品が6800円とは吹っかけ過ぎ。
評価(A、A、A)
ティル・ナ・ノーグIII(システムソフト)
ジェネレーティングRPGと銘打たれたRPG、システムその他は絵が綺麗になった以外はPC−98等の時代とさほど内容が(旧作はやったことがありませんが)変わって無い様で、武器と仲間を揃えて戦闘をくり返して成長させ、ダンジョンの探索の作業をくり返し…最後はラスボスを倒します。
システム面では、シナリオの自動生成がこのシリーズの特徴で何度でも遊べると宣伝されていますが・・・ 冗長で演出、変化に乏しい(初代FC版ドラクエの如き)世界を長時間冒険するのは相当好きでないと酷な様に思う。
ま、好きな人が居てそういう需要があるから新作が出るのだろうし、私個人はこう言うのも結構好きです…
評価(C、B、C)
POWER DoLLS 5(光画堂スタジオ)
遥か60光年先にある植民惑星「オムニ」が舞台の戦術SLGの5作目、まずはこの作品に至るストーリーを簡単に…
西暦2535年、地球政府派遣軍が独立自治を標榜するオムニ政府に対して宣戦を布告、戦争は以降5年間続く。 これが1作目の舞台。 続いて旧派遣軍兵士と戦中戦後の移民者らがオムニ政府の失政に不満を募らせた末、一部の軍産複合体と結託し「ジアス」(TheEarth)を名乗り独立を図ろうとしてオムニ政府に武力制圧された戦い「ジアス戦役」が起こる(2543〜2545)これが2系列の諸作の舞台となった。
それから100年後、地球の不況から逃れた新規移民が中心となるサイフェルト共和国が勃興、そこでの独裁政権の誕生によるオムニ連邦との確執から起こった戦争(2642〜2651)が3作目の舞台。 一旦は講和した両国であったがサイフェルトの独裁者ジミー・ブラウンの野心はとどまる所を知らず、1年後、彼は再びオムニ連邦側領域への侵攻を開始する。 これが4と本作の舞台となる戦争であり、プレーヤーは「第177特務大隊DoLLS」を率いて各地を転戦して行きます。
・・・で、ここから下が感想。
本作品の特徴は3、4のリアルタイム制を〜2のターン制に戻し、マップ表示が真上からの表示(トップビュー)から俯瞰図(クォータ・ビュー)に変更されました。 まずターン制…これもまぁ、このシリーズの特徴ですが(他はガンパレードマーチ、戦闘国家とかで採用されてるらしいがよくは知らん)ユニットの動作について「行動値」(作中でのAP)を採用しており、これはターンと言う凍りついた時間の中で「機動力」を表現する為に戦争物のボードゲームで考え出された物との事です。これによって同一ターンに移動>索敵・攻撃>後退>隠蔽と、複数の動作をする事が可能となってます。 リアルタイムも良いですが戦術を練った上で細かく行動するにはやはりターン制の方が良いと思いますね。 そして、後者の視点変更はちょっと気に入りません。 このゲームのポイントは遮蔽物に隠れて敵を攻撃する事にあるのですが斜め上からだと敵から隠れているのか見えているのか、判断がつき難い。 隠れたつもりなのに敵に攻撃されたりと、これが案外腹立たしい。それ以外でもシステム面は一部に荒削りな部分も見受けられ、思い出される所では情報画面や索敵システム等は昔よりも明らかに不便に感じました。
また、難易度については一般に難しいと思われているかもしれませんが、このゲームの難しさは戦闘に勝ちパターンが特殊である点に尽きるのでは無いかと思う。 まず、第一に敵を見たらそのターン中に撃滅するか、それが出来なければ攻撃をあきらめて隠れるべきであり、もしも一般のSLGの様に敵の目の前に味方で壁(前線)を作ってターンを終えれば全滅が必死でしょう。 それさえ頭に入れておけば何とかなります。 …それでもまぁ、私の場合1ステージ当たり2回程度はリロードしてやり直してますから、それなりに難しい事も事実ですね。
後、キャラデザは艶っぽくてハァハァ(?)だし…、音楽はいつもの斎藤博人氏が担当されており気持ちよく聴けて、いつもながら良い音楽でした。
んで、前々から気に入らなかったので一言付け加えようと思う。 それはメカ設定に関して…2〜3間に100年の空白期があるが、同じ様な兵器体系が100年も存在しつづけるとは思えない。 大体、ADVANCED付属のデータブックで装甲強襲歩兵(いわゆるC型)は「通常部隊での活躍の場は無くなっていった」とされているのに100年後の今作でも同系統C型がバリバリの現役と言うのはどう言う事? 続編を作るのは良いがその辺でもう一寸ヒネッた設定をお願いしたい物です。
評価(B、B、A)
Trade Empires 完全日本語版(メディアクエスト・Frog City Software)
海外物のストラテジーゲーム。 マップ上に点在する産出物(農作物であったり鉱物)を加工し消費地である都市で売りさばき、資産を築きつつ都市を発展させると言うのがゲームのあらまし。
隊商を組んで物資をやり取りする様、都市の成長は見ていて楽しいが、ゲームが進むと隊商の数が増え、管理が非常に猥雑になる。これは非常に不快であった。 いつも思うが海外物は大概、この辺の管理画面が大雑把でやり辛い所がある。 対する日本の作品は逆に情報管理が非常に優しい作品が多い様に見える。 贔屓目でなく、その好例は高度な都市育成ゲームである「A列車」シリーズ、戦争SLGの定番「信長の野望」「大戦略」シリーズなどをやるとよく分かると思う。
評価(C、C、B)
信長の野望 蒼天禄 (コーエー)
コーエーの旗艦であるシリーズ新作、当然SLG。 今作の売りは政略・軍略フェイズの分離でしょうか。 それに個人的に気に入らなかった(前作の)戦闘システムは変更になりました。 まずはそれに関して…騎馬・足軽・長槍の3兵種が3すくみになっており…士気、兵数が同等ならば「駆け引き+武将の優劣」が勝敗の鍵で、プレイヤーはこれを考えつつ指揮を取ります。 これはタイミングを計るという面で攻防に緊張感を維持する事が出来ていると思います。
次に軍略・政略フェイズについて、重要なのは交渉関係(外交・計略等)のコマンドでしょうか。 同盟や寝返りがゲームに与える影響がかなり大きく、小競り合いで防戦一方になりがちな序盤でも外交努力によってバランスをひっくり返す事が有望な戦術となっています。 それ以外の内政コマンドでは特に農業・城の改修を真面目に取り組んだ記憶が無いのですが…これも外交重視と言うスタンスから見れば良いバランスと評価できますかね。
これはちょっと…と感じた面としては、前作同様にCOM勢力の伸張が早過ぎる事でしょうか。 比例して弱小勢力が淘汰されるのはあっという間だし… 自勢力を上手く成長させないとCOM大名に潰されちゃいます。 緊張感があると言えばそうですがあんまり急かされるのも窮屈です。バランスとして難しいところですね。
プレイを思い返してみると、自勢力の肥大化によるルーチンワーク化が後半になってようやくやって来た感があり群雄同士のシーソーゲームを長く楽しむ事が出来るゲームだと思う。
評価(B、A、B)
ラグナロク・オンライン openβ2 (GRAVITY・ガンホーオンラインエンターテイメント)
韓国製MMORPGでキャラの可愛さが有名な作品、何でも人気コミックの世界設定を利用しているらしいです。 既に1年くらいβ1テストと称して無料公開され…割と色んなサイトで紹介されてましたが、面白そうではあるがキャラ名に日本語が使えないとか…環境がやや不安だったので遊ぶのを遠慮してきました。 しかし2002年8月からβ2版にバージョンップされたのを良い機会と思いダウンロードしてみました。(容量は実に370MBを越え、1週間チマチマ落とし続け辟易した)
ゲームシステムは過去の作品だとハイドライド或いはイースの類型、キャラクターデザインの志向は実に日本的で取っ付き易い。 遊んだ感じ、ゲーム目的はよく分からないが戦闘を繰り返してレベルを上げていく行為はそれなりに楽しくてハマる。 が、総じて可も無く不可も無い完成度であり、この程度なら日本のソフトハウスであれば簡単に作ってしまっただろうと感じる。
…実際にそう為らなかったのは日本での通信インフラ整備の遅れに原因がある。 残念だがこの小さな違いでこのゲームは「韓国」で生まれる事となった。 僅か数年の差だが…インフラの面での遅れがビジネスチャンスを失わせた訳だからNTTあたりには猛省を促したい。
「オンライン機能」について、他の人とパーティを組むのはMMORPGならではの特徴であり醍醐味でしょうが…私は面倒なのでソロ活動しており未体験、よって感想は保留。 今の所、それ以前にサーバーの負荷が大きいらしく非常に繋がり難かったり、動作が重い時がままありますし、街やダンジョンの入り口付近にはやたら人が居てウザい。この点は将来の有料化、製品版などのリリースによって改善されるとは思います。
後、シナリオ(クエスト?)はβ版と言う事で無いに等しい。(まぁ…これもその内に実装されるのでしょう)
注意:2002年11月20日をもって無料公開は終了しました。
評価(C、B、B)
ファイナルファンタジーII (スクウェア)
1988年にファミリーコンピュータで発売された同名タイトルをPSにてリメイクした物、まずはストーリーをば〜
遥か彼方の世界にて…パラメキア皇帝は異界から魔物を呼び出し世界征服に乗り出した。 やがて帝国の魔の手は主人公達の住む村へも及ぶ。 逃亡するも深手を負った彼等は「反乱軍」と呼ばれる旧フィン王国の残党に救われ、共に帝国打倒を目指す事になる。
さて、およそ14年前に遊んだ懐かしい作品なのですが、流石に時の流れを感じずには居られません。 シナリオ量は当時、最高に近い容量のROMに書き込まれていたのでしょうが…今となっては容量の関係で切られたと思われる部分(キャラの登場、会話の流れ)が前振り無しなので唐突に感じてしまいます。
続いてシステム、この作品はレベルUPによるステータス成長では無く、魔法を使えば魔法の威力が増しMPも増え、戦闘を繰り返せば攻撃力が上がって行く、熟練度による成長システムになっています。 これは経験値稼ぎの為の戦闘が無いのでサクサクとゲームを進められますし、好きな能力を重点的に成長させられるのも気に入ってます。
気に入らない点としては、魔法等に派手なエフェクトが掛かっているのですが、イライラするのでOFFにしたいが…出来ない! 今時、特殊効果を切れないゲームがある事に驚きました。(それともコンシューマでは当たり前なのでしょうか?) それから、戦闘・町等の出入り時のローディングによるの待ち時間(時間にして、僅かコンマ幾つですが…)にも馴れてない為にイラつきました。
久し振りにコンシューマでRPGを遊んだのですが、まぁまぁですね。 内容はシンプルだし片手間に遊ぶのにはちょうど良いかと。
評価(B、B、C)
戦国史 (浅香達彦氏製作のフリーソフト)
歴史SLG、見た目としてはシステムソフトの「天下統一」に近く、国・拠点を取り合って統一するゲーム。
まず、内容について…パラメータの一部(軍船・知略など)が現状で未実装だがゲームとしては形を為している。 戦闘の形式は簡単な物で、戦術的な駆け引きは殆ど無く参戦兵力数の大小がほぼ勝敗を決すると言って良い。 内政は石高・鉱山・商業を上げていく事が出来ます。
面白さについては…まぁ、内容がひたすら単純なので取っ付き易い。 ですが正直、跳び抜けた面白さは感じませんでした。 感情移入するには簡素過ぎ、やり込むにも戦闘・内政共に前半から同じ行為のくり返しなので最初から飽きてしまったのが原因でしょうか。
しかし、このゲームは個人製作らしい事に…独自シナリオ製作が可能な様に作られており、ゲームの基本セットにはMAPエディタも付属しています。 それによって架空世界を舞台にした戦国SLGも比較的簡単に(テキストエディタで編集して)作れてしまいます。 好き勝手に設定出来るSLGツクールがあればいいなぁ〜と、昔から思っていたのでこれはうれしい機能かと。
:入手先はここ
評価(C、A、C)
天上碑 openβ (HIWIN、ゲームオン)
2002年11月4日〜翌年3月13日までテストサービスとして公開されたMMORPG、中国を舞台としたファンタジックな(いわゆる武狭物の)世界観を特徴とします。
ラグナロクしかやらないのでは、他のオンラインゲームがどの様なレベルにあるかを量れないと思ったので参加してみましたが…感想としては、実にチープな動作感覚だと思いました。 まず、気付くのはマップ上を歩くと画面がカクカクと小刻みにスクロールする所、これは6〜7年前のPCゲームを彷彿とさせます。 3Dポリゴンを導入したラグナロクと2Dベースの本作では…動きの滑らかさの面では比較にもなりません。
さて、それを差し引いた実際のハマり具合ですが、敵を倒してレベルを上げているだけでハマれたラグナロクと比較するのも何ですが、こちらの方がつまらなかった。 剣を振るうアニメの単調さ、無意味なMAPの広さ…回復アイテムを買いに町に戻るだけでも10数分を必要とするのはどう考えても面倒で、せっかく気分良く敵を次々に叩いていたのに〜と、気分が萎えてしまいます。
しかしながら、西洋ファンタジー全盛の中、数少ない(と言うか現状では唯一)東洋風の世界観をオンライン上へ提供するこの作品、受け皿となるユーザーは確かに存在するので…完成度はともかく、目の付け所は良かったかと思う。
評価(C、C、B)
A列車で行こう The 21st Century (サイバーフロント)
国産都市育成SLG、久々のPCでの新作。 遊んでみた感想だが、非常にもどかしく感じた。 以前のシリーズの様に命令メニュー選択がグラフィカルなメニューを画面に並べられ、個々の命令を使い分ける操作が出来ない。 例えば線路敷設>列車配置>ダイヤ設定と言った具合に別の命令系統へ移ろうとすると、命令が階層ごとに独立している為、階層をイチイチ上り下りしなければならない。 あと、地下鉄が作れない。高架橋の高度が1階分しかない。 線路のカーブが1種類(複雑なカーブを作るのに苦労した) などなど機能面でも以前から退化した面が目立ちました。
この辺はシステム周りがPS2での近作を基本としているからだと思うのだが…過去のPCシリーズから一足飛びにこの作品をプレイした私には一寸、辛い物があった。 そりゃ、確かに日本のゲームの中心はコンシューマなのは周知の事実で、その中でアートディンク開発のゲームに一定の支持層があるのも確かだと思うが…それでも〜A5の様にグラフィカルに洗練された操作感覚のシステムがこの世から無くなってしまった事を寂しく思う。
そんな中で良い点を拾うとすると…列車の種類が多い事、車窓モードで眺める街並みの3Dグラフィックの美しさ等だろうか。 しかしながら、遊び易さが無ければそれを体験して喜びを感じる事もおぼつかないのではなかろうか?
評価(C、C、B)
アークトゥルス(GRAVITY・日本ファルコム)
人の罪が世に満ちる時、災いの星アークトゥルスが輝く…
遥か昔、神々に挑んだ人類は文明を滅ぼされた。 生き残った者達は預言者に導かれて海を渡りヴァレンシア大陸へと辿り着く。 二千年後、彼等は預言者の考案した新たな技術「魔法」を手に3つの国家からなる文明を築きあげた。 しかし、強大な魔力によって権勢を誇る「アシリオン帝国」から権力の象徴「魔法石ダラント」が盗まれると、人々はその行方を巡って暗闘を始め、人類の頭上に再び凶星が瞬き始めた。
ファルコムは時折、海外のヒット作を日本向けに翻訳して販売しているが…その2作品目となるのが本作で、元々これは韓国のRPG。 システム的にはドラクエのダンジョンの様に区切られた地域MAPを冒険するタイプ、戦闘はコマンド選択方式で、キャラの動きがMAP上でアクションして表現されます。
システム面での不満、まず画面に表示されるMAPが狭く移動中は道に迷い易い。 次にセーブポイントが少ない。 この2つが原因で不満に思った点が1つあるのでそれを…
このゲームにはサブシナリオが多数用意されているのだが、画面が見難い為にサブシナリオの探索をし終える前にメイン側のフラグを避けられずに引っ掛かって話が先に進んでしまい…セーブが遥か昔なのでやり直す気力も無く、ゲームを進める破目になった事が、そりゃもうウンザリする程ありました。
あとは絵柄とシナリオだが、前者の傾向はパッと見、日本的手法のアニメ絵に見えるが…OPで流れるアニメを見るとキャラの感情表現法はアメリカ的、ディズニーの手法に近いのではないかと気付く。 具体的には目線、手の動き方が日本の物よりも大げさに思ったからだが…どうだろう?
もう一点のシナリオついて、大筋のシナリオは別に大した事の無い物だが、演出が実にエキセントリックで、事によるとえげつない。 感情の振幅、小ネタ系のギャグなど「間」の取り方に若干の違和感もあった。 そんな小さな違いが…やっぱり外国の作品故なのだなぁ〜と、そう言う事なのだろう。
(B、C、B)
インダストリージャイアント2
インダストリージャイアント2〜未来産業革命〜(JoWooD・メディアクエスト)
リアルタイム型の都市・産業育成(経営?)SLG。 1900年代初頭から1990年代までを舞台に産業を興して製品を製造し、それを売りさばいて富を築いて行くのがゲーム内容の要約です。
「〜未来産業革命〜」はその拡張パックで、年代の延長、輸送手段、産業等々の要素が追加されています。
ゲームを始めてまず最初にやる事は、MAP上の人口と資源の把握、そして何が売れるかを考えて、それに合った施設を建設して行きます。 でも、それを考えるのがややこしい。 「何でも出来る」と言うゲームシステムがそうさせているのだと思いますが、最初は何をやったら良いか分からず、なかなか上手く行きません。 ですが、どうにもならないかと言えばそうでもなく、資源の加工・販売を繰り返して利益が貯まって行く行程は充実感のある物でした。 ま、ちょっとした油断で変な施設を建設したらあっと言う間に赤字に転落してしまいますが。 こういったゲームはこの辺のバランスがシビアです。…その方がリアルなのでしょうが。
ゲームシステムの感想。 MAPは遊ぶ上で充分以上に広いです。 問題があるとすれば画面が回転できない事でしょうか… 建物の裏側が見えないのは道路を引くのにちょっと見にくいかなぁ? セーブやオプションはアイコンの位置とか、普通に使えますな。 そして、大抵のソフトで引っ掛かるゲーム上の産業を管理して行く画面、これは建物ごと別個に処理します。 統一されたプレビユー表示があるとなお良かったと思いますが…ま、これはこれで簡便で良いかと思います。
ただ、産業が肥大化するゲーム中盤以降になると建物が増えるので、輸送の把握、季節ごとの需要・供給のバランス調整を何箇所もこなす事になり猥雑ではあります。(適当に産業を形成したツケとも言えますが)
(C、B、B)
リネージュII openβ(NCsoft)
韓国で絶大な人気を誇るMMORPGの続編であり、2Dを基調とする前作とはうって変わって完全3Dで表現される世界を冒険します。 日本では2004年2月〜6月にオープンβテストが行われましたのでその感想など。
ゲームを遊んで最初に感じたのは動作環境のシビアさでした。 それでも我が家の貧弱パソコンでなんとか動作させました…動きは当然悪い。 最低限、ビデオカード位は良い物が欲しいです。 それからしばらく遊んでみると、レベルはなかなか上がらないし店売り武器の価格設定が中級以から異様に高く設定されており、なかなか自分の成長が実感できない。 まぁ、パーティで遊べば、体力回復休憩なしで狩り続ける事が可能となりますから、レベルと資金の面、それからクエストの数などは難易度とPLAY時間のバランスを飽きない程度に調整されているのでしょう。
MMORPGなのでシナリオは普通のゲームと同列にすると無いに等しく、どうしても低評価なのですが…ネット上の他人との付き合いがシナリオ以上の楽しさを供給してくれる物と思います。 …あくまで私の主観ですケド。 あと、操作性に問題は無く十分な完成度と思います。
そして、最も評価したいのはこの世界の美しさです。 主要建物のデザインベースは堅牢で豪奢なゴシック様式を思わせ、森や海、日に映える山野の広大さは「ロードオブザリング」の様な正統派ファンタジーを好む人間には堪らない造形美です。 こう言う世界がフル3Dで描かれ、それを自由に歩いて観賞できるとは実に良い時代になった物です。
(C、A、A)
TANTRA(HanbitSoft・ガンホー オンライン エンターテイメント)
ハンビットは、韓国のネトゲ運営会社としては「スタークラフト」「ディアブロ2」と言った海外タイトルを運営している様ですが、自社開発初のMMO・RPGが本作の様で、題材は珍しい事にインドヒンドゥー神話世界となっています。
3〜4時間前後遊んでみた感覚ですが、まずインターフェイス周りはごく普通の操作感覚ですね。 狩りは序盤のサクサク感が「リネ」「ラグナロク」と比べて非常に楽しく、、レベル上昇スピードとパラメータ割り振り型の成長スタイルから、経験値稼ぎを苦に感じる事は無いですね。 あとPCの必須環境がP3・400MHZ・メモリ256MB・GeForce2
シリーズ以上と低い事もユーザーを引き込む上で有利に思えます。
…次に欠点を挙げると、まず題材に馴染みが無いので種族・社会などで何が何だかサッパリ分からない。 3Dとは言え、世界の描き込みはリネIIやEQ2のレベルに比べると数段落ちます。 …画面描写に関連しては、3Dなので敵や人物がどこに居るのか、風景に慣れるまで、あるいは方向音痴な人には難いかも知れません。
とはいえゲームの基本料金が「無料」であり、特定アイテムの購入時のみ課金と言う運営形態なので、一度アカウントを取得してクライアントをインストールしておけば、気が向いた時にのんびり遊ぶと言ったスタイルでも楽しめる気軽さがあります。(…が、ゲーム内に友達が出来たらそうは行かないんですケドね)
(C、A、B)
エミル・クロニクル・オンライン openβ(ガンホーオンライン エンターテイメント)
アクロニア大陸では高度な文明が崩壊して長い時が過ぎ、人々は「キカイ」を発掘して使用しながら生活していた。
openβテストは2005年8月19日〜12月7日まで行われました。(12月9日より正式サービスが稼動)
可愛いキャラクターを前面に押し出したMMO・RPGであり、「ラグナロクオンライン(RO)」の運営で得たノウハウが注ぎ込まれたのが本作と思います。 パラメータ表示・操作性・成長システムなどは一般的な配置で、ゲームバランス等を考えるに「RO」を手本にした様に見受けられます。 特に序盤のレベル上昇の遅さ、キャラの移動スピードのまったり感が似ている気がしますかね。 …他社の作品も似たり寄ったりの業界でもあり、まぁ…スタンダードな仕様なのかも知れません。
さてプレイしての感想だが、一般にMMOの序盤はプレーヤーを課金に誘う為、サクサクとレベルが上がったり簡単なクエストが充実している物なのですが、このゲームのそれがちょっと弱いかな? またアイテム合成が結構充実しているのだが、私には種類が多すぎに思えました。 合成レシピを記憶する事典機能が欲しい所です。 あとは…良いなぁと思えたのは音楽で、和製ファンタジーらしい趣のあるポップな曲調が多く、ゲームを盛り上げていたかと思います。
(C、B,B)
ヴィクトリア〜太陽の沈まない帝国〜 完全日本語版 (Paradox Entertainment・サイバーフロント)
欧米でコアなファンを持つParadox社の歴史SLG。 時に西暦1836年、ナポレオン戦争が終わり、西洋列強は覇を争うように植民地拡張競争による帝國主義の時代へと突き進もうとしていた。 プレイヤーは世界中に散らばる無数の国家から担当する国家を選び、1920年まで国家を存続させ、出来る事なら国力順位で「列強」と見なされる8位以内にする事がゲーム目的となります。
まずシステム面、基本はリアルタイム式だが時間を停止して操作出来て便利です。 操作も簡単…というか簡素で、コンソールの数値バーをプラスマイナスに動かす事で貿易などを行いますが、ボタン操作一つで物資を間違って売り払ってしまう事もあるのが…ちと不親切ですかね? というのも、数値情報などが非常に細かくて収支計算が非常にシビアです。 その為、序盤に国家財政を黒字化させるのは非常に難しく、弱小国家では軍備の維持すら怪しいので、初心者はある程度の大国を選択する方が良いのでしょう。
画面構成やMAP表示は情報メインの設計の為に派手さは無く、印象は地味です。 国際情勢、COM担当諸国の動き方など、コンピュータの思考が弱い気もしますが、自の運営に手を焼く状況なのでちょうど良かった…のかな?
このゲームの面白さは陣取りゲーム式の、次々に財産や領土が自国の色に塗り替えられていったり順位の上下に一喜一憂する事ですが、単純に軍事侵攻を行う事だけでなく、移民や外交によって勢力を拡大していく事が上手くいくとホント面白い。
(C,A,B)
グラナド・エスパダ openβ(IMC Games・ハンビットユビキタスエンターテインメント)
60年前、ジルベルト・グラナドとフェルッチオ・エスパダ伯爵が発見した新大陸「グラナド・エスパダ」は、本国を超える発展を見せつつも周囲に無限とも言える未開地を抱え、無数の開拓者達(プレイヤー)を引き寄せる魅惑の大地となっていた。
本作は近世ヨーロッパを題材にしたMMORPGで、オープンβテストは2006年4月14日〜同7月21日に実施されました。
グラフィックが非常に美麗で、近世ヨーロッパ風の町並みや服装など世界観を盛り上げる小道具が織り成す風景は絶景で、既存のMMO等と比較してもトップクラスの見栄えでしょう。 本作最大の特徴はMCC(マルチ・キャラクター・コントロール)と称するシステムで、1ユーザーが3人PT(パーティ)の操作を可能とし、単キャラ操作が基本の従来作品とは一線を画します。
ざっとプレイした感じ、まれに命令を受け付けなくなる状況もあるものの、コンソール関係の完成度は概ね良好。 しかし、スキル使用などショートカットとして割り当てられたキーボード操作が、チャットモードとの切替が必要で、戦闘中の会話が難しい面は気になりました。
成長システムはレベル依存のステータス成長、職業ごとに技術(スタンス・スキル)が用意され、ポイントを割り振ってスキルレベルを成長させる物。(ちなみに戦闘スキルのアクションは派手で爽快感を得られる物が多い)装備品は職業固有で、装備条件にレベル依存あり。 これらの点でプレイヤーの個性が反映される余地は多くない。 しかしながら個性的な外観とスキルを有するPT編入キャラが豊富に用意され、好みにあったPT編成でのプレイスタイルの個性化を図っており、本作の売りであるMCCを前面に押し出す仕様になっているとも言えます。
…あとは内容がどれだけ遊べるネトゲか?と言う事になるが、正直商売としては辛いかもしれない。 まずキャラの成長頻度が、1日3時間程度のプレイで1週間でLV20〜30、2週間でLV40到達も可能と早く、オープンβとはいえ短期間にプレイヤーが育ちすぎる感じがします。 それに比してクエストが序盤に集中し過ぎ、LV50辺りからやる事がレベル上げ以外に無くなります。 MCCがある為に、一人でかなり先までゲーム進行が可能で、会話が苦手でもサクサク遊べるのは良いが、プレイヤー間の意思疎通の意義が薄くなりがちで…ユーザーのモチベーションをどう保つのかも課題でしょう。
システムの幾つかは正式サービス後の全面改訂が予告され、不具合の洗い出しが目的のβテストの意味が無いとも言えますし、先に挙げた弱点の克服も難しい様な気がします。 やはり短期間に遊ぶ為のタイトルが無難になる…かなぁ?
(C、B,A)
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル(スクウェア・エニックス)
瘴気に覆われた世界…しかし、人々はそれを退けるクリスタルの輝きの元で逞しく生きていた。 年に1度「ミルラの雫」を与える事でクリスタルは輝きを保つ事が出来る。 人々はキャラバンを送り出し、世界中に点在するミルラの木から雫を集めて帰るのを待ち続けるのだった。
ゲーム形式はイース系のフィールド型のアクションRPGで、機種はゲームキューブ。 友人から本体と共に譲ってもらったのだが、久々のコンシューマで勝手の違いに手を焼きましたが、それでも難易度は低めで、トリッキーな操作を必要とする様な仕掛けは無いのはありがたかった。 この辺でファルコム系と設計面での違いを感じます。 また、レベル制を廃し、武器などアイテムで自分を強化していく部分や直ぐに回復アイテムが入手出来るHP回復のし易さなど、プレイする人間を選ばない簡単さも非常に好感が持てる。 しかし、反面弱いと感じてしまうのはシナリオ面だろう。 全体的に牧歌的なノリだが、それが少々過剰で危機感が盛り上がらない。 世界を旅していると言う雰囲気を楽しんで欲しいのでしょうが…のんびりし過ぎでメリハリが無く思え、中盤以降にプレイし続ける気合が抜けてしまいました。
(C、A、B)
ネオ・スチームopenβ (Studio MARS・ハンビットユビキタスエンターテインメント)
エリアッド、ログウェル、タクシャンの3大国が覇権を競い合う世界…全面戦争を嫌った彼らは決められたフィールドで限定的な争いを行う様に取り決めを結ぶ。 プレイヤーはいずれかの陣営を選び、自国の覇権の為に戦いに臨む事になるのでした。
さて、本作は2006年9月15日からOPENβテストが為されたMMORPG。 グラフィックやアクション、システム周りはちょっと廉価な印象。 レベル・ステータスはスキル・ポイント制、レベルアップ頻度はリネ2程遅くないしGE程早くない…まぁ、並って事だろう。 特徴としてはスチームパンクを標榜する世界観と、国家間戦争を題材にして特定フィールド上のフラグを奪い合う形式の攻城戦ではないかと思いますが、これも現状の市場では既存他作の焼き直しとしか取られないと思えます。(具体的にはファンタジーアースドミニオンやRFonlineが似てる?) 今更、手を出す価値がある作品とは思えないなぁ…
(C、B、B)
PerfectWorld-完美世界- (北京完美時空網絡技術有限会社・シーアンドシーメディア)
神と人が共に生きた時代、世界は大洪水によって荒廃し果てた。 神々は代わりとなる大地を作り、人々は新世界を歩み始める。
MMORPG、課金形態は無料アイテム課金方式。 システムとしてはオーソドックスな…いわゆる劣化ディアブロ、劣化リネージュと称される形式のキャラ成長に傾倒したシステムを採用。 成長システム自体は、ステ振り・スキルポイント制となっており過去に遊んだ事のある作品ではROに似ています。インターフェイスも他作に似ており、まぁ…他の作品から移って来てもすぐ慣れる事が出来るのでしょうが、オリジナリティは皆無とも言える。
グラフィックは3Dで美麗と言えるレベルで、水面反射、遠景の表示は美麗なのだが、ディテールに関しては 水しぶき、葉っぱ、家屋の瓦など細部で微妙な印象。 フィールドはシームレスで繋がっており、山に登る事が可能なら、水面を泳ぐ事も出来ます。
種族は人間(男女)、妖族(獣人・雄)妖精(ネコミミ半裸女子エルフ(男女)からの選択。 エルフとか魔法使いが存在するのだが…家屋・服装デザインは中国的で、あえて言うなら近世以降のそれか?と感じる。 良い意味で東西文化の良い所取り世界観では無いだろうか?
ゲームを7〜8時間遊んでみた感じだが、ややレベルアップ頻度が遅く、ここから言えるのは高レベルになる程にプレイ時間を必要とする、俗な言い方をすると「廃仕様」であると言う事でしょう。 しかし、練りこまれているクエスト数は多い。 大抵は規定数の敵を狩るとか、アイテムを集めるor宅配する…等々の典型的な内容ばかりだが、単に敵を狩り続ける事が目標のゲームよりはマシだろう…
最後、特徴的な要素について。 まず目に付くにはキャラエディット。 これは獣人は除外されるものの目鼻口の形状や位置、色などを自由に作りこめるシステムで、これを導入した中韓系作品は他にありません。 慣れるまで難しい事とセンスを要する事を除けば面白いシステムかと思います。 続いて特徴的なのはジャンプして障害物を飛び越せる事と、空を飛べる事。 飛ぶには相応のレベルが必要なので未体験ですが、ピョンピョン跳ね回るのは非常に愉快でした。
しかしながら課金形態が「無料」である事を除けばありふれた内容であり、既にMMORPGのジャンルが供給過剰になっている事を思えば…この程度のネームバリューの作品を長期運営出来るかは厳しいのではないだろうか?
(C、B、B)
ロード・オブ・ザ・リングス・オンライン アングマールの影 (Turbine・さくらインターネット)
※2009年9月30日をもってサービス終了
07年5月11日〜23日までOPENβテストがなされたMMORPG。 本作は、トールキンの「指輪物語」の世界観を忠実に3DRPG化した事を売りとしており、ゲーム中の会話・用語に関しても原作の世界観を表現する事にこだわっている。 日本語ローカライズにおいても、評論社、トールキン協会に協力を仰いだとの事。 また、運営に関してもグループSNEがゲーム内イベント等で協力しているそうだ。 正統派ファンタジーの古典として、これ以上は無い布陣であろうと思う。
さて、まずはシステム面の感想だが、ステータスの成長は固定で、装備に依存する面が大きい。 次、移動に十字キーを使用…韓国系がほぼすべてフルマウスなので少々面食らったのだが、移動に支障をきたす事は無かった。トリッキーな移動を必要とはしないので、馴れの問題だろう。 敵に攻撃されると自動でターゲットが固定されるのは良いね、敵をクリックしなくても攻撃ボタンを押せば言いんだから楽やね。 アイテム管理が5つに分けられているは何故だろう? ちょっと猥雑かな。 あとは…どのMMOでも感じるけどキーボードがスキルやショートカットに割り振られてるから会話し難いな。
次に絵になるが、まず難点からになるが…人物の顔が西洋的でケバケバしい…エルフなんか、美人とはとても思えない顔立ちである。 しかし風景となると、これは凄いとしか言い様が無い。特にエルフの隠れ里やホビット庄ののどかな風景は何時間でも歩き回りたくなる造形美だった。地上にいる敵は割と弱いので、レベル10程度になれば延々と続くフィールドを観光し続けても良いだろう。有名な文物には固有名称がつけられ、それを回るだけでも経験値が貰えるので歩き回る事も無駄にはならない…実にユーザーに優しいシステムである。
またシナリオ面はクエストが多彩だった。 オーソドックスな敵を倒す物の他、伝言、届け物、製造依頼と、各種に類を見ない大量の数が用意されており、物語を追うだけでも楽しめるし、製造システムもあり、製造品を売買するなど戦闘以外で「中つ国」の生活を楽しんでみるのも一興だろう。
これだけの完成度の大作が、版権物にも関わらず月々¥1500は安いかもしれない。
(A、B、A)
ラグナロクオンライン2 openβ(GRAVITY・ガンホー オンライン
エンターテイメント)
OPENβ公開期間は07年8月30日から9月27日。
前作はネトゲの中でも黎明期の名作であり、2D(正確にはマップ描写に3Dポリゴンを使用した擬似2D?)だったが、タイトルを受け継いだ本作品はフル3DのMMORPGとなっている。 キャラデザ、世界観はややディフォルメされた物だが、テクスチャ、ポリゴン数などに手抜かりは無く美麗。 特に秀逸なのは自キャラのアクションの多彩さと動作の自然さと思う。 これまで他作品で挨拶や万歳といった動作は、他の動作から切り離されて実行されるのが常なのだが、この作品のモーションエンジが凄いのか、何なのか…走りながら手を振れるし、ターゲットを進行方向以外にクリックすれば、顔がそちらを向いて、かつ手を振る動作を行うのである。 …イマイチ文章が下手で伝わりにくいかも知れないが、ここまで手の込んだモーションを組み込んだネトゲは初めての体験であり、感動を覚えた。
それ以外の面について…クエストなどはそこそこの数が用意されている気がしたが、レベリングは遅い方ではないだろうか? また町などでのNPC配置が離れすぎな気がした。 町を歩き回るだけで平気で30分とか経ってしまうのは… 最近のMMOではクエストを迅速行える様にワープ機能が用意されている物が多い事を考えると、やはり不便か? 耐えられない人も出そうではある。
その後、ゲーム内容が少なかった為か?思った以上に不評だったのか?openβ後の正式展開は行われず、凍結状態にあります・・・少々残念だ。
(B、A、A)
Soul of the Ultimate Nation (WEBZEN・ゲームオン)
ブラキオン大陸を舞台に、ガイスト帝国の侵攻に抵抗するプレイヤー達の物語を描くのが本作品。元々はMOだったが、後にMMO要素が追加された。 基本プレイ無料、アイテム課金制にて運営。
通称「SUN」かつて…2005〜6年頃?に10億円以上の開発費を掛けた次世代ネトゲのビッグ3といわれた作品の1つ。(あと2つは「グラナドエスパダ」「Zera」)これらの作品群に共通するのは、利ネージュ2に影響を受けた(であろう)非常に美麗なキャラデザと世界描写である。 確かに公式サイトや広告に描かれたデザイン画やムービーは実に美麗で魅力的だ。
しかし実際に本作をプレイしてみると細かい部分がチープで内容も狩りばかりで単調な事に驚かされた。 まず用意されたプレイキャラの種類が4つ…これは他作と比較しても少ない。 壁越しに敵を遠距離攻撃が可能だったり、スライディング動作によって戦闘にアクション性を導入した割に被ダメージの当たり判定が雑で、避けたつもりでも当たっている…とか、足の動きとスピードがかみ合っておらずムーンウォークみたいに動くキャラクターがいたり…何とも微妙であった。 実際、幾つかの廉価タイトルと内容は大差なく、優れているのは「絵」だけと言えなくも無い。10億円を何処に掛けたのだろう? あと、。キャラの成長システムはステ振り制。 成長速度は…普通かな?
…しかし、悪く言ってはいるが、それなりに楽しんで遊ばせて頂いたのも事実だったりする。
(C、C,B)
カッコ内は(シナリオ、システム、絵)の順
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