Wellcome to ADSL
★ADSL概要
フレッツADSLは、通常の電話回線(メタル回線)を利用した、高速インターネット回線です。ADSLは、収容局からの距離によって、そのパフォーマンスが変わってしまう、ベストエフォート型のサービスですが、従来のISDNなどにくらべ5倍〜20倍程度高速な環境を手に入れることが可能になります。
ADSLサービスは、フレッツのほかにもいくつかサービスがあります。地域プロバイダが独自に開設したADSLサービスや、eAccess、東京めたりっく通信など多種多様です。そのなかで、フレッツADSLを選ぶ利点はなんでしょうか。それは、利用可能なプロバイダの選択肢が非常に広いということです。今まで使っていたプロバイダのサービスがそのまま利用できることが多いです。それゆえに、従来と同一のバックボーンが利用できますし、メールアドレスや、ホームページをそのまま継続して使えます。また、複数のプロバイダと契約していれば、ADSLでの接続先を切り替えて使うことも可能です。
フレッツADSLはベストエフォート型のサービスですが、最高1.5Mbpsの速度が得られます。収容局までの距離が近ければ、最高速度に近い環境で利用も可能です。



●プロバイダ
ADSLは基本的に自宅と電話局を結ぶ技術なので、その先の接続(インターネット)には別途プロバイダと接続する必要がある。東京めたりっく通信はNEWEB、イー・アクセスは@niftyなど数社と提携している。プロバイダのバックボーンが細ければ、せっかくの高速回線も台なしになってしまう
●地域IP網
NTT東日本・西日本の地域会社がインターネット用に設計・構築した県単位の地域ネットワーク。電話局どうしを専用線で結んでいる。現在、ISDNの常時接続サービスが提供されている
交換機
スプリッタから分岐された音声通話の信号は交換機を経由し、電話網へ渡される。アナログモデムやISDNの通信も、この交換機を通じて行われる
●スプリッタ
音声信号とデータ通信を分離するスプリッタは、NTT電話局内にも設置される
●スプリッタ2
ADSLによるインターネット接続は、電話回線の中を音声通話の信号とデータ通信の信号が流れてくるため、接続機器の手前で信号を音声とデータ信号に切り分ける必要がある。スプリッタはそのための装置
●DSLAM
通信事業者がxDSLサービスを提供するためにNTTの局舎内に設置する装置。複数のxDSLモデムが搭載されており、ASDL加入線からのデータをまとめてルーターなどに渡す役割をする
●コロケーション
DSL業者がNTT電話局に間借りして通信機器を設置すること。コロケーション料金の高さや、コロケーション室*4立ち入りの際の手続きの煩雑さにDSL業者から批判の声が多く、郵政省に意見書が提出されている
●MDF
Main Distributed Frameの略で、電話局で加入者線を収容するための装置。日本語では主配線盤と呼ばれている。通信業者は自社のDSLAMをここに接続してサービスを行う
ADSLモデム
ADSL接続を行うための専用のモデム。現在、通信機器としての認可が下りていないため、通常のモデムやTAのようにユーザーによる接続工事ができない。認可は今年末か来年の予定
ISDNとは相性が悪く実用化へは課題も多い
さて、これまでの高くて遅い日本のインターネット接続の常識を打ち破ったかに見えるADSLだが、手放しで喜んではいられない面もある。まず、技術的な制約からISDN回線との共存ができない点だ。ADSLのような高速接続を希望するユーザーであれば、すでにISDNを利用している可能性が高い。そんなユーザーは、回線契約をアナログに戻すか、ADSLのために新規に1回線契約する必要がある。
※回線を電話と重畳(共有しない)タイプ2方式なら、ISDN回線を残したままADSLを利用できる場合がある
また、回線の品質に対する不安も残る。メニューには、最大512Kbpsとうたっていても、局とユーザー宅の距離が遠くなれば、ADSLの技術的な仕様上、実効速度が遅くなる可能性も否定できない。東京や大阪のような大都市の場合、ほとんどの回線が比較的短い距離でNTT局に収容されているので、それほど心配する必要はないだろうが、局が少ない地方にサービス展開した場合の不安は残る。また、集合住宅のように、回線が途中で分岐しているような状況も実効速度に大きな影響が出るという。つまり、個々のユーザー宅の状況により通信速度に差が出る可能性が高いのだ。
さらにいうならば、通信事業者がどの程度のバックボーン回線を用意しているかという点も速度に大きな影響を与えるだろう。最大512Kbpsはあくまでもベストエフォートであり、帯域を保証したものではない。果たして利用が集中する時間帯の実効速度をどの程度確保できるのか、悩みの種は尽きないだろう。
また、試験サービス終了後に展開される本サービスにおいても、全国をあまねく網羅したサービスが早々に始まる可能性は極めて少ないだろう。ADSLサービスを開始するためには、プロバイダ側にも設備投資が必要となる。当面は採算のとれる都市部を中心にサービスが始まる可能性が高い。
●ISDN
現在普及しているデジタル回線で、最大128Kbpsの通信が可能だが、信号の特性上ADSLと干渉する
●実効速度
(理論値ではなく)実際に通信できる速度。ADSLでも回線が混雑する深夜などでは遅くなる懸念がある
●ベストエフォート
速度や通信品質について保証がないサービス。努力はするが数値上の保証はしないというもの
●コロケーション室
MDF室と別フロアや遠い位置にDSLAMを設置すると、NTT局舎内で高額な回線延長料金がかかるため、DSL業者から不満の声が出ている
高くて遅い日本方式
Annex.AとAnnex.C
ブリッジとルーターという違いのほかに、ADSLという通信手順自体に、複数の方式が存在する。現在、日本で利用されているのは北米で主流のG.dmt規格の「Annex.A」(アネックス・エー)と日本向けのG.lite規格の「Annex.C」(アネックス・シー)の2つ。Annex.Aは北米仕様とも呼ばれ、最大通信速度は6Mbps。モデムは米国からの安価な輸入品(1万円以下)が使える。東京めたりっく通信が採用している。一方、Annex.Cは日本仕様と呼ばれ、NTTが推奨。ISDNとの干渉を少なくした日本向けの仕様で、最大通信速度は1.5Mbpsに抑えられている。住友電工やNECがこの方式のモデムを製造しているが、国内の限られた市場向けとなるため大量生産できず、価格が米国からの輸入品(Annex.A)に比べ4倍以上となる。