text:高橋大助 小浜正寛(ボクデス)「フライング・ソーサーマン」は、思い切り楽しめる作品だった。何しろ痛快、そして、羨ましい。まず以て、身体の一部をアニメーションに置き換えてハイブリッドな存在になるというアイデア。前のシーンで、爆弾で吹き飛ばされながら、次のシーンでは、また追いかけっこを再開するキャラクターを可能にするアニメーションのバイタリティを、彼は身につけることになるのだ。どんな優れたダンサーにも不可能な〈超腕伸ばし〉や〈頭部爆破〉といった大技を炸裂させる彼は、ぼくのように、自己の身体の限界に対する恨みと劣等感とを抱きつつ、加えて、身体の〈鍛錬〉への強迫観念に囚われた者にとっては羨望の的に他ならない。 photo:和久井比呂充 |
text:木村覚 現実と空想、身体とイメージ、自分と異物を合体させ、その接合部分のむずむずする感覚を「ダンス」する、それがボクデス。 |