犬と暮らすための法則





[ 犬 の 十 戒 (あなたは守れていますか?) ]

 社会適応について

”しつけ”のひとつに、人間社会になじませるということがあります。
なじまない、人をかむ、人をこわがる、うるさくほえるなどといったことは、生まれつきの性格もありますが、子犬のときの育て方の失敗 つまり甘やかしすぎや、過保護、放任などの結果、聞き分けのない、世間しらずのわがまま性格の犬になってしまったというケースがほとんどです。
ここでは犬の精神的発育の面から、犬の非行防止を考えてみましょう。

 犬が精神的にも正常で健康に育つためには、生まれてから離乳までの約1ヶ月(人の1歳)は、母親のもとで愛情豊かに保護されて生活することが大切です。
この間に兄弟犬と遊んだりしながら、自分が犬であることや、オスであるとか、メスであるとかを認識していきます。
1ヶ月くらいたつと、痛いとか、熱いとかを感じる神経が発達してきて、危険を避けることを覚えます。
これが、ちょうど離乳の始まるころです。
子犬を手に入れるのに良い時期、つまり犬と育ての親以外の人間が始めて出会うのに良いのは、1ヶ月半から2ヶ月(人の2〜3歳)といわれています。
子犬を迎えたら、部屋に閉じ込めておかずに積極的に、家族以外の多くの人と、接触させるようにしてください。3ヶ月(人の5歳)ぐらいまでの間に、できるだけ大勢の人に会わせて、他人をこわがらないように、人間は仲間だということを体験させることが大切です。
犬は3ヶ月ぐらいまでの間に接する人に対しては、抵抗なく仲間として受け入れますが、それ以降に会う人にたいしては、自分達の社会とは別の”よそ者”または”敵”として警戒心を示し、ほえたり、かみついたりします。


 子犬が”ものごころ”つくとき

 しかし、ここで注意しなければならないのは、2ヶ月目(人の3歳ぐらい)前後の1週間ほどの間に、犬は自分より強いもの、弱いものの区別ができるようになり、それと同時に”恐い”とか”恐れ”を知るようになるということです。
つまり、人でいう”ものごころ”がつくころで、精神的で非常にデリケートで、傷つきやすい時期があります。このときに強い刺激を受けたり、恐い思いをすると、それが心に焼き付いて、極端に臆病だとか、やたらに人にかみつくとかのように、性格がゆがんだ犬になってしまうことがあるのです。
2ヶ月前後の1週間は注意深く観察し、決して乱暴にあつかったり、こわい思いをさせたりしないでください。


 しつけは愛情と厳しさとタイミング

”しつけ”は 1、家庭で生活するうえでの基本的なもの 2、他人に迷惑をかけないこと の2つに分けられています。
しつけは人の子供の場合と全く同じで、おたがいに快適な共同生活をするためのルールを教えること、つまり教育です。子供の教育に熱心な人でも、犬のことになると、「犬だから」といいかげんにしたり、甘やかしたりしがちです。
これは犬の能力を認めないのと同じことで、犬にとっても不幸なことです。
飼いはじめて、せめて数カ月の間、毎日わずかの時間で結構ですから、犬の教育のために時間をさいてください。 このころは子供で言えば、5〜6歳から12〜13歳の何でも覚えようとする、一番大切な時期だからです。
きっとそれがあとになって、何倍にもなってあなたに帰ってきます。
教育で大切な愛情とは、甘やかすことではありません。犬の立場を考え、理解してやることです。
厳しさとは、決して強くしかることではありません。一度決めた方針を変えないことです。
タイミングとは、その場で犬がわかるように教えてやる、ということです。